カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

マリー・アントワネット

 


第196回目は「マリー・アントワネット」です。

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2006年のアメリカ・フランス合作の伝記映画です。

 


私は歴史が好きでして、フランス革命あたりは割と得意な方でした。

 


もっとも知識の大半は「ベルサイユのばら」から、いただいたものですが。

 


好きになるキッカケとしては最適だったと思います。

 


フランス革命の中心人物と言えば、やはりマリー・アントワネットでしょう。

 


マリー・アントワネットの人物像は作品によって様々だと思いますが。

 


私のイメージだと、気が強くてワガママで、浪費家で世間知らずで、貞操観念がなく「パンがなければ、ケーキを食べれば良いのに、バカね!オホホ〜」というキャラだったと思います。

 


しかし、この映画を観ると印象が380度変わってしまいます。

 


なんと言うか、ちょっと可愛い感じなのです。

 


ベルサイユのばら」のマリー・アントワネットが可愛くないわけではないのですが、高貴な品格と魔性の美しさを兼ね備えていたのです。

 


それゆえに革命の標的になってもやむなし、というところがあったと思います。

 


この映画はマリー・アントワネットにのみ焦点を当て、フランス革命についてはほとんど触れられていません。

 


しかし、そこがこの映画の良いところなのです。

 


マリー・アントワネットの心情にドップリと共感できるつくりになっているのです。

 


上手い演出だと思います。

 


さて、一応物語の方も紹介しておきましょう。

 


主人公マリー・アントワネットオーストリアの女帝マリア・テレジアの娘として生まれました。

 


14歳の時、政略結婚としてフランスの皇太子ルイ16世に嫁ぐことになりました。

 


ところが、ルイ16世はとってもシャイな性格で、夫婦生活があまり良くありませんでした。

 


なかなか世継ぎを産めないマリーの立場は微妙なものとなっていきました。

 


マリーは宮廷生活の鬱憤を晴らすために、ショッピングやパーティーにギャンブル三昧と浪費に傾倒していきます。

 


やがて、それはフランスの財政を圧迫するほどになってしまいました。

 


果たしてマリー・アントワネットルイ16世の結婚生活は上手く行くのでしょうか?

 


フランス・ブルボン王朝の運命は?

 


是非、観てみてください。

 


この映画はの見どころは、全編にわたる映像の美しさにあります。

 


現代的な音楽も意外とマッチしていて驚きです。

 


実際のベルサイユの宮殿で撮影されたので、ロケーションは最高です。

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(2017年5月に行ってきました)


そして衣装から小物まで、何もかもが美しい。

 


スイーツも美味しそう。

 


男の私が言うのもなんですが、可愛いのです。

 


女性ならば一度は憧れる生活ではないでしょうか。

 


残念ながら、様々なハラスメントもくっついてきますけど。

 


あんな贅沢をしてみたいものです。

 


さて、この映画で私が評価したいところなのですが、実はマリー・アントワネットではなくルイ16世の方なのです。

 


ルイ16世といえば暗愚な印象だと思いますが。

 


まさしく序盤は覇気がなく弱々しい感じなのですが、後半になるにつれ自信を身につけて、少なからず国王の風格を漂わせます。

 


前半のアホヅラからは想像もつかない成長ぶりです。

 


もちろんマリー・アントワネットの精神的な成長も見逃せません。

 


人間味が溢れていて非常に良かったと思います

 


この映画は良い意味で、史実的ではないと思います。

 


マリー・アントワネット自身の回顧録のような感じです。

 


史実よりもマリー・アントワネットがその時どう感じて、何に興味があり、何に関心がなかったのかが描かれています。

 


だからこそ、マリー・アントワネットが見ていた景色を体感できる映画だと感じています。

 


結構、女性ならではの悩みなどがあるので、女性にオススメの映画です。

 


フランスが好きな人や宮廷文化が好きな人は是非観て欲しいです。

 


