第292回目は「狼の血族」です。
出典U-NEXT
1984年のイギリス・アメリカ合作のダークファンタジー映画です。
*以降ネタバレ注意です。
以前にも話したことがありますが、私は童話が好きなのです。
童話の映画化作品にはとても興味があります。
そのキッカケとなった作品がこの「狼の血族」です。
モチーフは童話の「赤ずきん」です。
ただし「赤ずきん」的な内容は終盤の方だけになっています。
全体的には意味不明な作品になっています。
というのも、この映画が主人公の夢の中というストーリーになっているからです。
冒頭は現代的なシーンなのですが、少女の夢の中に入り込んでしまいます。
少女ロザリーンは夢の中では山奥の村娘です。
ちょうどロザリーンの姉が狼に襲われ、亡くなったところから始まります。
しばらく祖母の家に預けられることになったロザリーンは、祖母から狼に関する寓話を聞かされます。
出典U-NEXT
それは人狼の物語でした。
果たして祖母の話はただの寓話なのでしょうか?
人狼は実在するのでしょうか?
是非一度、観てみてください。
正直なところ、訳がわからない映画だとは思います。
それもそのはず、そもそも夢の中の話であり、さらに夢の中でおとぎ話の映像が流れるのです。
赤ずきんというベースがなければ、意味不明だと思います。
祖母の話では、男はみんな狼だということらしいです。
特に眉毛のつながった男は人狼なので、気をつけなさいということでした。
あっ、私も時々、眉毛がつながりますが、人狼ではありませんよ。
さて、
ストーリーはともかくとして、映像美には注目して欲しいです。
とても美しいです。
森の中はロケではなくセットらしいです。
その作り物っぽさが、余計に童話感を醸し出していて、雰囲気は抜群に良い感じです。
夢の中なので、ところどころヘンテコな描写もありますが、特に解説もなくスルーされているので、観る側もスルーしておきましょう。
そして、主人公ロザリーンを演じるサラ・パターソンが美しいです。
サラ・パターソンは白雪姫も演じているそうですが、チョット調べても情報が入ってきませんでした。
是非、いつか観てみたいと思います。
人狼たちもワイルドな俳優で、いかにも狼男という感じでいい雰囲気を出しています。
特に変身シーンは見ものです。
因みに変身後は、普通の狼になってしまいます。
意外と可愛いです。
その他にもファンタジックな演出があり、童話の世界を堪能できます。
「赤ずきん」といえば教訓として「寄り道してはいけないよ」というメッセージが有名ですが、
本質的には、少女の性的な成長というのが、モチーフになっているそうです。
つまりは「狼たる男に誘惑されてはいけないよ」ということなのだと思います。
そういう目線でこの映画を観れば、なんとなく理解できなくもないですが、
ラストはまるで意味不明です。
いや、全体的に意味不明だったかもしれません。
突然の車のシーンとか、よく解りませんでした。
ま、夢の中ですからね。
とにかく、雰囲気は最高なので、是非観てみてください。