第312回目は「陰陽師0」です。
出典U-NEXT
2024年の日本の歴史ファンタジー映画です。
というのも今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」を観ているからです。
出典NHK
だからといって、「陰陽師0」を観たいと思った訳ではなかったのですが、
映画の券が余ってしまい、期限が切れそうだったので、取り敢えず観に行った次第です。
結果的に言うと、面白かったのであります。
歴史好き、ファンタジー好きの私としては陰陽師安倍晴明は興味ある人物でした。
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どちらかというと、陰陽師や安倍晴明は悪者という印象が植え付けられていました。
主役が安倍晴明というと少し戸惑ってしまいました。
まあ、以前の野村萬斎の「陰陽師」を観ると、イケスカない感じがあり違和感は無くなりましたけども。
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陰陽寮の問題児、安倍晴明は学生でありながらサボってばかりいましたが、呪術は天才的でした。
そんな晴明のもとに源博雅より皇族である徽子女王(よしこじょおう)の屋敷でを起こる怪異を解決して欲しいと依頼されます。
この事件を機に親交を深めた晴明と博雅ですが、次第に大きな陰謀へと巻き込まれて行きます。
そして、陰陽寮で殺人事件が起こります。
果たして晴明は事件を解決できるのでしょうか?
真犯人は?
興味がありましたら、観てみてください。
始まり方は抜群にいい感じでした。
平安時代や陰陽寮の解説が主だったのですが、雰囲気が伝わる映像でした。
陰陽寮の解説では陰陽師が如何なるものか、陰陽五行思想も解説され、とっつきは良いと思います。
中でも、陰陽師の使う呪術が如何にもマヤカシの類であるというニュアンスは、感心させられるものがありました。
前半は学園もので、言わばハリーポッターの平安時代版とも言えなくもないです。
後半は推理サスペンスものになっています。
結構、地味なシーンが続くので、前半はこの映画大丈夫かな?と心配な感じもありましたが、後半はかなり盛り上がりました。
ストーリー的にも違和感を感じていましたが、後半でキッチリ回収されていたので、文句無しの出来栄えだったと思います。
ところで、問題は徽子女王の衣装ですね。
別に気にするところでもないのですが、
最近、平安時代ものをみているせいか、違和感が半端ありませんでした。
和装ではなく中国や朝鮮の様な衣装だったのです。
頭に花も乗っけてますしね。
いやいや、私が無知なだけで、これが正装なのかもしれませんし、徽子女王が渡来の物を好んで身につけていたのかもしれません。
が、しかし変です。
お部屋に花びらを敷き詰めたり、明らかにそこだけ文化が違っています。
ちょっと笑えてしまいます。
決して徽子女王を演じている奈緒のせいではないと思いますが、相乗効果で笑えてしまいます。
さて、主演の安倍晴明を演じた山﨑賢人ですが前半は特に印象も残らなかったのですが、後半ではかなりカッコよく映っていました。
前半の印象の薄さを演技でしているとすれば、相当できる俳優かもしれません。
基本的に地味な映画という印象はぬぐえませんが、平安時代、陰陽師に興味がある方は是非一度、観てみてください。
これをみた後、他の安倍晴明が登場する作品を観ていくのも一興かと思います。
とりわけ、今ならNHKの「光る君へ」ですかね。
「陰陽師0」は天皇で言うと村上天皇の時代で、「光る君へ」は円融天皇以降の時代で40年後くらいになっています。
安倍晴明も山﨑賢人からユースケ・サンタマリアに変貌してしまうとは、時の流れの無常を感じずにはいられません。