カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

宇宙戦争

 

 

第114回目は宇宙戦争です。

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2005年のアメリカのSF映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


ストーリーは宇宙人が操るロボットから、ただ逃げるだけというシンプルなもの。

 


主人公はトム・クルーズ扮する貨物の荷下ろし労働者のレイ。

 


レイには離婚した妻がいる。

 


元妻がボストンに帰省する間、2人の子供であるロビーとレイチェルを預かることになる。

 


レイはひとり暮らしで、元妻が再婚済み。

 


しかも子供は元妻が引き取っているのだから、おそらくレイはダメ夫だったのだろう。

 


おまけに子供たちも全く懐いておらず、レイチェルがピーナッツアレルギーであることも知らないダメ親父なのだ。

 


冒頭でレイのダメっぷりがしっかり描かれているので、キャラクターに入りやすいと思います。

 


約束は守れないし、自己中心的で好奇心旺盛で周りを振り回すタイプです。

 


そんなある日、雷鳴が鳴り響きます。

 


落雷によって停電となり、時計や車まで動作しなくなってしまいました。

 


好奇心から落雷現場に向かったレイですが、落雷地点の地中からロボットが出現し襲われることになります。

 


ロボットは人間を原子分解する様な殺人光線を発射してきます。

 


命からがら逃げ伸びたレイは子供たちを連れて元妻がいるボストンへと向かいます。

 


調べたところによるとレイの住むベイヨンからボストンまでは車で7時間くらいの距離らしいです。

 


レイたちは無事に辿り着くことができるのでしょうか?

 


是非観てみてください。

 


 


この映画は最初から最後まで見どころ満載です。

 


単純に宇宙人と戦うものではなく、親子の絆というものがメインになっています。

 


宇宙戦争というタイトルから、宇宙人との派手なドンパチを期待している人はガッカリするかもしれません。

 


とにかく宇宙人のロボット(作中ではトライポッドと呼ばれています)が凶悪でかなりの威圧感があります。

 


バリアーをまとっていて地球人の攻撃を全く受け付けません。

 


SFながらホラー級の怖さを感じました。

 


序盤の無差別殺戮から、中盤では人間を捕獲して、血液を肥料としてバラまくという恐ろしい攻撃をしてきます。

 


こういう話の通じない宇宙人が1番怖いですね。

 


そして、この宇宙人は映画史上1、2を争うほどのバカです。

 


感動すら覚えます。

 


この宇宙人のバカさ加減は是非とも一度観ておいて欲しいものです。

 


さて、人間側の方ですが、宇宙人の攻撃で完全にパニック状態となります。

 


レイたちも初っぱなから車を盗んだりしますが、ほかの人たちも略奪をいとわない状態です。

 


私たち日本人からすると極限状態という感じですが。

 


最近のアメリカ情勢を見ていると割と普通の光景なのかもしれません。

 


ともあれ生きるためには非情にならなければならない瞬間もやってきます。

 


それほど恐ろしい敵なのです。

 


主人公がトム・クルーズなのでなんとかしてくれそうですが、なんともなりません。

 


そんなヤラレっぱなしの映画です。

 


その分、緊迫感は最高だと思います。

 


この映画は古典にして名作だと思います。

 

 

 

さて、ついでに1953年版の宇宙戦争も観てみました。

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ストーリー展開はほぼ同じですが、家族愛とかを掘り下げる内容ではありませんでした。

 


宇宙人のUFOもチャチくて、昭和の日本の特撮くらいの出来映えで、物足りなく感じました。

 


放射線とか核兵器の扱いも過小的だと思います。

 


緊迫感も小さく、わりと呑気な侵略に思えます。

 


印象としては宗教的要素が濃い目でした。

 


古典映画として1度くらい観ても良いかもしれませんが、

 


観るなら断然2005年版を先に見ることをお勧めします。

 

 

 

