カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

マイ・ボディガード

第305回目はマイ・ボディガード」です。

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2004年のアメリカ・イギリス・スイス・メキシコ合作のアクション・スリラー映画です。

 


メキシコでは60分に1件の誘拐事件が起きているそうです。

 


誘拐というのはリスクの高い犯罪だと思いますが、メキシコではビジネスとして成立してしまっているようです。

 


誘拐そのものや、身代金の受け渡し、人質を解放した後の情報の漏れなどを考えると決して賢い犯罪とは言えないと思います。

 


しかし、メキシコでは誘拐専門の犯罪集団がおり、汚職警官も手伝っているような事態になっています。

 


もちろん、これは映画の話から思うことですが、ほぼ現実でも同じだと思っています。

 


特に南米・アフリカは犯罪が多いし、警察も信用ができません。

 


メキシコは日本人からは想像もつかないような犯罪大国ですね。

 


多分私は南米へ旅行に行くことは無いと思います。

 


ペルーにナスカの地上絵やウユニ塩湖を見に行きたい気持ちはありますが、命がけという気がしてなりません。

 


さて、今回の映画はメキシコの誘拐事件に立ち向かうボディガードと少女の物語です。

 


物語の舞台は誘拐事件の多発するメキシコです。

 


部品会社の経営者サムエル・ラモスは誘拐保険更新の資金に困っていました。

 


誘拐保険加入にはボディガードを雇っていなければなりません。

 


そこで格安のボディガード、ジョン・w・クリーシーを雇います。

 


クリーシーは元米軍の対テロ暗殺部隊の所属でしたが、現在は重度のアルコール中毒でした。

 


そのため、格安となっています。

 


晴れて採用されたクリーシーは警護対象者サムエルの娘ルピタ・ラモスと交流を深めていきます。

 


しかし、そこに誘拐犯の魔の手が忍び寄っていました。

 


果たしてクリーシーはルピタを守ることができるでしょうか?

 


誘拐の真犯人とは?

 


是非、観てください。

 

 

 

この映画は久しぶりに怒りを覚えました。

 


もちろん、映画が不満だったわけではありません。

 


悪逆非道の誘拐犯に対して、怒りが爆発です。

 


私はあまり感情移入するタイプではないのですが、クリーシーの気持ちは良くわかります。

 


というか、かなりシンクロしていました。

 


ここまで、感情を怒りの方向の揺さぶられた映画はそうそう無いと思います。

 


かなりの名作であると思います。

 


監督のトニー・スコットと私の相性は良いみたいです。

 


スコット監督の映画は好きな作品が多いです。

 


また、主演のデンゼル・ワシントンも私は一番好きな俳優として挙げており、最高の組み合わせとなっています。

 


とにかく私の気分はデンゼル・ワシントン(クリーシー)になりきっ鑑賞していました。

 


また、ルピタを演じていた子役のダコタ・ファニングも名演技でした。

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ルピタとクリーシーのやり取りに注目です。

 


ルピタを護ってあげたくなることでしょう。

 


ここから、ネタバレ強ですが。

 

 

 

前半はクリーシーとルピタが距離感を縮めていく過程が描かれて、

 

 

 

後半は誘拐犯との攻防を描いています。

 

 

 

クリーシーの戦い方が結構残酷なのですが、それぐらいしないと私の気はおさまりません。

 


あの手この手で犯人を倒していくクリーシーはめちゃくちゃカッコイイです。

 


しかし、ラストは衝撃的な展開が待っていました。

 


ここは映画を観てもらわないと、私には言えません。

 


今度は怒りでは無い感情が溢れ出して、どうしてイイのか分かりなくなりました。

 


それは感動というものだったのかも知れません。

 


どうか、結末をその眼で確かめてみてください。

 

 

 

 

ジャックと天空の巨人

 

 

第304回目は「ジャックと天空の巨人」です。

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2013年のアメリカのファンタジー映画です。

 

*以降ネタバレ注意です。


皆さんは「ジャックと豆の木」という童話をご存知でしょうか?

