第192回目は「スプラッシュ」です。
この映画は人魚と人間の恋を描いた現代版の人魚姫です。
実は私は童話が好きで、ファンタジーには割と詳しい方だと自負しております。
人魚と一口に言っても、様々な分類があります。
大きく分けると、人魚と半魚人です。
厳密には人魚も半魚人も同じですが、私的には分類上、分けた方が良いと考えています。
半魚人は見た目が魚類っぽく手足のある魚という感じです。
出典Amazon.co.jp(映画 大アマゾンの半魚人)
古くは映画に登場したり、小説ではラブクラフトの「ディープ・ワンズ」近年のTVゲームでは「サハギン」というのが有名だと思います。
漫画の「ワンピース」に登場する魚人族も有名ですね。
基本的にはモンスター、あるいは敵キャラとして登場します。
中には良い半魚人もいるので、一方的に悪者という認識は良くないかもしれません。
因みに私は半魚人をサハギン族と呼んでいます。
一方、人魚はいわゆるマーメイドとして知られています。
童話の「人魚姫」やディズニーアニメの「リトル・マーメイド」が有名です。
因みに男性の人魚をマーマンと呼びます。
男女問わない場合はマーフォークと呼ぶそうです。
通説ではマーメイドは上半身は美女で下半身が魚です。
ついでに、スターバックスコーヒーのロゴの人魚はセイレーンです。
特徴は足が二股に分かれています。
綺麗な歌声で人を惹き寄せる能力を持っています。
セイレーンがお客を招き寄せるというイメージでロゴにしたそうです。
デンマークにある有名な人魚像も足が二股なのでセイレーンかもしれません。
出典Amazon.co.jp(注、レプリカです)
さて、この映画「スプラッシュ」に登場する人魚ですが、おそらくはアイルランドに伝わるメロウという種族だと思われます。
メロウは下半身を人間の足に変化させることができます。
メロウは時おり地上にやってきて人間と恋をするのだそうです。
なぜならば、メロウの男性がブサイクばかりだからだそうです。
酷い話です。
まぁ、人魚の知識なんて何の役にも立ちませんけども、ちょっぴり映画を観る上でのスパイス程度にはなったと思います。
この映画はディズニーの実写部門タッチストーン・ピクチャーズの第一作目の映画です。
「リトル・マーメイド」の大先輩ですね。
物語は、ケープ・コッドで家族旅行中の主人公アランが船上から転落し、海に落ちてしまうところから始まります。
アランは泳げませんでしたが、なんと人魚の少女に助けられます。
それから20年後、再び船から転落したアランは、またもや人魚に救われます。
アランは相手が人魚であるとは認識していませんでした。
目を覚ましたアランは目の前にいた美女の一目惚れをしてしまいました。
果たして、アランと人魚の恋は成就するのでしょうか?
是非、一度観てみてください。
いかにもディズニーらしいテイストの映画だと思います。
ディズニーらしからぬと言えば、ちょっとエッチな表現が多いというところでしょうか。
裸が多めで、キスしまくりです。
イヤラシイという感じは全くありません。
私としては子供に観せても平気ですが。
お子様の成長の度合いによっては、エロに目覚めてしまう可能性もあるので、注意してください。
また、これを読んでいるお子様は、大人に隠れてみた方が楽しいと思います。
ムフフ。
さて、この映画は人魚を上手くコメディタッチに描いていると思います。
人魚のマディソンも魅力的に感じました。
この映画の影響で、当時は女の子にマディソンと名付ける親が激増したそうです。
それまではマディソンは男の子の名前という認識だったそうです。
ちょっとB級な感じがしますが、結構な影響力のあった作品なのですね。
この作品では人魚の存在が公になってしまいます。
もし人魚の国が海底にあったとしたら、地上人と上手くやっていけるのでしょうか?
海を汚したり、開発しても大丈夫でしょうか?
人間と人魚で海洋利権を巡って戦争にならないでしょうか?
「侵略者はお前たち人間の方だ!」
とか言ったりしないでしょうか?
サハギン差別で私は訴えられるでしょうか?
ラストはハッピーエンドでしたが、一抹の不安を感じてしまいました。
考えすぎですね。
人魚はロマンがあります。
深海は月よりも遠い世界だと言います。
深海には人間が到達していない未知の世界があります。
ひょっとしたら、そこに人魚も居るかもしれませんね。
しかし、その場合は美しい人魚ではなく、深海魚系の半魚人で間違いないと思います。
残念です。
会ってみたい気もしますが、伝説は伝説のままの方が美しいのでしょう。
人魚ものの映画の原点として、この映画をオススメしておきます。
人魚に興味がある人は是非、観てみてください。