私は映画のラストカットにグッと来ました。

 

 

 

デイブレイカー

第195回目は「デイブレイカー」です。

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2008年のアメリカ・オーストラリア合作のヴァンパイア映画です。

 


私はヴァンパイア映画が結構好きです。

 


なんと言うか、ヴァンパイアという存在に美しさを感じます。

 


もう一つには、私に不老不死願望があるというところでしょうか。

 


ヴァンパイアは強いイメージもありますが、意外と弱点が多かったりします。

 


日光に弱いし、心臓に杭を打たれても死ぬし、何よりも血に飢えています。

 


残念ながら不死とは言い難いかもしれません。

 


もう一つ残念なところはヴァンパイアになると飯が不味く感じるようになってしまうところです。

 


これは非常に残念です。

 


さて、この映画はヴァンパイアが人口の90%まで増えてしまった世界の物語です。

 


ヴァンパイアは日光に当たると燃えてしまうため、夜に行動します。

 


しかし、割と普通に会社に行ったり生活しています。

 


主人公のエドワードは血液製造会社の研究員です。

 


血液製造といっても人間から搾り取るだけです。

 


当然人間はどんどん死んでいきます。

 


ヴァンパイア界では深刻な食料(血液)不足です。

 


エドワードは代替血液生成の研究をしています。

 


代替血液が完成すれば人間の血を吸う必要はなくなり、人間と共存することができるのです。

 


果たしてヴァンパイアと人間の運命は?

 

 

 

是非、一度観てみてください。

 


この映画はヴァンパイアものの中でも、ちょっと特殊です。

 


大体の映画のヴァンパイアは飢えています。

 


血を吸わなくても大丈夫か

 


ひたすら我慢しているか

 


あるいはトマトジュースなどで代用ができるかだと思います。

 


しかし、この映画では空腹に負けてしまったヴァンパイアはバケモノの姿に変わって、凶暴化してしまいます。

 


つまり、人類が絶滅してしまうと、ヴァンパイアの知性は失われ、ある意味世界は終わりを迎えてしまうのです。

 


なかなか斬新なように思えました。

 


ヴァンパイアが増え過ぎるとどうなるかという疑問に、ある種の答えを出したのだと思います。

 


この映画にはもう一つのテーマがあって、ヴァンパイアになるべきか、人間でいるべきかという根本的な問題を描いています。

 


不老不死と引き換えにするには失うものが多すぎます。

 


そういえばヴァンパイアのお偉いさんが出てくるのですが、ストーリーから考えると、もうちょっと我慢すれば話が丸く収まったような気がします。

 


寿命が長くなっても、気の短い人はか変わらないようです。

 


ヴァンパイアの発生源は1匹のコウモリの持っていたウィルスから始まったそうです。

 


それが人類の90%に感染してしまったのだから、恐ろしい話です。

 


ここまでにワクチンなど開発できなかったのでしょうか?

 


それともみんな進んでヴァンパイアになっていったのでしょうか?

 


気になるところです。

 


私は不老不死願望を持っていますが、ヴァンパイアになることには抵抗があります。

 


食生活が貧しくなるのが、耐えられそうにありません。

 


ヴァンパイアものが好きな人にはオススメしておきます。

 


不老不死なら、私は機械の身体に賭けてみようと思います。

 

 

 

オデッセイ

第194回目は「オデッセイ」です。

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2015年のアメリカのSF映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


火星に一人で取り残された男の物語です。

 


その前に、私の子供の頃の話を一つ。

 


私の家の近所に、通称ゴリラのオッサンという老人が住んでいました。

 


その人物は自称発明家で

 


「ワシが発明したレーダーを軍部が採用していれば、真珠湾攻撃は成功し、ミッドウェー海戦では負けなかった」

が口癖だった。

 


ゴリ……ここでは敬意を表して、ゴリ博士としておきます。

 