 


この映画は「ジャックと豆の木」を実写化したものです。

 


まず「ジャックと豆の木」のあらすじを紹介しておきましょう。

 


その昔、ジャックは母の言いつけで町に、牛を売りにいくことになりました。

 


ところが途中で出会った老人に、魔法の豆と牛を交換してしまいます。

 


家に帰ると、ブチギレた母親は豆を庭に投げ捨ててしまいます。

 


翌朝、豆は空まで届くほど高く成長していました。

 


ジャックは豆の木を登っていきます。

 


天空には巨人の住むお城がありました。

 


ジャックは金貨が湧いてくる袋や金の卵を産む鶏を盗んで来ました。

 


調子に乗ったジャックはさらに、歌う竪琴を盗もうとして巨人に見つかってしまいます。

 


ジャックは慌てて地上に逃げ帰り、豆の木を切り倒してしまいます。

 


ジャックを追いかけてきた巨人は木が倒れ、転落してしまいます。

 


めでたし、めでたし。

 


という強盗殺人犯の物語です。

 


流石に童話として、これはマズかろうと思います。

 


いくら巨人が人間ではないとしても、倫理的にはよろしくないでしょう。

 


そこで、映画の方は設定が大分改変されています。

 


ヒロイックファンタジーであり、プリンセスも登場して、お子様が観ても楽しめる内容になっています。

 


物語はその昔、修道士達が魔法の豆の木を使って神に会おうとするところから始まります。

 


豆の木は天高く育ちましたが、空には凶悪な巨人の国ガンチュアがありました。

 


豆の木を伝って降りてきた巨人達は、人間を食い殺したり悪行の限りを尽くしました。

 


時の人間の王エリックは巨人達の心臓から魔法の王冠を作りました。

 


王冠には巨人達を従える力がありました。

 


エリック王は巨人達をガンチュアに帰らせると、豆の木を切り倒してしまいました。

 


時はすぎて、エリック王と巨人の物語は御伽噺として語り継がれていました。

 


ある時、農民の青年ジャックは馬を売るために城下町へとやってきました。

 


そこで修道士と、馬と豆を交換してしまいます。

 


家に帰って、おじさんにブチギレられたジャックは豆を捨てられてしまいます。

 


その夜大雨が降り、雨宿りに王女イザベルが訪ねてきます。

 


しかし突然豆の木が成長して、イザベルごと家が天空に持ち上げられていきました。

 


翌日、取り残されたジャックは王国の騎士団と共にイザベル王女の救出に向かいます。

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果たしてイザベルは無事に救出できるのでしょうか?

 


巨人は本当に存在するのでしょうか?

 


是非、観てみてください。

 


なかなか良質なファンタジー映画です。

 


多少グロい描写もありますが、子供さんと一緒に観ても大丈夫だと思います。

 


陰謀だとか、勢力結婚、身分差別など割と内容も充実していると思います。

 


巨人の映像もなかなか良かったと思います。

 


巨人達をならではの戦い方をしたりで、結構面白いです。

 


進撃の巨人」をハリウッドで実写化すれば、そこそこ良いものが撮れそうな気がしました。

 


ジャックと豆の木」を見事にアレンジした作品だと思います。

 


映像も綺麗だったし申し分ありません。

 


俳優についてはあまり詳しくないので、ユアン・マクレガービル・ナイくらいしか分かりませんでした。

 


ヒロインのイザベル王女を演じていたエレノア・トムリンソンは、美しくてなかなか良かったと思いました。

 


ストーリーの展開もスムーズで良かったと思いました。

 


しかし、エリック王は欲がありませんでしたね。

 


巨人を操る力を手に入れたら、近隣諸国を蹂躙できたかもしれないのに。

 


ま、それだと童話になりませんね。

 


とりあえず、意外と面白い作品でした。

 


家族で観るのにオススメです。

 

 

 

 

 

スクリーム

 

 

 

第303回目は「スクリーム」です。

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1996年のホラーサスペンス映画です。

 


映画の登場人物は映画を観ないのか?

 


皆さんは、こんな疑問を持ったことはありませんか?

 


例えば、ゾンビ映画の登場人物は大抵、ゾンビの存在を知らないと思います。

 


ゾンビであるという認識が遅くてやられたり、感染のリスクを知らなかったりします。

 


ゾンビ映画を観ていれば、ある程度切り抜けられる場面もあると思います。

 


また、映画にもよりますが頭が弱点だったり、燃やしたりと対応も考えやすいと思います。

 


この「スクリーム」ではホラー映画ありきの作品になっています。

 


13日の金曜日」「エルム街の悪夢」「ハロウィン」などについて語られます。

 


セオリーとして1人になってはいけないとか「すぐ戻る」と言ってはいけないなどを教えてくれます。

 


まあ、知っているからどうということも、ないかもしれませんが。

 