八つ墓村

第113回目は「八つ墓村」です。

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1996年の日本の推理映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


戦国時代とある山中の村に尼子氏の落ち武者が8人流れ着いた。

 


しばらくは落ち武者と村人は共存していたが、尼子氏と敵対する毛利氏が落ち武者に賞金をかけたため、村人は欲に目がくらんで落ち武者8人を騙し討ちにした。

 


落ち武者は村を呪いながら死んでいった。

 


その後、村の盟主である多治見家の当主が発狂し村人8人を殺してしまうという事件が起こる。

 


村人たちは尼子氏の落ち武者の祟りだとして、死体を丁重に埋葬しお墓を建てた。

 


そして、その村は八つ墓村と呼ばれる様になった。

 


時は流れて、昭和24年。

 


石鹸工場で働く寺田辰弥は多治見家の先代、多治見要蔵の妾の子であることを知らされる。

 


多治見家には跡取りがおらず、辰哉を後継者にするため故郷である八つ墓村に帰ることを求められる。

 


ところがそのことをキッカケに、第一の死亡者が出る。

 


これは連続殺人事件なのか?

 


それとも八つ墓村の祟りなのか

 


金田一耕助が捜査に乗り出す。

 


という物語です。

 

 

 

八つ墓村の映画はこれまでに3本制作されていて、そのうち1977年版と1996年版が動画サイトで鑑賞可能だったので、迷いましたが1996年版を観ることにしました。

 


決め手は、監督が市川崑だったことです。

 


ここまで市川崑監督の金田一耕助シリーズを5作品観て来ましたが、これが6作品目で前作から20年の開きはありますが、正当な続編であると考えました。

 


主演は石坂浩二から豊川悦司に変わってしまったのは残念ですが仕方ありません。

 


しかし、むしろこの際全作豊川悦司でリメイクして欲しいと感じました。

 


一方で、1977年版は金田一耕助役が渥美清で、申し訳ないですが「寅さん」のイメージが強くて観る気を削がれたというのもあります。

 


さて肝心の内容ですが、なかなかのの良作だと感じました。

 


*ここからさらにネタバレ強め注意です。

 


相変わらず、登場人物が多いので人間関係を把握することに苦労しますが、今までで一番解りやすかったと思います。

 


今回は推理自体は簡単でした。

 


私は犯人と動機と証拠を全て当てることが出来ました。

 


シリーズで1番マヌケな犯人だといえるでしょう。

 


これまでの犯人は割と物証がなく、犯人が強硬にしらばっくれればなんとか逃げきれそうな犯人ばかりでしたが、今作は言い逃れのできない感じでした。

 


そういう意味では推理モノとしては物足りないないのではないでしょうか?

 


私は自分の推理が当たって大喜びですが、最後まで犯人が判らない様な作品の方が見応えがあるのも事実です。

 


しかし、この作品の本質は犯人逮捕ではないのです。

 


この事件と人物の因果関係とその背景が解き明かされた時、なんとも言えない虚しさが込み上げてきます。

 


事件というか多治見家の真相を解き明かした金田一耕助はやはり名探偵です。

 


昭和初期の風景や空気感が映像化されていて、美しい映画だと感じました。

 


そこに祟り的な要素を盛り込んで、うすら怖い作品になっています。

 


金田一耕助に興味がある方は是非観てみてください。

 


 


さてさて。

 


1996年版が面白かったので、勢いで1977年版も鑑賞することにしました。

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簡単に解説しておきます。

 


舞台は公開当時の現代(1977年)にアレンジされています。

 


私個人としては作品を現代にアレンジするのは好きではありません。

 


その時代だからこその考え方や因縁があると思うからです。

 


そして、主人公は寺田辰哉で、金田一耕助は脇役であり、あまり活躍しません。

 


ラストの見解も私は金田一耕助に共感が持てませんでした。

 


私が知っている金田一耕助とは別人の様です。

 