ゴリ博士は幼い私に戦争中の話をたくさんしてくれました。

 


実のところ、ほとんど忘れてしまいましたが、発明関係の話はいくつか覚えています。

 


風船爆弾、犬爆弾、マッチ爆弾、うんこ爆弾などがありました。

 


これらはゴリ博士の発明ではないですが、おもしろ話として聞かせてくれました。

 


今回はうんこ爆弾について話したいと思います。

 


うんこ爆弾とは、人間のうんこから発生するメタンガスを爆発させる人糞爆弾です。

 


研究していたのは、通称うんこ博士です。

 


もともとは農業や微生物を研究していたそうですが、徴兵されて兵器開発をしていたそうです。

 


しかしながら、うんこ爆弾が完成する前に戦争は終結しました。

 


うんこ博士は再び研究職へと戻り、ある時アメリカの学会で、研究を披露することになりました。

 


うんこ博士は聴衆の面前で、フラスコに放尿し、それを蒸溜して真水を取り出し、一気に飲み干しました。

 


「うんことオシッコがあれば、人間は何処でも生きていける!」

うんこ博士は高らかに宣言しました。

 


その後、うんこ博士はアリゾナ州の砂漠で、半年間、自分のうんことオシッコで、畑を耕して生活をしたそうです。

 


最後の方は豪華な食事ができていたらしいです。

 


その記録が、なんとNASAに保管されているそうです。

 


宇宙船での尿を濾過して飲料水にするシステムは、うんこ博士の研究による功績が大きいとか。

 


さて、それでは「オデッセイ」の話に戻ります。

 


物語の舞台は火星です。

 


主人公のワトニーは地球から火星調査にやって来た宇宙飛行士の1人でした。

 


調査中、巨大な砂嵐に見舞われ、調査団は火星から退去することにしました。

 


避難中、ワトニーは嵐に吹き飛ばされ、死亡したと判断されました。

 


調査団は地球への帰路につきましたが、なんとワトニーは生きていました。

 


ワトニーは火星で、たった1人で生きていく決意をします。

 


果たしてワトニーは地球に帰ることができるのでしょうか?

 


是非、観てみてください。

 


火星に1人で取り残されるなんて、絶望しかないですよね。

 


しかし、ワトニーは植物学者の知識で、食物を栽培し生き抜こうとします。

 


諦めない姿勢は感動的だと思います。

 


さすが宇宙飛行士です。

 


対応力に加えて、メンタルも強くなければ、つとまりません。

 


また、美しい火星の風景も、寂しさを増しています。

 


それにしても砂嵐のシーンはともかく、火星が静か過ぎる気がします。

 


実際には、もっと過酷な自然環境ではないのでしょうか?

 


心配事も食料のみで、酸素量や水、気温、気圧などはあまり触れていない気がします。

 


まぁ、その辺は置いといても、充分な緊張感はあったと思います。

 


地球側の対応も興味深いです。

 


映画「アポロ13」を彷彿とさせます。

 


地球での出来事の方がリアリティを感じます。

 


NASAって、やっぱり優秀な人たちの集まりなんでしょうね。

 


現在は、まだ有人で火星までは到達していないので、もう少し未来の話だと思います。

 


2030年頃に火星に人類が到達する計画があるらしいです。

 


本当に実現するのでしょうか?