私などはゾンビやジェイソンが現れたら、真っ先に瞬殺されていると思います。

 


運良く客観的に見られる時間があったならば、映画の知識で対抗できるかもしれません。

 


特にこの映画「スクリーム」なら、ギリギリ生き残れそうです。

 


物語はカリフォルニア州の田舎町ウッズボローのとある民家から始まります。

 


1人で留守番中の女子高生ケイシーが、ホラー映画のビデオを観ようとしていると、電話がかかってきます。

 


最初はイタズラ電話のようでしたが、次第に脅迫電話へと変わっていきます。

 


そして、遂には殺人鬼ゴーストフェイスが現れケイシーを惨殺してしまいます。

 


ウッズボローの街には1年前、ケイシーと同じ高校のシドニープレスコットの母親が惨殺されるという事件がありました。

 


2つの事件の関連性は?

 


ゴーストフェイスの正体は?

 


是非一度観てみてください。

 


この映画はホラー映画というよりは普通にサスペンス映画でした。

 


ジェイソンやフレディのようなゴーストフェイスは出てきますが、怪物ではありません。

 


普通の猟奇殺人犯です。

 


普通って何なのか分かりませんが、人間です。

 


それゆえにリアリティがあるというか、コメディに見えてしまう部分もあります。

 


実際に会ったら恐怖なんでしょうけど、客観的に見たら笑えてしまいます。

 


と言うのも、ゴーストフェイスは殺しが下手です。

 


まあ、逃げる側も必死ですから、なかなか殺されない訳ですけど。

 


ターゲットであるヒロインのシドニープレスコットがしぶといのもあって、接戦になります。

 


シドニーを演じているネーヴ・キャンベルは、あまり有名な作品には出ていないかもしれませんが、私は高く評価しています。

 


「スクリーム」と「ワイルドシングス」有名作ですね。

 


ワイルドシングス」も凝った作品でそこそこに面白いです。

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出典U-NEXT(1998年公開)


どちらもシリーズ作が作られるほどですね。

 


さて、本作での良かったところは、やはりゴーストフェイスの犯人像です。

 


ホラーにありがちな動機無き無差別殺人ではなく、一応動機がありました。

 


作品としては動機無き風に進んでいくんですけど、そこが意外でした。

 


ただのホラーではないと思えました。

 


脚本が悪いのか、犯人の頭が悪いのか分かりませんが、犯人がアホ過ぎます。

 


クレイジーと言っていいでしょう。

 


狂気を感じました。

 


それだけでもこの作品は成功と言うべきだと思います。

 


出来の悪いホラーであり、優秀なサスペンス映画なのです。

 


ホラーが苦手で敬遠していた人は、是非観る事をオススメします。

 


ホラー好きの人にも、もちろんオススメです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

GANTZ

 

 

 

第302回目「GANTZ」です。

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2011年の日本のSF映画です。

 

*以降ネタバレ注意です。


GANTZ」といえば、マンガは読んだことはなくてもタイトルは知っているという人も、多いのではないでしょうか?

 


かく言う私も読んだのはごく最近で、それまでは真っ黒なスーツを着て、何かと戦っている絵の綺麗な漫画という認識だけでした。

 


いざ読んでみると、無茶苦茶な内容ですが、めちゃくちゃ面白いという感じです。

 


大概にして、意味不明であり理不尽で不条理な展開です。

 


だけども、そこが面白いのです。

 


原作と映画はラストは全く違いますが、良く再現できていると感じました。

 


一応、映画に準じて内容を解説したいと思います。

 


ある日、主人公である玄野計(二宮和也)は地下鉄のホームに立っていました。

 


すると酔っ払いが、ホームから転落しました。

 


小学生の頃の同級生だった加藤勝(松山ケンイチ)が、酔っ払いを助けるために線路に降りました。

 


酔っ払いをなんとかホームに上げたものの、そこに通過列車が突っ込んで来ます。

 


加藤を助けようとした玄野も線路に落ち、2人とも電車に轢かれてしまいます。

 


しかし気がつくと、2人はマンションの一室にいました。

 


そこにはGANTZと呼ばれる真っ黒な球体が置かれていました。

 


果たして玄野と加藤はどうなってしまったのでしょうか?

 


GANTZとは一体なんなんでしょうか?

