第306回目は「ターミネーター3」です。
出典U-NEXT
2003年のアメリカのSFアクション映画です。
*以降ネタバレ注意です。
言わずと知れた「ターミネーター」の続編です。
私の中ではターミネーターは2で完結なのです。
「ターミネーター3」「ターミネーター新起動/ジェニシス」「ターミネーター・ニュー・フェイト」「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクル」と様々な続編が作られましたが、どれもなかったことになっています。
一応「ターミネーター・ニュー・フェイト」が現時点では正式な続編となっていますが、私は認めたくありません。
面白いですよ。
だけど、あんな未来は認めたくないのです。
なので私の「ターミネーター」は「ターミネーター2」で完結です。
しかし、ここに来て「ターミネーター3」再評価しても良いのではないかという気になって来ました。
理由はただ一つ、面白いからです。
不満がないわけでもありません。
サラ・コナーが出てこないことは大きなマイナスです。
あと些細なことですが、ジョン・コナーがブサイク(ニック・スタールさん、ごめんなさい)なところが、少々ガッカリです。
しかし、それを差し引いても充分に面白い作品だと思います。
それこそ最後まで楽しめる作品でした。
物語は「ターミネーター2」から10年後、核戦争は起こらず、ジョン・コナーは無為な生活を送っていました。
未来からの刺客を恐れて、身分証を作らず、定職にも就いていませんでした。
そして案の定、未来から3度目のターミネーターが送り込まれて来ました。
今度のターミネーターは女型であり、ジョン・コナーの部下を抹殺する任務を帯びていました。
そしてもう一体、ターミネーターが現代に送り込まれて来ます。
核戦争は阻止できたのではなく、延期されただけでした。
果たしてジョン・コナーは核戦争を回避できるでしょうか?
ターミネーターとの決着は?
是非、観てください。
もう3度目ともなればマンネリ化しそうですが、そこそこにアレンジが効いてて良かったと思います。
まずは女性型ターミネーターT-Xが流体金属型と骨格型のハイブリッドであるところが凄い。
単なる流体金属ではなくナノマシンの集合体であるところも新しいです。
車をリモートで操るのは、やり過ぎの様な気もしますが、面白いので良しとしておきましょう。
演じるクリスタナ・ローケンの無機質でありながら知性を感じさせる演技が良かったと思います。
ジョン・コナー役のニック・スタールは間抜けヅラではありますが、見慣れて来ました。
英雄になり損ねて、腑抜けてしまった青年だと思うと納得がいきます。
決して演技に不満があるわけではありません。
ヒロイン、ケイト・ブリュースターを演じたクレア・デインズも良かったですね。
アーノルド・シュワルツェネッガーも含めて俳優人はパーフェクトだと言って問題はないでしょう。
キャラクター設定も問題ありません。
強いて言うなら、ストーリー性がペラペラというところでしょうか。
カーチェイスやバトルシーンは迫力もあって良いのですが、少し分量が多い様な気がします。
ストーリーだけを考えると、あまり中身はないという気がします。
結構、序盤ダラダラ後半サクサクというところが、勿体無いです。
ケイトの父ロバート・ブリュースターが物分かりと察しが良すぎて、一気に結末に持って行ってしまいます。
エンディングは最高だと思いました。
世間的には評価が低いかもしれませんが、改めて観ると、正統な続編は「ターミネーター3」で間違い無いと思います。
結果的にスカイネットの誕生や、ジョン、サラ・コナーの未来などが語られて、伏線を回収する様な形になっています。
「ターミネーター3」を活かすならば、「ターミネーター4」や「ジェニシス」も活きてくることになります。
この場合「ニュー・フェイト」が辻褄が合わないので、無かったことになります。
お好みで、好きな世界線を選んでください。
ただし「4」は三部作で構想された作品ですが、打ち切りになっているので中途半端に終わっています。
「ジェニシス」に至ってはそもそも世界線が違うという設定なので、割り切って観ることができるでしょう。
ま、正統かどうかは置いといて、どの作品も面白いので、是非観てください。
ところで、私の結論を言いますと、
やっぱりターミネーターは「2」で完結です。