 


楽しみです。

 


SFの世界に近づいてきましたね。

 


宇宙開発ものが好きな人は必見の映画だと思います。

 


観終わった頃には、うんこ博士の偉大さに気づくでしょう。

 

 

 

ロボコップ

 

 

第193回目は「ロボコップ」です。

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1987年のアメリカのSFアクション映画です。



*以降ネタバレ注意です。


鑑賞前の私の「ロボコップ」に対するイメージはコメディタッチで子供向けのヒーローものでした。

 


ところがどっこい、中身はハードなバイオレンス映画でした。

 


小さなお子様に観せるには、ちょっと刺激が強いかもしれません。

 


笑いの要素もあるにはありますが、笑える雰囲気ではありません。

 


物語は近未来の犯罪都市デトロイトが舞台です。

 


街を支配しているのは大企業のオムニ社です。

 


デトロイト警察も民営化されていて、オムニ社が運営しています。

 


オムニ社は理想の未来都市「デルタシティ」の建設のために犯罪者を一掃する計画を立てていました。

 


その要がロボコップです。

 


ある日デトロイト警察にアレックス・マーフィー巡査が転任配属されてきます。

 


しかし、マーフィーは初日にまさかの殉職してしまいます。

 


マーフィーの遺体は回収され、ロボコップに改造されてしまいます。

 


ロボコップは人間の脳を含む臓器を再利用したロボットでした。

 


しかし、ロボコップにはマーフィーの生前の記憶が残っていました。

 


果たしてロボコップの運命は?

 


オムニ社の陰謀とは?

 


是非、観てみてください。

 


私の記憶では公開当時、めちゃくちゃ流行っていた記憶があります。

 


サバイバルゲームでも、ロボコップが使用する銃のオート9を持っている人がいて、もてはやされていた記憶があります。

 


正直なところ私はロボコップを舐めていましたが、かなり面白かったです。

 


残酷描写は結構多いと思いますが、犯罪都市を表現するには丁度良かったのかもしれません。

 


作中のニュース番組で世界観が伝えられますが、かなり世界中の治安は悪くなっているようです。

 


演出としてニュースシーンの挿入は非常に上手いと感じました。

 


ロボコップの最初の起動時のカメラワークも秀逸です。

 


強いて言うなれば、マーフィーの妻と子供についてもう少し深掘りしていれば、完璧な映画だったのではないかと思います。

 


しかし、ヒーローものとしては充分に面白い作品だと思います。

 


さて、問題はロボコップがロボットであるのか、サイボーグであるのか、というところだと思います。

 


生体コンピューターとして人間の脳を使用しているので、私としてはサイボーグだと思います。

 


それはロボコップがマーフィーか、ただのロボットかという重要な問題でもあります。

 


ロボコップもオムニ社もロボットであるという見解のようですが、本当のところはどうなのでしょう?

 


一度死んだ脳を再生しているので、脳が部品であるといいますが。

 


ではロボコップには魂はないのでしょうか?

 


そもそも、魂というものの存在が、議論するところだと思います。

 


私たちが魂と呼んでいるものは記憶の集合体ではないでしょうか?

 


だとすればマーフィーはロボットではなく生きているということでしょうか。

 


ロボコップはロボットの振りをしているのではないでしょうか?

 


だとしたらとても悲しい話です。

 


深く考えると、なかなか見どころのある映画だと思います。

 


ロボコップがビジュアル的にカッコ悪いと思って観ていない人には一度観て欲しいです。

 


意外とカッコ良く思えてきます。

 


特にラストシーンはスカッとします。

 


ついでに「ロボコップ2」も観てみました。

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麻薬と少年犯罪がメインとなっています。

 


相変わらずロボコップのプライベートについては少ししか描かれておらず、物足りない感じがしました。

 


さらに「ロボコップ3」も観てみました。

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デルタ・シティ建設のために住民を強制立退させるオムニ社と、市民との抗争が描かれます。

 


そんな中、ロボコップは市民の安全を守るというプログラムとオムニ社を守るというプログラムの板挟みになってしまいます。

 


ロボコップシリーズの完結編です。

 


三作とも血も涙も笑いもない、ハードな内容になっています。

 


ロボコップが大好きな人は三作とも観ることをオススメします。

 


私は一作目が1番面白かったと思います。

 

 

 

 

スプラッシュ

第192回目は「スプラッシュ」です。

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1984年のアメリカのファンタジーブコメ映画です。

 