 


是非、観てみてください。

 


と、導入部分はこんな感じです。

 


ある時期に死んだ人間が、GANTZの部屋に転送されて集められます。

 


そこでGANTZからミッションを与えられます。

 


ミッションの内容は「〇〇星人を倒してこい」というものです。

 


ミッションが与えられると、パワードスーツや武器が支給されます。

 


そして何の説明もないまま、ミッションに放り出されてしまいます。

 


かなり理不尽ですが、その分ミッションは緊迫感があり悲惨な内容になっています。

 


〇〇星人は、どいつもこいつもメチャ強です。

 


アクションやバトルシーンは最高です。

 


ヴィジュアル的にも原作を良く再現していると感じました。

 


映画は2部構成になっていて「GANTZ

GANTZ PERFECT ANSWER 」と続きます。

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出典U-NEXT(2011年作品)


前半は設定に改変はみられるものの、ほぼ原作通りと言ってもいいでしょう。

 


スッキリまとまっている感じがします。

 


登場人物の演者も良い感じでした。

 


玄野を演じる二宮和也は、私個人としては違和感はありましたが、玄野の嫌な一面を見事に演じていました。

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加藤を演じる松山ケンイチは、文句のつけどころがありません。

 


注目すべきは西丈一郎を演じていた本郷奏多です。

 


メッチャ、ムカつくツラをしていて完璧です。

 


その他、岸本恵を演じた夏菜が話題になったことは有名です。

 


前半「GANTZ」は完璧です。

 

 

 

では後半「GANTZ PERFECT ANSWER」はどうでしょうか?

 


まず、何を持って完璧な答えとするかは疑問が残りますが、一応納得するような結末ではあったと思います。

 


元々理不尽な内容の原作なので、完璧な答えを求めるのは間違いかもしれません。

 


結局、何の解決にもなっていないとも言えるし、謎の全てが解明された訳でもありません。

 


ただ、玄野の決断がそれしかなかったというだけなのかもしれません。

 


原作ファンからすると不満があるかもしれませんが、私はこの結末を支持しようと思います。

 


永久の平和なんて不可能だし、この先数十年の平和が保障されれば、良いということでしょう。

 


後半もアクションは流石です。

 


ストーリーはかなり強引な感じもしますが、理不尽極まりないという感じで、GANTZらしいと言えばGANTZらしいです。

 


強いて言うならば、もう少し分かりやすくスッキリして欲しかった気がしますが。

 


GANTZにそんな事を求めるのはナンセンスな気もします。

 


私としては映画は映画として評価して良いと思います。

 


原作ファンから不満が溢れるのもわからなくはないですが、決して失敗作ではありません。

 


むしろ、アニメ版の方が失敗作と言えるでしょう。

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出典U-NEXT(2004年作品)


テンポも悪いし、観ていてかなり退屈でした。

 


観るなら断然実写をオススメします。

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「それぢは機会があれば観てみてくだちい」

 

 

 

機動戦士ガンダム ZZ

 

 

第301回目は「機動戦士ガンダム ZZ」です。

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1986年の日本のSFアニメです。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


前作「機動戦士Zガンダム 」の続編として制作されました。

 


一転してガンダム のイメージからは程遠いコメディタッチの作品になっています。

 


ただ、コメディ路線は前半だけで、後半はかなりシビアな展開が続き、むしろ残酷なのではないかという気がします。

 


コメディガンダム が受け付けないということで、前半で観るのをやめてしまった人はちょっともったいないかもしれません。

 


しかし、世間では「観なくても良いガンダム 」「なかったことになっているガンダム 」と呼ばれることもあるのも事実です。

 


現に私も、そう思っていました。

 


しかしながら、最近見直したところ、やはりそれなりに面白いとは感じました。

 


最も私が気に入らなかった点は、シャアが登場しないということでした。

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非常に残念ですが、受け入れるにはかなりの時間が必要でした。

 


とは言え、本放送ではそれなりに楽しんで観ていましたけどね。

 


最終回まで観たら、納得いかなかったという感じです。

 


というのも、本来の宇宙世紀の歴史から見ると、この作品はサイドストーリーの様な物なのです。

 


本筋はネオジオンハマーン・カーングレミー・トトの方なのです。

 


主人公ジュドー・アーシタの主観で話が進むので、全体的な概要が掴めません。

 


それゆえに、子供っぽい作品になってしまっているとも言えます。

 


そういうところを理解していれば、充分楽しめる作品だと思います。

 


物語は「機動戦士Zガンダム 」の直後から始まります。

 