映画の雰囲気はホラー色強目です。

 


というか祟りが本物です。

 


終盤の祟りの恐怖シーンの合間で金田一耕助が、呑気に推理を披露しているところが面白かった。

 


印象としては推理モノとしても、

ホラーとしても、

中途半端という感じがしました。

 


ある意味両方楽しめると言えなくもないです。

 


単体で観れば面白いですが、見比べると少し残念な気がします。

 


オススメとしては1996年版を先に鑑賞して忘れた頃に1977年版を観るのが良いと思います。

 


金田一耕助の作品はたまにテレビドラマ化されたりする様なので、機会があれば観てみて下さい。

 

 


 

恋はつづくよどこまでも

第112回目は「恋はつづくよどこまでも」です。

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2020年のテレビドラマです。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


主人公、佐倉七瀬は修学旅行先の東京で、通りすがりのおばあさんが倒れるという事件に遭遇する。

 


大声で助けを呼ぶと、偶然通りかかった医師の天堂浬(てんどう かいり)が適切な処置をしておばあさんを救助する。

 


その姿を見て、七瀬は看護師を目指すことを決意した。

 


そして、憧れの天堂浬に再び会って交際したいという不純な動機もありつつ、5年後に見事に看護師となった。

 


七瀬は東京に転居し、天堂浬の勤める病院へと就職する。

 


天堂浬と再会した七瀬はいきなり愛の告白をするが、こっ酷くフラれてしまう。

 


七瀬の想像では爽やかで優しい男性だったはずだが実際の天堂浬はドSの俺様系男子で、周囲から魔王と呼ばれるほどのトゲトゲしい人間だった。

 


勤務初日から失態をおかした七瀬だったが、周囲の人間は魔王に立ち向かった勇者だと褒め称え、天堂浬への想いを応援してもらう。

 


それは心を閉ざした天堂浬を七瀬が救済するのではないかという期待でもあった。

 


というストーリーです。

 


内容は恋愛コメディで、医療ドラマですがあまり重たい話もなく、ドロドロの恋愛模様でもないので、気軽に観ることができます。

 


爽やかな恋愛ものをお求めの方は是非観てみてください。

 


この作品には悪い人間というのがほぼ出てきません。

 


多少迷惑な患者さんが出てきますが、嫌悪感をもよおすような悪人はいません。

 


おそらく私の想像ですが、原作者はきっと良い人なんだと思います。

 


七瀬のライバル役で酒井結華という人物がいるのですが、ドジでノロマな七瀬と反対で美人で優秀な看護師です。

 


普通なら酒井がチヤホヤされている七瀬に嫉妬して嫌がらせをしたり対抗心を燃やす役所だと思うのですが、最後まで良い子なのです。

 


天堂浬の同僚に来生晃一という医師もでてきます。

 


やはり作品的には恋のライバルになって天堂浬を落とし入れたりする役所が普通ではないでしょうか。

 


しかしコイツも良いやつなのです。

 


私の心が荒んでいるのでしょうか。

 


良い人ばっかりです。

 


とってもハートフル。

 


天堂浬もツンデレで、デレ多めなので他の作品の俺様系男子よりは好感が持てます。

 


しかし、医師も看護師も愛だの恋だのと色めき立っているこの病院はチョットお世話になりたくありませんね。

 


ところで、女性はいわゆる俺様系男子というのが大好きなのだろうか?

 


ムカついたりはしないのだろうか?

 


数多くそういう作品があるということは俺様系男子は人気なのだろうか。

 


思い返せば私も中学生の頃は俺様系でしたが、全然モテませんでしたけど?

 


ひょっとしたら私がイケメンではないからでしょうか?

