第199回目は「赤ずきん」です。
2011年のアメリカのホラー映画です。
*以降ネタバレ注意です。
童話の「赤ずきんちゃん」の実写版。
とは言ってもオリジナル要素が満載です。
一応ホラー映画としましたが、あまり怖くはありません。
中身はサスペンス風の人狼ものです。
人狼といえば、皆さんは「人狼ゲーム」というパーティーゲームをご存知でしょうか?
簡単に説明しますと、進行役一名とプレイヤーに分かれまして。
プレイヤーは10人くらいとしましょう。
で、各プレイヤーに役職カードを配ります。
大体が市民であり、その内2人が人狼です。
しかし、人狼は市民のフリをします。
ゲームはターン制で、お昼のターンに人狼と思われるプレイヤーを1人選んで処刑します。
夜のターンは人狼が市民を1人殺します。
その繰り返しで、人狼を処刑すれば市民の勝ち、市民の数が人狼より少なくなれば、人狼の勝ちです。
詳しくは「人狼ゲーム」という映画もありますので、観てみてください。
私はプレイしたことはないのですが、実は得意だと思うんですよね。
自分で言うのもなんですが、誰が人狼かサッと見破り、自分が人狼ならまんまと市民を騙してみせると思います。
友人たちの間でもキレもの(くわせもの)で通っていたので、私は自信満々でした。
「人狼ゲーム」はまさに私のためにあるゲームだと言って過言ではないと確信していました。
しかし、「人狼ゲーム」をプレイすることはありませんでした。
「人狼だろうとなかろうと、面倒だから真っ先にカズマを吊るす」と友人。
「…………しまった!その手があったかー!」
そう、私は永遠に「人狼ゲーム」では勝てない人間だったのです。
いつか、私の本性を知らない人たちとプレイしてみたいと思います。
そんな機会あるかな?
さて、話は映画に戻ります。
山奥の小さな村に住む娘ヴァレリーには木こりのピーターという恋人がいました。
ところが、母のスゼットが鍛冶屋の息子ヘンリーとの婚約を勝手に決めてきてしまいました。
鍛冶屋はお金持ちだそうです。
ところがヴァレリーの姉のルーシーもヘンリーが好きだという四角関係です。
そんなある日、オオカミに人間が食い殺されます。
村人たちはこぞってオオカミ退治に向かいました。
オオカミを退治して一安心していましたが、街から魔物退治で有名なソロモン神父がやってきて、「オオカミではなく、人狼の仕業だ」と言いました。
人狼は昼間は人間のフリをしていて夜に人を襲うのです。
そして、その夜、次なる犠牲者が現れました。
人狼の正体はいったい誰なのでしょうか?
ヴァレリーの恋の行方は?
是非、観てみてください。
私は結構、良くできていると思いました。
ちゃんと赤ずきんもかぶるし、森におばあさんは住んんでいるし、童話の要所要所は押さえてあります。
寄り道してオオカミと遭遇するシーンはありませんでしたけど。
そこに魔物退治のエピソードと人狼の要素を加えて、退屈しない映画に仕上がっています。
雪山に赤いずきんが映えて美しいです。
童話の世界を神秘的に描いています。
しかし、お子様に観せるには向かないと思います。
もともと童話というのは少し怖い部分がありますが、ちょっと大人向けだと思います。
ところで、この映画はレオナルド・ディカプリオの会社アッピンウェイ・プロダクションが制作しています。
ディカプリオは出演していませんが、なかなか良い映画を作るもんだと、感心してしまいます。
ディズニー映画の様なテイストの童話も良いですが、たまにはこういうダークな童話も良いと思います。
気が向いたら、観てみてください。