敵であったティターンズはほぼ壊滅し、エウーゴもほぼほぼ壊滅状態となっていました。

 


結局のところ、アクシズ(ネオジオン軍)が漁夫の利を得たという結果となっていました。

 


エウーゴの旗艦アーガマは修理のため、コロニーサイド1のシャングリラに寄港します。

 


そこで、ジャンク屋で働くジュドーら少年たちと遭遇します。

 


ジュドーらはアーガマからZガンダム を盗みだし、お金に変えようと企んでいました。

 


紆余曲折あって、ジュドーアーガマにクルーとして迎えられます。

 


そして、そこにネオジオン軍の新造戦艦が迫ります。

 


果たしてアーガマは無事に脱出できるのでしょうか?

 


ジュドーたちの運命は?

 


興味があったら観てみてください。

 


さて、ここからは「ZZ」を肯定的に紹介しておきたいと思います。

 


まず「Zガンダム 」において、大人たちがほぼ戦死してしまった状態である、という認識が必要です。

 


それゆえに、ジュドーたちのような子供を現地徴用しなければならない事態となっています。

 


作中を観ればエウーゴと呼ばれる戦力は、旗艦アーガマ1隻だけと言っても過言ではありません。

 


ティターンズとの戦いで壊滅状態ということもありますが、地球連邦軍に帰属したという様に思われます。

 


政治的な意味ではティターンズが勝とうが、エウーゴが勝とうが地球連邦政府が美味しいところを持って行ってしまうのです。

 


アーガマネオジオン軍に対抗する最後の砦というよりは、ネオジオンの目を逸らすための人身御供的な存在となっています。

 


裏で地球連邦政府ネオジオンと取引をしていました。

 


アーガマはその間の時間稼ぎの囮部隊ということです。

 


唯一の救いは月面企業アナハイムエレクトロニクスの支援が受けられたことです。

 


アナハイムエレクトロニクスは、エウーゴの母体ともいう存在なので、アーガマ支援は当然でしょう。

 


こういった事情で、アーガマ単独行動と理由が成立しているわけです。

 


現実にも、ある地域では少年兵ばかりということもあるので、ジュドーたちも成り行きで戦争に参加するということはあり得るでしょう。

 


一方、ネオジオン側が戦力を温存していたと言っても、若い兵士ばかりというのは前作から引き続き、更に子供の様なエルピー・プルなども登用しなければならなくなっています。

 


戦力的にも、おそらく地球圏全域を支配するには少なすぎるのでしょう。

 


結果的ににはアーガマといい勝負となっています。

 


そんなこんなで、話に違和感はあっても不自然ではない様な気がします。

 


あとはハマーン・カーングレミー・トトが何を考えているのか解りづらいということでしょうか?

 


ハマーンはいつから、あんなに乙女チックになったのでしょうか?

 


それとも私が誤解していただけで、最初から乙女チックだったのでしょうか?

 


好きな男を追いかけて宇宙の果てからやって来たにも関わらず、フラれて若い男に走る。

 


あり得る話です。

 


登場人物の前半と後半の心境の変化というのは重要だと思います。

 


それを全部飲み込めたら、「機動戦士ガンダム ZZ」は面白い作品であると言い切れると思います。

 


一度は観ることをオススメしておきます。

 


納得いくか、いかないかは五分五分といったところでしょう。

 


ただ宇宙世紀の歴史を補完するには、「機動戦士ガンダム センチネル」のアニメ化と

 


シャアを主人公とした「裏ガンダム ZZ」が必要です。

 


それさえあれば「機動戦士ガンダム ZZ」は間違いなく受け入れられるでしょう。

 

 

 

 

機動戦士Zガンダム

 

 

第300回目は「機動戦士Zガンダム 」です。

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*以降ネタバレ注意です

 


1985年の日本のSFアニメです。

 


当時、中学生だった私はクラスでガンダムの続編が制作される事を友人から知らされました。

 


しかし、ガンダム 好きだった私はあまり興味が湧きませんでした。

 


なんと言うか、ろくな物にならない気がしていたのです。

 


綺麗に終わっている物を掘り起こすべきではないと思っていました。

 


「シャア、生きとったんやって」

友人は雑誌の記事を読みながら、私に言ってきました。

 


それを聞いた瞬間、私は友人の雑誌コミックボンボンを取り上げました。

 


「生きとったんかワレー!」

私のテンションはマックスまで高まりました。

 