 


いや、きっと時代が変わったんでしょう。

 


それにしても、この天堂浬の最初の登場シーンは私が経験したことの再現VTRのようでした。

 


シチュエーションは少し違いますが、まるで私の事のようでした。

 


あれは数年前の話です。

 


12月の寒い夜、私は自転車で国道沿いの歩道を走っていました。

 


ふと路地をみると、おじいさんが倒れていました。

 


私は既に死んでいたら嫌だなー。

 


死体を調べているところを見られて

 


「人殺しー!」

 


とか叫ばれたら嫌だなーとか考えておりました。

 


とりあえず、自転車を降りて路地には入らず国道沿いから警察に電話しようとしました。

 


すると、

 


「助けて下さい!人が倒れているんです!」

息を切らせて路地から高一くらいの少年が飛び出して来ました。

 


「それは大変だ!よし見に行こう」

私は第一発見者でなくなったことに安堵しました。

 


「僕、人命救助を授業で習ったところなのに、何もできなくて……」

少年はひどく動揺していました。

 


「それなら覚悟はできているね」

私は余裕のある態度でおじいさんのもとに歩き出しました。

 


「覚悟って?」

 


「人工呼吸さ。ならったでしょう?」

私はジェスチャーでマウストゥーマウスを表現してみました。

 


少年はブルブルと震え出しました。

 


「もしもーし」

おじいさんのもとに着いたら私はしゃがんで声をかけてみました。

 


「なんじゃ!ほっといてくれ!」

おじいさんは目をつむったまま返事を返しました。

 


どうやら生きています。

 


「こんなところで寝てたら、風邪ひくどころか死んでしまいますよ」

そう言いながら私はおじいさんの体を触り体温などを調べてました。

 


幸いにも体温は高く、倒れてから間もないようでした。

 


アルコールの匂いがしたので酔っ払いです。

 


「わしゃ、ここで死ぬんじゃ!」

頑としておじいさんは起きようとしません。

 


「それじゃあ、行くよー」

私は少年を連れてその場を離れました。

 


少年は激しく動揺していました。

 


「少し離れて救急車を呼ぼう。私の経験上、そばで救急車を呼ぶと『余計なことするなー!』って襲って来るからね」

私の言葉に少し少年は笑った。

 


救急車を待つ間に少年は

「自分は何も出来なかった」と、うなだれていました。

 


「大声で助けを呼ぶ!人命救助の授業で1番最初に教わったでしょう?ちゃんとできたじゃないか。あの老人は君が救ったんだよ。学校で自慢して良いよ」

私は少年を励ます様に言いました。

 


少年は爽やかにうなずきました。

 


どうです?

 


私にキュンキュンしましたか?

 


最後はドラマの冒頭シーンとほぼ同じセリフじゃないですか。

 


相手は少年でしたが、少女ならば間違いなく胸キュンしてるところですよね。

 


ねっ!

 


それからしばらくして救急車が到着し、担架におじいさんは乗せられました。

 


そしておじいさんは叫びました。

 


「余計なことするなー!!」

 

 

 

ほらね。

 

犬神家の一族

第111回目は犬神家の一族です。

 


1976年の日本の推理映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


探偵・金田一耕助が主人公です。

 


金田一耕助は私の中では大分特殊な探偵です。

 


時代は昭和20年代なので、警察の科学捜査があまり発達していません。

 


それ故に捜査が難航してしまいます。

 


おそらく現代で同じ犯罪が行われれば、あっという間に逮捕されてしまうでしょう。

 


そこで探偵登場というわけですが、金田一耕助はトリック解明や、アリバイ崩しにあまり時間をかけません。

 


登場人物の生い立ちから、人間関係を洗い出し事件の真相に辿りつくというスタイルなのです。

 


相当時間がかかります。

 


事件現場を長期で離れるので、手遅れになることしばしばのように思います。

 


私の印象としては犯人の犯罪達成率が高く、ターゲットがほぼほぼ殺されてから事件が解決するという感じです。

 


有能なのか無能なのか、ちょっと得体の知れない探偵です。

 