この映画は人魚と人間の恋を描いた現代版の人魚姫です。

 


実は私は童話が好きで、ファンタジーには割と詳しい方だと自負しております。

 


人魚と一口に言っても、様々な分類があります。

 


大きく分けると、人魚と半魚人です。

 


厳密には人魚も半魚人も同じですが、私的には分類上、分けた方が良いと考えています。

 


半魚人は見た目が魚類っぽく手足のある魚という感じです。

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出典Amazon.co.jp(映画 大アマゾンの半魚人)


古くは映画に登場したり、小説ではラブクラフトの「ディープ・ワンズ」近年のTVゲームでは「サハギン」というのが有名だと思います。

 


漫画の「ワンピース」に登場する魚人族も有名ですね。

 


基本的にはモンスター、あるいは敵キャラとして登場します。

 


中には良い半魚人もいるので、一方的に悪者という認識は良くないかもしれません。

 


因みに私は半魚人をサハギン族と呼んでいます。

 


一方、人魚はいわゆるマーメイドとして知られています。

 


童話の「人魚姫」やディズニーアニメの「リトル・マーメイド」が有名です。

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因みに男性の人魚をマーマンと呼びます。

 


男女問わない場合はマーフォークと呼ぶそうです。

 


通説ではマーメイドは上半身は美女で下半身が魚です。

 


ついでに、スターバックスコーヒーのロゴの人魚はセイレーンです。

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特徴は足が二股に分かれています。

 


綺麗な歌声で人を惹き寄せる能力を持っています。

 


セイレーンがお客を招き寄せるというイメージでロゴにしたそうです。

 


デンマークにある有名な人魚像も足が二股なのでセイレーンかもしれません。

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出典Amazon.co.jp(注、レプリカです)


さて、この映画「スプラッシュ」に登場する人魚ですが、おそらくはアイルランドに伝わるメロウという種族だと思われます。

 


メロウは下半身を人間の足に変化させることができます。

 


メロウは時おり地上にやってきて人間と恋をするのだそうです。

 


なぜならば、メロウの男性がブサイクばかりだからだそうです。

 


酷い話です。

 


まぁ、人魚の知識なんて何の役にも立ちませんけども、ちょっぴり映画を観る上でのスパイス程度にはなったと思います。

 


この映画はディズニーの実写部門タッチストーン・ピクチャーズの第一作目の映画です。

 


「リトル・マーメイド」の大先輩ですね。

 


物語は、ケープ・コッドで家族旅行中の主人公アランが船上から転落し、海に落ちてしまうところから始まります。

 


アランは泳げませんでしたが、なんと人魚の少女に助けられます。

 


それから20年後、再び船から転落したアランは、またもや人魚に救われます。

 


アランは相手が人魚であるとは認識していませんでした。

 


目を覚ましたアランは目の前にいた美女の一目惚れをしてしまいました。

 


果たして、アランと人魚の恋は成就するのでしょうか?

 


是非、一度観てみてください。

 


いかにもディズニーらしいテイストの映画だと思います。

 


ディズニーらしからぬと言えば、ちょっとエッチな表現が多いというところでしょうか。

 


裸が多めで、キスしまくりです。

 


イヤラシイという感じは全くありません。

 


私としては子供に観せても平気ですが。

 


お子様の成長の度合いによっては、エロに目覚めてしまう可能性もあるので、注意してください。

 


また、これを読んでいるお子様は、大人に隠れてみた方が楽しいと思います。

 


ムフフ。

 


さて、この映画は人魚を上手くコメディタッチに描いていると思います。

 


人魚のマディソンも魅力的に感じました。

 


この映画の影響で、当時は女の子にマディソンと名付ける親が激増したそうです。

 


それまではマディソンは男の子の名前という認識だったそうです。

 


ちょっとB級な感じがしますが、結構な影響力のあった作品なのですね。

 


この作品では人魚の存在が公になってしまいます。

 


もし人魚の国が海底にあったとしたら、地上人と上手くやっていけるのでしょうか?