シャアといえば、私の分身のような存在だったからです。

 


雑誌には劇場版「機動戦士ガンダム IIIめぐりあい宇宙」のラストシーンの飛び去る戦艦グワジンの写真が載っていました。

 


グワジンの窓にはシャアらしき人影が写っていました。

 


「そういうことやったんかー!」

 


謎が解けました。

 


なぜ、映画のラストが敵であるジオンの戦艦グワジンで締め括られているのか、疑問に思っていたのです。

 


「生きとったんかー!」

 


走馬灯の様にシャアの活躍が甦ってきました。

 


そして私はテレビにかじりついて「Zガンダム 」を鑑賞する様になったのです。

 


私が一番好きなシャアは「Zガンダム」のシャアに他なりません。

 


シャアが主人公のガンダムなんて、最高です。

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まあカミーユ・ビダンとかいう小僧もいますが。

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シャアの活躍を是非観てください。

 


さて、物語は「機動戦士ガンダム 」から7年後、宇宙世紀0087年です。

 


戦争の後遺症もあり、地球は砂漠化が進み死の星へと向かっていました。

 


そんな中、地球連邦軍ティターンズというジオンの残党狩り専門のエリート部隊を組織していました。

 


ティターンズはその後、増長しスペースノイドの虐殺をする様になっていきました。

 


一方、それに反感を持つ将校たちは反地球連邦政府組織エウーゴを立ち上げ、ティターンズに対抗する準備を進めていました。

 


そんな折、ティターンズによって過去のサイド7「グリプス」で新型ガンダムの開発が行われていました。

 


エウーゴに参加するパイロット、クワトロ・バジーナは新型ガンダムを奪取すべくグリプスに向かいます。

 


そこで、ニュータイプの少年カミーユ・ビダンと運命の邂逅を果たします。

 


果たしてカミーユとクワトロの運命は?

 


エウーゴティターンズの決着はどうなってしまうのか?

 


是非観てください。

 


この話はかなり解りにくいです。

 


そもそもティターンズエウーゴがどちらも地球連邦軍というところがややこしいです。

 


言わば内部抗争なわけですが、正義も悪もなくただただ戦争がダラダラ続く感じになっています。

 


後半ではネオジオン軍という第三勢力も出てきて、話は更にややこしくなってしまいます。

 


そこが面白いとも言えますけども。

 


注目すべきは、アムロやブライト、カイなど旧作からの登場人物が出演する事です。

 


その後の人生がどうなっていたのか見どころだと思います。

 


アムロなんかは英雄扱いされているのかと思えば、危険人物扱いです。

 


流石、富野由悠季監督というところでしょうか。

 


一筋縄では行かない感じがします。

 


特にニュータイプが兵器として扱われるという、最もシャアが危惧していた世界になってしまっています。

 


強化人間と呼ばれる人工的にニュータイプ化した人種も現れます。

 


ニュータイプは戦争しなくても良い人種であったはずが、本末転倒になってしまっています。

 


つまりロクでもない未来になってしまったのです。

 


もはやシャアだけが希望です。

 


しかし、この時点でシャアは消極的になってしまっています。

 


本気になったシャアはまた次々回までお預けです。

 


全50話でそこそこ長いですが、最終回では私なりに感動したものです。

 


それこそ私はテレビにカブリついて観ていました。

 


登場人物のセリフがカッコ良すぎました。

 


ラストの虚脱感も最高でした。

 


これは是非観て欲しいところです。

 


さて、一応紹介しておきますが、「機動戦士Zガンダム 」にも劇場版というものが存在します。

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機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者

2005年公開

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機動戦士Zガンダム Ⅱ恋人たち」

2005年公開

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機動戦士Zガンダム星の鼓動は愛

2006年公開


テレビ版に新作カットを継ぎはぎした内容で、かなり見苦しい内容になっています。

 


というのも、新作カットが美しすぎて、旧作カットが目劣りし過ぎるのが原因です。

 


全部新作にすれば間違いなく名作になっていたことでしょう。

 


今となっては黒歴史でしかありません。

 


しかしながら、新作カット自体は美麗の極みなので、一見の価値はあります。

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残念なところは、重要なストーリーが大幅にカットされていることと、ラスト付近の演出・セリフが改悪されていることです。

 


私としてはTV版をお勧めします。

 


初代ガンダムは劇場版がオススメ。

 


Zガンダム はテレビ版がオススメ、皮肉なものですね。

 


初代ガンダム は人工増加問題、Zガンダム は自然環境問題が主軸になっています。

 


シャアはいつからエコロジストになったのでしょうか?