作品のメインは事件よりも、登場人物の裏の顔や秘密を暴いていくことにあるようです。

 


今回は市川崑監督、石坂浩二主演の5作品を鑑賞しました。

 


観ることになったキッカケは、犬神家の水面から足が突き出している画像を観て

 


「なんでこんなことになったんだろうか?」

 


と思ったことに始まります。

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私はわりと推理映画は好きな方で、映画を観ながら主人公と勝負するのが好きです。

 


主人公よりも先に犯人をあてるか、トリックを見破るかすれば勝ちというルールですが、金田一耕助にはかないません。

 


情報が後出し過ぎて、事件の真相を先に看破することは不可能です。

 


そういう作りの作品なので仕方ないのですが、映画を観ながら一緒に捜査するのは面白いです。

 


時代背景が現代と違うので、そもそも価値観が違うというところを念頭に置いておいた方が良いと思います。

 


それと登場人物がやたらと多いので、整理するのに苦労します。

 


ハッキリ言って、私の頭では理解できません。

 


メモに相関図を書きながら観なければついていけません。

 


是非とも準備して、金田一耕助に挑戦しながら観てみて下さい。

 


では、軽く紹介していきたいと思います。

 

 

 

1作目「犬神家の一族

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犬神家の財産を巡っての殺人事件。

 


犬神佐兵衛の遺言で、財産は親友の孫である野々宮珠世が相続することになる。

 


その条件として佐兵衛の孫である佐清、佐武、佐智の中から結婚相手を選ばなければならない。

 


佐清は白いゴムマスクの男で有名なので、知ってる人も多いのではないでしょうか?

 


一蓮の作品では1番解りやすく、1番良い作品だったと思います。

 


私は犯人に直ぐに目星がつきましたが、トリックが見抜けませんでした。

 


推理映画の定石の裏をかかれました。

 


面白かったです。

 

 

 

2作目「悪魔の手毬歌」

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1977年の作品。

 


20年前の殺人事件を調査することになった金田一耕助だが、現在の由良家、仁礼家の殺人事件に続いていく。

 


手毬歌になぞらえて殺人現場を演出していますが、意味不明です。

 


私は犯人の動機が解らず、しかもトリックも見抜けなかったので、完敗でした。

 


この作品も推理映画の定石の裏をかいた作品で、面白かったです。

 

 

 

3作目「獄門島

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1977年の作品。

 


門島の網元、鬼頭家の跡目を巡って殺人事件が起こる。

 


「ほうら、この人が犯人かも知れないよ〜」と匂わせる作りのになっていてワザとらしい。

 


そして私はマンマとそれに引っかかって、ことの真相を見逃してしまった。

 


チョットズルイ作品。

 

 

 

4作目「女王蜂」

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1978年の作品

 


大道寺家と東小路家にまつわる殺人事件。

 


この作品ではすでに私は登場人物の多さと複雑さに推理を断念しました。

 

 

 

5作目「病院坂の首縊りの家

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1979年の作品。

 


法眼家にまつわる殺人事件。

 


この映画は犯人自体はセオリー通りで、1発で解るようにできていました。

 


トリックも普通でした。

 


しかし事件の裏事情は全く想像もつきません。

 


以上5作品を鑑賞しましたが「犬神家の一族」が1番面白かったです。

 


1つ気づいたことは面白い映画は最初から最後まで面白いということです。

 


そして金田一耕助の見どころは事件が解決した後、どのような結末になるかというところだと思います。

 


子供の頃は頼りない探偵だなと思っていましたが。

 


今観ると奥の深い考えを持っている立派な探偵の様に思えてきました。

 


気が向いたら、「犬神家の一族」だけでも観てみて下さい。

ブレードランナー

第110回目はブレードランナーです。

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1982年のアメリカのSF映画です。

 

*以降ネタバレ注意です。


舞台は近未来のロサンゼルスですが、設定では2019年となっています。

 


原作は1968年のフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」です。

 