 


海を汚したり、開発しても大丈夫でしょうか?

 


人間と人魚で海洋利権を巡って戦争にならないでしょうか?

 


「侵略者はお前たち人間の方だ!」

とか言ったりしないでしょうか?

 


サハギン差別で私は訴えられるでしょうか?

 


ラストはハッピーエンドでしたが、一抹の不安を感じてしまいました。

 


考えすぎですね。

 


人魚はロマンがあります。

 


深海は月よりも遠い世界だと言います。

 


深海には人間が到達していない未知の世界があります。

 


ひょっとしたら、そこに人魚も居るかもしれませんね。

 


しかし、その場合は美しい人魚ではなく、深海魚系の半魚人で間違いないと思います。

 


残念です。

 


会ってみたい気もしますが、伝説は伝説のままの方が美しいのでしょう。

 


人魚ものの映画の原点として、この映画をオススメしておきます。

 


人魚に興味がある人は是非、観てみてください。

 

ネバーエンディング・ストーリー

 

 

第191回目は「ネバーエンディン・ストーリーです。

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1984年の西ドイツ・アメリカ合作のファンタジー映画です。

 


この映画は私にとって非常に思い出深い作品となっています。

 


私が小学生6年の時、担任のY先生が原作である「果てしない物語」の話をしてくれました。

 


Y先生は時々、お伽話のような小説を紹介してくれました。

 


場合によっては涙を流しながら話たりするので、純真な先生なのだと思います。

 


Y先生は「果てしない物語」の前半部分、つまり映画化されている部分を重点的に話してくれました。

 


とても印象深く、そして良き先生であったと記憶に残っています。

 


そんなこんなで、劇場に足を運ぶことになりました。

 


物語はイジメられっ子のバスチアンが、イジメっ子に追いかけられコレアンダー書店に逃げ込むところから始まります。

 


バスチアンは店長が読んでいた本を、こっそりと盗み出してしまいます。

 


学校に着いたものの授業には出ず、倉庫で読書に耽ることにしました。

 


本屋からくすねた本のタイトルは「果てしない物語」です。

 


バスチアンは物語に夢中になっていきます。

 


本の中の世界ファンタージェンは「虚無」に飲み込まれようとしていました。

 


ファンタージェンを収める女王「幼心の君」はファンタージェンを救うために白馬に乗った少年アトレイユを呼び寄せます。

 


アトレイユは世界を救う方法を探す旅に出ます。

 


果たしてアトレイユはファンタージェンを救うことができるのでしょうか?

 


是非、一度観てみてください。

 


小学生だった私は結構、感動しました。

 


とにかくファンタージェンの世界が美しく、登場人物も魅力的でした。

 


そして「虚無」の雰囲気も良かったと思います。

 


今回、再鑑賞しましたが、やはり映像の美しさは変わりませんでした。

 


しかし、ストーリー的な面ではダイジェスト的な印象で物足りなさを感じました。

 


しかも、ラストシーンに違和感を感じてしまったのです。

 


それは非常に残念なことでした。

 


大人になるって不幸なことだと感じました。

 


ラストシーンなので、ネタバレですが書いてしまいますね。

 


ラストでバスチアンがファンタージェンの力を借りてイジメっ子に仕返しをするシーンがあるのです。

 


子供の頃は私は良いシーンだと思っていました。

 


しかし、今観るとバスチアンは自分の力で、イジメっ子に立ち向かうべきだったのではないかと思いました。

 


これは大きな問題です。

 


私はこの映画を否定しなければなりません。

 


それはツライことではありました。

 


とは言え、子供の頃に感動したことは事実なので、私はこの感動を姪っ子に伝えたかったのですが。

 


DVDがなかなか手に入らず、姪っ子は高校生になってしまいました。

 


