カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

ゴジラ-1.0

 

 

第309回目は「ゴジラ−1.0」

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出典 映画.com


2023年の日本の怪獣映画です。

 


アカデミー賞を取ったせいか、まだ、劇場で公開されていたので観に行って来ました。

 


ゴジラといえば、友人が「子供の頃、一緒にゴジラモスラを見に行ったよねー」と私に言うのですが、

 


私には一緒に行った記憶が一切ありませんでした。

 


きっと誰かと勘違いしているのだと思いつつも「そうだねー」などと返していました。

 


そもそも「ゴジラモスラ」は1964年の作品であり、私はまだ産まれてもいないので観ているはずがないのです。

 


だがしかし、最近になって私がドラえもんの映画作品について調べたところ、第一作目の「ドラえもん のび太の恐竜」の同時上映が「ゴジラモスラ」のリバイバルだったのです。

 


「うおー、友よー!確かに一緒に観に行ってるじゃないかー!」

 


44年ぶりに真実に辿り着きました。

 


今はその友人と連絡も取っていませんが、いつかこの真実を伝えたいと思います。

 


ちなみに、その友人は現在ではお笑い芸人として活躍しています。

 


さて「ゴジラ−1.0」はどうであったかというと、

 


ズバリ、面白かったのであります。

 


過去のゴジラ作品の中でもベスト1、2を争う作品でした。

 


ゴジラファンは必見、ゴジラ未経験の方も導入としては最高の作品だと思います。

 


これは是非、観ておくべき映画だと思います。

 


物語は1945年第二次世界大戦末期から始まります。

 


大戸島にある航空機整備場に一機の零戦が着陸します。

 


特攻隊員の敷島は機体不良のために、不時着したのでした。

 


しかしその夜、大戸島の伝説の怪獣ゴジラが整備基地を襲います。

 


からくも生き延びた敷島は空爆で焼け野原となった東京に帰り着きます。

 


そこで知り合った典子とみなしごのアキコと暮らし始めました。

 


しかし、敷島は戦後後遺症PTSDを患っていました。

 


敷島の戦争はまだ終わっていなかったのです。

 


敷島の敵とはゴジラだったのです。

 


果たして敷島は自身の戦争を終わらせることができるでしょうか?

 


敷島とゴジラの決着は?

 


是非、観てください。

 


この作品はゴジラとして、また戦後の日本を描いた作品として、非常に優秀だと感じました。

 


ストーリーの展開も非常に良かったです。

 


ただ演出が「クサ過ぎる」という感じはしました。

 


まあ、そこは好みの問題とも言えますが、監督・山崎貴の持ち味ですね。

 


戦後の東京での暮らしから復興していく様も丁寧に描いています。

 


敷島が機雷掃海の仕事に就くというのもごく自然の流れです。

 


また敷島が特攻隊員であったことも重要です。

 


戦後の軍人がどのようであったかも、垣間見れて良かったように思います。

 


主人公、敷島を神木隆之介が演じていますが、神木隆之介らしくない演技をしています。

 


悪い意味ではなく、敷島になりきっているという感じでした。

 


特に精神的に異常をきたしている感がよく伝わって来ました。

 


また典子を演じる浜辺美波さんも、戦後を力強く生きる女性像を好演していました。

 


さて、肝心のゴジラですが、小さめです。

 


初代のリメイクと考えれば、妥当な大きさと言えるでしょう。

 


私は非常に良いサイズだと思いました。

 


あまりデカ過ぎると、不思議と怖く無くなってしまうんですよね。

 


それと重要な点ですが、ゴジラが人を殺すシーンがあります。

 


ひょっとしたらゴジラシリーズでは初めてかもしれません。

 


もちろんゴジラが人を死なせるシーンは過去にもあるんですが、戦車ごとであったりビルを破壊して死なせてしまうという感じです。

 


人間を直接的に殺意を持って殺すというのは初めてかもしれません。

 


また、建築物を故意に破壊するというのも、珍しい感じがしました。

 


過去のゴジラ作品の中でもかなり人間に敵意を持っているという感じです。

 


それと、核実験によって巨大化、怪物化したという点は初代を踏襲していて良かったと思います。

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出典 映画.com

 


やはりゴジラ反核の映画でなければいけません。

 


ゴジラの火炎もかなり核爆発を意識したような映像になっています。

 


そんなゴジラを戦後のろくな武器もない、日本が倒せるのでしょうか。

 


吉岡秀隆が演じる野田博士の作戦は確かに説得力がありますが、私には実現不可能に思えました。

 


ネタバレになるので詳しくは言えませんが、フロンガスやバルーンが水圧に耐えられないはずです。

 


ま、それは置いといて、

 


過去にない対ゴジラ作戦で、面白かったです。

 


ちなみにゴジラが上陸しているシーンより、海を泳ぐシーンの方が多いのも今回は珍しいと思います。

 


ゴジラが一生懸命立ち泳ぎをしていると思うと、可愛いですね。

 


もう一つマニアを喜ばせるアイテムが、戦闘機の「震電」の登場です。

 


バトルシーンが少ないゴジラですが、震電の登場によって、ストーリーの伏線が回収され、さらに最終決戦も盛り上げる隠し球です。

 


これによって戦争映画とも呼べる作品になったと思います。

 


戦争から立ち直れない人たちが、ゴジラに立ち向かうことで、戦後復興を迎え入れられるという映画になっています。

 


怪獣パートとドラマパートが上手く噛み合ったストーリーになっています。

 


間違いなく優秀な作品となっています。

 


是非とも、観て欲しい作品です。