その頃の50年後は車が空を飛び、

人類は宇宙に進出して、

アンドロイドが闊歩する未来が想像されていたのでしょう。

 


実際には全然科学技術が追いついていませんね。

 


ストーリーはレプリカント(アンドロイドのこと)が逃亡したので抹殺するため主人公リック・デッカードが捜査にあたるというものです。

 


ストーリーの比重は軽くて、設定に重きを置いているという感じがします。

 


レプリカントは宇宙などで活躍する人造人間なのですが、体力は人間以上で知能も制作した科学者と同等に持っているということです。

 


さらにレプリカントはしばらくすると自我に目覚めるため、その寿命は4年と定められていました。

 


逃亡しロサンゼルスに潜伏したレプリカントは、製作者に寿命を引き延ばすように頼みにやってきました。

 


しかし、ロサンゼルス市警はそれを許しません。

 


デッカードは問答無用でレプリカントを抹殺します。

 


ストーリーは単純なのですがテーマは深く重いものになっていると思います。

 


「アンドロイドに人権はあるか?」

 


ということだと思います。

 


レプリカントは強制労働のために作られ、不要になったら始末される。

 


ただの道具ならそれもあり得るかもしれませんが、人格を持ったレプリカントを勝手に処分して良いのでしょうか。

 


最低限、裁判は受けさせてあげて欲しい気がします。

 


この映画を観ると複雑な気持ちになります。

 


デッカードを応援して良いものかどうか。

 


レプリカントは犯罪を犯してしまっているので逮捕するのはやむを得ないのですが、レプリカントに同情してしまいます。

 


この映画の見どころとしてはデッカード機械的な捜査と、レプリカントの人間的な心情だと思います。

 


命の大切さを人工生命体の方が知っているという感じです。

 


単純な刑事ものやアクションものでないところが魅力的です。

 


どこから来てどこへ行くのか?というような深いテーマになっています。

 


逃亡したレプリカントのほかにレイチェルという女性が出てきますが、デッカードとの交流で人造人間の愛についても語られます。

 


私は人工知能に興味があり、その手の映画はわりと観る方です。

 


果たして人造人間には人権を与えるべきなのでしょうか?

 


近い将来に現実でそんな議論がなされる時代がくるのではないでしょうか。

 


興味のある方は是非観てみて下さい。

 


映像的にも見応えがありました。

 


未来のロサンゼルスなんですが、街並みは現代では考えられないような巨大なビルと、その足元に香港を彷彿させるスラムがあります。

 


日本的な広告や看板があり、アジアが未来では進出しているという想像がなされていたというのが面白いです。

 


ほとんどが雨のシーンで退廃的なイメージを発しています。

 


ヴィジュアル面でも楽しませてくれる良い映画だと思いました。

 


ブレードランナーにはディレクターズカット版やファイナルカット版など4種類あるそうなのですが、今回はファイナルカット版を視聴しました。

 


どれが一番良いとはいちがいに言えないようですが、デッカードの印象が微妙に違って見えるそうです。

 


次に観る機会があれば違うバージョンで観てみたいと思います。

子ネコの誕生日 (今日から成猫)

今日はミュウの誕生日です。

 


正確には保護した日ですが、生まれたてホヤホヤという感じだったので、おそらく誕生日だと思います。

 


あっという間の一年でした。

 


そしてミュウの成長もあれよあれよという間に大きくなって、立派な大人になりました。

 


初めて出会った時のミュウは片手の掌に乗るくらいで、生きているのが不思議なくらいでした。

 


ミルクをあげるのにも苦労しました。

 


シリンジでなかかなか上手く飲ませてあげられなかったり、2時間ごとというのも結構大変でした。

 


しかしミュウはお利口さんで直ぐに哺乳瓶に切り替えることができたし、トイレもちゃんと決められた場所でしてくれたので、助かりました。

 