私は小学生の間に観て欲しかったのですが、間に合いませんでした。

 


是非とも小学生のお子様がいらっしゃる家庭は家族で観ることをオススメしておきます。

 


変な生き物がたくさん出てくるので、子供は大喜びだと思います。

 


特に犬みたいな顔をしたドラゴンの「ファルコン」は不思議な存在で面白いです。

 


さて、また私の子供の頃の話ですが。

 


友人のヨコ君が「ネバーエンディング・ストーリー」のビデオを手に入れたということで。

 


私と友人のフジッコ君はヨコ君の家におじゃまして、鑑賞会を開きました。

 


「主人公のバスチアンってクラスメイトのR君に似てるよねー」

私は何気なく思ったことを言いました。

 


R君は顔立ちがクッキリしていて、イケメンの白人少年のようでした。

 


「似てるかー?」

 


「良くいいすぎやろー」

ヨコ君とフジッコ君は否定的でした。

 


それでも3人でゲラゲラ笑いながら、観ていました。

 


続いてファンタージェンの女王「幼心の君」が登場すると。

 


「幼心の君って、クラスメイトのHさんに似てるよねー」

私は再び何気なく言ってしまいました。

 


これが失敗でした。

 


Hさんは大人しくて上品なお嬢さんでした。

 


「お前、Hさんのこと好きなんやろー!」

ヨコ君とフジッコ君は冷やかしてきました。

 


「違うってー!」

私は否定しましたが、かえってヨコ君とフジッコ君は盛り上がってしまいました。

 


3人で「ネバーエンディング・ストーリー」を観たことは良い思い出です。

 


翌日、学校ではHさんが「幼心の君」に似ていると噂になり、その発信源が私であると話題になりました。

 


散々茶化されましたが、今思えば、小学生なりに楽しかったような気がします。

 


Hさんにとっては、はなはだ迷惑だったかもしれません。

 

 

 

ネバーエンディング・ストーリー」のおかげで、そんなことを思い出すわけですが。

 


昔のことってどんどん忘れていくもんですね。

 


それが「虚無」というファンタージェンの敵の正体なんですけど。

 


私は心の中のファンタージェンを消さないように童心を忘れずに生きていたいと思います。

 

 

名犬ラッシー

 

 

 

第190回目は「名犬ラッシー」です。

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2005年のイギリス・アメリカ・フランス・アイルランド合作の映画です。

 


1943年の「名犬ラッシー 家路」のリメイク版です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


私が小学生のことですが、近所の公園に野良犬が住み着いていました。

 


茶色の犬だったので、名前をチャロとしておきます。

 


チャロは歩いている人を見つけると

「ついて来いワン!」

と言って先頭を歩き出します。

 


どこかに案内してくれるわけではありません。

 


ただ先頭を歩きたいだけです。

 


チャロについて行かず、曲がったりすると、

「こっちだったワン!ついて来いワン!」

と言ってまた先頭を歩き出します。

 


私も何度か一緒に歩いたことがあります。

 


そんなある日、公園に不審な2人組がやって来ました。

 


チャロは警戒心もなく2人組に近よって行きました。

 


私は遠巻きに見ていましたが、ふと保健所の車が停まっていることに気がつきました。

 


「逃げろ!殺されるぞ!」

私は咄嗟に叫んでしまいました。

 


「キャン!キャン!ガウ!」

チャロは逃げて行ってしまいました。

 


そして、私はコッテリと怒られてしまいました。

 


保健所=殺処分という考えしか私にはありませんでした。

 


当時の私は良いことをしたと思っていました。

 


後になって考えると、私はチャロが保護されて、幸せな家族にもらわれていくという未来を奪ってしまったのかもしれません。

 


さて、「名犬ラッシー」の話ですが、私は正直なところタイトルと大まかなあらすじくらいしか知りませんでした。

 


