第286回目は「ゴジラ・キング・オブ・モンスター」です。
出典U-NEXT
2019年のアメリカの怪獣映画です。
*以降ネタバレ注意です。
私はゴジラが好きなのですが、実は怪獣プロレスは好きではないのです。
構図としては怪獣対怪獣よりも、怪獣対人類の方が好きなのです。
前作の「GODZILLA」にはムートーという怪獣が出ていました。
そもそもムートーとゴジラが戦う理由ってあるのでしょうか?
人類のため?
そんな訳はないはずです。
ただ単にゴジラがケンカっ早いだけです。
そこに何の理由もありませんでしたが、今回は理由付けがしっかり(?)語られています。
怪獣同士に戦う理由があるなら、納得がいくというものです。
怪獣プロレスで、これほど面白いと思ったことはありません。
いや、厳密には「ゴジラFINAL WARS」も面白かったので、初めてではないかもしれませんが。
あれは人類とX星人の戦いが面白いので、別としておきましょう。
とにかく、怪獣同士の派手な戦いが見たい人にはオススメです。
物語は前作のムートーの事件から5年後、怪獣の調査組織モナークが休眠中の怪獣を管理していました。
中国雲南省ではある怪獣の卵が発見されていました。
エマ・ラッセル博士は怪獣と交信する装置オルカを開発していました。
卵からかえった怪獣と何とか交信できましたが、その直後テロリストの襲撃にあい。
エマと娘のマディソンはオルカ共々誘拐されてしまいます。
果たして、エマとマディソンの運命は?
テロリストの目的は何なのでしょうか?
是非、観てみてください。
ゴジラといえば、核兵器によって出現したという設定が有名ですが、本シリーズではゴジラは太古の昔から存在してします。
しかも、その頃は巨大怪獣がウジャウジャいたようです。
しかも超古代文明もあったようです。
どちらかというとファンタジー色は強くなっています。
それはそれで私は良いと思っています。
日本の昭和ゴジラを思い起こさせますが、ハリウッドの映像力が、子供向けっぽさをかき消しています。
とにかく怪獣が美しいのは見どころです。
登場怪獣は伏せておきますが、CGゆえの生物的な動きをしています。
出典U-NEXT
災害シーンも迫力があって良いと思いました。
俳優としては芹沢博士を演じている渡辺謙が1番良かったです。
2点だけ不満があるとすると、オキシジェンデストロイヤーの無駄遣いと、自己犠牲のシーンがイマイチでした。
それ以外は完璧です。
この映画はゴジラ映画の最終回と言っても成立する作品です。
最終回を先に撮っておけば、あとはどれだけ続けても、突然打ち切りになっても大丈夫という、手塚治虫の「火の鳥」方式になっています。
この作品を観ればあとの作品は観なくても良いし、あとの作品がつまらなくても、この作品で終わりだから良いか、と納得させる作品です。
怪獣ファンの皆さんには是非、観て欲しい作品です。