思えば大変だった時期というはほんの僅かの期間だったように感じます。

 


赤ちゃんから子ネコへは1、2か月ほどでした。

 


手のかからない良い子です。

 


ハイハイからヨチヨチ、歩いてジャンプして、目まぐるしい勢いで成長したように思います。

 


つくづくもっと動画や写真を撮っておけば良かったと思います。

 


たくさんの可愛い仕草や面白い瞬間など、全てをカメラにおさめる事はできませんでしたが、ずっと思い出にとっておきたいものです。

 


こういうのもある種の幸せだと思います。

 


ミュウにおめでとうとありがとうを伝えたいと思います。

 


ほんの一部ですがミュウのベストショット集を載せておきます。

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小さい頃も可愛いですが、今も可愛いです。

 


これからまた一年、ミュウの健康と幸せを祈りつつ、次の誕生日を無事に迎えられるように頑張っていきたいと思います。

 


このブログを通じて、ミュウを育てるにあたってアドバイスして下さった皆様に感謝しています。

 


ありがとうございました。

 


これからも応援よろしくお願いします。

 


happy birthday Mieux

子ネコは早起き

私は早起きは得意な方ではない。

 


意識はボンヤリと起きてはいますが、目は決して開けません。

 


目覚ましが鳴るまでは絶対に起きない。

 


そう決めているのです。

 


目を閉じてまどろんでいるとヒタヒタと足音が近づいてきます。

 


そして身体がズシリと重くなります。

 


体重4.2kgのミュウが私に乗っかっています。

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しかし、私は起きません。

 


寝たフリをしていると言えなくもないのですが、目が覚めません。

 


しかし頭の中は徐々に冴えて来ます。

 


「ミュウが来たということは5:00だな」

 


漠然とそんなことを考えながら寝ています。

 


ミュウはその間毛繕いなどして過ごしているようです。

 


「そろそろ時間ニャ」

ミュウは私の足もとに移動します。

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その間も私は目を閉じているのですが、なんとなくミュウが私の足首を見つめているのが分かります。

 


私は殺気のようなものを感じていますが動けません。

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ミュウの顔がゆっくり足首に近づいて来るのを感じます。

 


「来るぞ!」

 


ガブー!

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ミュウは私の足首に噛みつきます。

 


「朝ニャーん!ご飯ニャーん!」

ここでやっと私も起き上がり、ミュウと朝の挨拶を交わします。

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だいたい、いつも5:30です。

 


これが毎朝の決まりのようなものです。

 


起こしに来るのは朝だけです。

 


お昼ご飯の催促はしません。

 


晩ご飯も時間の主導権は私たちにあります。

 


ただし夜ご飯は大好物の鶏ササミがプラスされるので、毎日大興奮です。

 


「ササミニャーん!ササミニャーん!早くニャーん!」

晩ご飯の準備に取り掛かると大騒ぎになります。

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毎日こんな調子です。

 


ところで先日、夕方から妻とうたた寝をしていたのですが、ミュウに起こされました。

 


晩ご飯にはまだ早い時間です。

 


朝ご飯以外で起こされることはまずありません。

 


私が起きたことを確認するとミュウは妻を起こしだした。

 


ご飯なら、どちらか片方を起こすだけで良いのに珍しく2人とも起こされました。

 


そのあともしばらく私らから離れず、そばにいたので、2人とも寝ていて寂しかったのだろうか?

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などと思っていました。

 


数時間して、地震速報が入りました。

 


震源地から遠かったので被害はありませんでしたが、ひょっとしてミュウは危険を察知して私たちに知らせてくれたのでしょうか?

 


そういえばミュウがソワソワしていたような気もします。

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偶然かもしれませんが、不思議なこともあるものです。

 


ミュウは地震のあと、いつも通り他の部屋へパトロールに行ってしまいました。

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ミュウを守っているつもりが、意外と守られているのは私たちの方かもしれませんね。

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