しかし、ラッシーといえば子供の頃は最も有名な犬の名前だった気がします。

 


コリー犬も一番人気だったような気がします。

 


今回、映画を観るのは初めてです。

 


子供がいらっしゃるご家族は一緒に観るのに最適だと思います。

 


犬が好きな人や、ラッシーが懐かしいと感じる人も満足できる作品だと思います。

 


あとイギリスの文化に興味がある人にもオススメです。

 


物語はイギリスのヨークシャーに住むカラクロフ家に飼われているラフ・コリー犬のラッシーが主人公です。

 


サム・カラクロフは炭鉱で働いていましたが、鉱山が閉鎖され、失業してしまいました。

 


ちょうど訪れていたラドリング公爵がラッシーを15ポンド(当時の金額で12万円くらいだと思います)で売ってくれとカラクロフに持ちかけます。

 


最初は渋っていたカラクロフですが、生活のために承諾してしまいます。

 


ラドリング公爵は遠く離れたスコットランドにラッシーを連れて行ってしまいます。

 


しかし、ラッシーは家族のもとに帰ろうと脱走してしまいます。

 


果たしてラッシーは家族のもとに帰ることができるのでしょうか?

 


是非、機会があれば観てみてください。

 


この映画の見どころは、保健所に捕まったり、旅芸人と行動をともにするラッシーの冒険にあるのですが。

 


舞台である1933年のイギリスの社会描写が良く描かれているので、歴史の好きな人も楽しめると思います。

 

 

(イギリスでネッシーが流行り出したのもこの頃だそうです)

 


貴族のラドリング公爵の優雅な暮らしと、極貧のカラクロフ家の対比が描かれています。

 


貴族は金で愛するものを奪い、貧乏人は金で愛するものを売らなければならない。

 


ひどい話です。

 


たかだか15ポンドで愛犬を売るなんて最悪です。

 


しかし、そうしなければならなかったのでしょう。

 


また、サム・カラクロフは戦争に行くことになり、ラドリング公爵の孫娘は寄宿学校へ行き、人間も離ればなれになることを経験します。

 


ラッシーだけでなく、人間にも出会いと別れがあり、思い通りにならないようです。

 


子供向けの映画のようですが、深く考えれば大人も楽しめるようになっています。

 


私には愛猫のミュウがいますが、いくら金を積まれても売り渡すことはできません。

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(ミュウです)


たとえ10億積まれても…………

 


売り渡すことなんてあり得ません。

 


ふぅっ。

 


今の日本なら、カラクロフ家は大炎上しているに違いありません。

 


しかし、万が一我が家が極貧になってミュウに、ご飯を食べさせてあげられなくなったとしたら、私はどうするべきなのでしょうか。

 


お金持ちにミュウを引き取ってもらうべきなのでしょうか?

 


そんなことにならないように、頑張って生きていかなければなりませんね。

 


そう思うと、結構ツライ映画ではあります。

 


ところでラッシーって女の子だったんですね。

 


初めて知りました。

 


ラッシーにとっては散々な映画ですが、人間にとってはハッピーエンドの良い映画です。

 


穿った見方をすれば、人間のエゴが剥き出しの映画とも言えます。

 


私もミュウに愛情を注いでいますが、それがエゴではないことを祈っています。

 


ミュウの幸せを一番に考えます。

 


さて、ついでに1943年のオリジナル版「名犬ラッシー 家路」も鑑賞してみました。

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出典amazon.co.jp


内容はほぼ同じでした。

 


オリジナル版の方が少し薄味な感じです。

 


リメイク版の方が、よく出来ていると感じました。

 


ラクロフの息子ジョンとラドリング公爵の孫娘プリシラの雰囲気が、オリジナル版とリメイク版で正反対になっていたので面白かったです。

 


ラッシーはどちらも利口で可愛いです。

 


どちらかだけ観るならば、リメイク版をオススメしておきます。