第117回目は「君の名は。」です。
2016年の日本のアニメ映画です。
*以降ネタバレ注意です。
ここまでヒットしたアニメ映画はジブリ作品以外では珍しいことではないでしょうか。
私も劇場公開時の終盤の方で遅ればせながら鑑賞させていただきました。
純粋に面白くて良くできた作品だと思いました。
物語は東京在住の男子高校生、立花瀧と岐阜県在住の女子高生、宮水三葉の精神と身体が入れ替わってしまうというもの。
もっと昔には「転校生」という作品で男女が入れ替わるというものがありました。
ドラマとかでも良くあるので、割と定番の設定だと言えるでしょう。
しかし、この作品はそこからもっとスケールの大きな物語に発展して行きます。
男女入れ替りは宣伝でも広く伝えられていたので、ご存知の人も多いかもしれませんが、もう一つ人気の定番要素が隠されていました。
ありきたりの設定と見せかけて、これは意外性があって、とても良かったと思います。
「君の名は。」の広報担当は優秀だと思います。
私も後半部分については語らないので、是非観て欲しいと思います。
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感動するかどうかはその人の感性にもよると思いますが、私はそこそこに感動しました。
まず背景が綺麗です。
都会の光景も田舎の風景もリアルに描かれていて、現実よりも幻想的に見えます。
写実的な中に神秘的な要素を編み込んでストーリーを構築しているので、視聴者は奇跡的事象を受け入れやすくなっているのではないかと思います。
入れ替りとかありえないことでも、絵の美しさに超自然現象を信じさせるだけのパワーを感じます。
それだけでも観る価値はあるように思います。
しかし、純真な心で観れば良い作品なのですが、心の荒んだ私にはいくつか納得のいかない部分もありました。
設定上、入れ替わり後の記憶が消えてしまうというのがあるのですが、ちょっと都合良く消えたり消えなかったりしているような気がします。
まあ、奇跡が起きたということなら仕方がありません。
宮水三葉の家は神社で、ある神様を祀っており、その神様の御利益というわけです。
その神様がある事件を回避する為に、入れ替り現象を起こしてくれているようなのですが、めちゃくちゃ回りくどいじゃないですか、もっと直接的な方法はなかったのでしょうか。
とか言ってしまうとこの作品を全否定してしまうので、やめておきましょう。
少し文句が出ましたが、面白いことには変わりないです。
綺麗な映像と印象的な音楽で名作の域に達しているように思います。
ところで、音楽を担当したRADWIMPSも一躍有名になりましたね。
私の周りでは知らない人もいたので、嬉しい限りです。
テーマ曲の「前前前世」も良い曲です。
映画は全然前世とは関係ないですが、良いミスリードだったと思います。
この映画でRADWINPSが好きになった人は是非ほかの曲も聴いてみて下さい。