 


とにかく、シャアのセリフに耳を傾けてください。

 


君は刻の涙をみる。

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心が叫びたがってるんだ。

 

 

 

第299回目は「心が叫びたがってるんだ。」です。

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2015年の日本の青春アニメ映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


私は子供の頃、もの凄く口の悪い少年でした。

 


「人を罵らせれば天下一品」っと呼ばれるほどでした。

 


今、たくさんの後悔があります。

 


そのせいかもしれませんが、私は言葉で人を傷つけてしまうのが恐ろしく、無口になっていきました。

 


できるだけ、友達にも会いたくないとさえ、思っています。

 


おかげで、人を罵ることはなくなりましたが、言いたいことも言えない自分が出来上がってしまいました。

 


悪い言葉でなくても、悪気がなくても人は簡単に傷ついてしまうのです。

 


まるで玉子のように。

 


私も玉子の呪いにかかってしまったのかもしれません。

 


さてこのアニメはある事件をキッカケに喋れなくなってしまった少女が、言葉を取り戻すまでの物語です。

 


私はいろんな場面で共感する部分があったので、非常に良かったと思います。

 


作品としては地味な感じはしますが、良い出来だったと思います。

 


例えば、学校の教育の一環で映画鑑賞をする機会があるのならば、この作品をオススメします。

 


ちなみに私が学校で見た映画は

 


「典子は今」1981年公開

E.T.」1982年公開

風の谷のナウシカ1984年公開

敦煌」1988年公開

「今を生きる」1989年公開

魔女の宅急便」1989年公開

「息子」1991年公開

 


他にもあったかもしれませんが、記憶に残っているのは、そのくらいです。

 


その中に「心が叫びたがってるんだ。」が混ざっていてもなんら遜色はないように思います。

 


むしろ教育関係者の方がいらしたら、学校で上映してみてはいかがでしょうか?

 


さて物語は主人公、成瀬順の小学生時代から始まります。

 


成瀬は大変おしゃべりで夢見がちな少女でした。

 


成瀬は丘の上のお城に憧れていました。

 


ある時、成瀬はお城から父親と女性が出てくるのを目撃します。

 


成瀬は家に帰りその事を母親に告げました。

 


そして、成瀬の両親は離婚することになりました。

 


丘の上のお城はラブホテルだったのです。

 


自分のおしゃべりの所為で、家族を崩壊させたと思い込んだ成瀬は言葉を封印してしまいます。

 


それから、高校生になった成瀬はメールか筆談でしかコミュニケーションを取れなくなっていました。

 


そんな時、成瀬は「地域ふれあい交流会」実行委員に選ばれてしまいます。

 


果たして成瀬はイベントを成功させることができるでしょうか?

 


言葉を取り戻すことができるでしょうか?

 


玉子の呪いの正体とは?

 


是非、観てみてください。

 


本当に中学生、高校生にお勧めです。

 


あとは言いたい事を言えない人にもお勧めです。

 


ありがちなストーリーだとは思いますけどね。

 


まあ、王道という事で目をつむってください。

 


その分、安心して観られる作品とも言えます。

 


音楽が好きな人も楽しめるかと思います。

 


「地域ふれあい交流会」の出し物がミュージカルになるのですが、全容は解らないものの、良さげな内容にはなっています。

 


成瀬の性格も私は結構、好きでした。

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出典U-NEXT


というか、ちょっと嫌な感じが良かったと思います。

 


なんというか、私と似ている気がしました。

 


一方、相手役の坂上拓実も私に似ているので、もの凄く共感しました。

 


誰かしら、何処かしら共感できるところがあると思います。

 


私は良い作品だったと思います。

 

 

 

この作品はアニメの2年後、2017年に実写化もされています。

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ついでに観てみました。

 


完璧なリメイク作品です。

 


正直なところ、どちらを観ても同じです。

 


アニメが苦手な人は実写を観れば良いし。

 


邦画が苦手な人はアニメを観れば良いと思います。

 


個人的にはアニメの方が優っていたように感じました。

 


実写は実写で良いところもありますけどね。

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出典U-NEXT


見比べてみるのも良いでしょう。

 


映画のその後が少し気になりますが、まずまず良いところで終わり、最後まで楽しめる作品でした。