130回目はクリムゾンタイドです。
1995年のアメリカ映画です。
*以降ネタバレ注意です。
私が小学生の頃、クラスメイトの間で戦艦のプラモデルが流行っていました。
ある日、皆んなで河原に自慢のプラモデルを持ち寄って遊ぼうということになりました。
大和や武蔵など見るからに強そうな戦艦が揃い踏みとなりました。
甲板に並ぶ砲塔や機銃、それに艦橋などの構造美が私は大好きだった。
お互いがお互いの艦船を褒め合う中、私も自慢の一品を取り出しました。
「何で潜水艦やねん!!」
友人は激しくツッコミを入れて来ました。
友人たちには潜水艦という発想はなかったようで、意表を突かれたような顔をしていました。
そう、私は潜水艦が大好きだったのです。
残念ながら私のプラモデルは友人たちの中で1番チャチで安物でしたが、最強なのは私の潜水艦であることは間違いありません。
そんな潜水艦の映画です。
ロシアで反乱が勃発し、反乱軍が日本とアメリカに対して核攻撃を加えると脅迫してきた。
そこでアラバマは反乱軍に対して先制核攻撃を加えるために出航します。
艦長は実戦経験のあるラムジー大佐。
ラムジー大佐は叩き上げの軍人であり言葉遣いが乱暴で、更に傍若無人でペットの犬を艦内に連れ込んだりしています。
一方、副長のハンター少佐はインテリ系のエリートでした。
ラムジー大佐とハンター少佐は相入れない性格のようで、訓練の方針などで対立してしまいます。
やがて、核ミサイル発射命令がアラバマに送られて来ます。
同時に敵潜水艦に発見され攻撃を受けます。
戦闘中に第2の指令通信が送られて来ますが、通信機の故障で文章が途中で切れてしまいます。
攻撃続行か?
攻撃中止か?
第2の指令は確認できず無効のため、攻撃続行を主張するラムジー大佐。
通信機を修理して指令を再確認するべきだと主張するハンター少佐。
2人の判断は衝突し艦内を二分する内乱に発展する。
反乱軍が核ミサイルを発射するまでに先制核攻撃をしなければ、日本とアメリカは壊滅的打撃を受けてしまう。
通信機の修理を待っている時間がない中で、ラムジー大佐とハンター少佐のどちらの判断が正しいのか、是非映画を観てみてください。
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現在は核ミサイルの発射の権限は艦長ではなく大統領にあるそうなのですが、90年代にはこういう事態もあり得たと考えるとゾッとします。
そんな潜水艦がウヨウヨと人知れず近海に潜んでいるかと思うと恐ろしいです。
また大統領に権限があるから安心というものでもないと思いますが、それでもマシな方と考えるしかないでしょう。
そもそも反乱軍がミサイル基地を占拠したところで、発射することが出来ないような気がしますが、ロシアの核管理がガバガバの可能性もあるので否定出来ません。
そう考えると結構怖い映画です。
私としてはハンター少佐の意見が正しいと思います。
ラムジー大佐の判断も海軍のルール上、間違いではないそうなのですが
「アカンやろ!」
命令の確認が最優先ではないでしょうか。
そう考えるのは私が日本人だからでしょうか。
きっと世の中にはラムジー大佐を支持する人たちが少なからずいるのでしょう。
ところでラムジー大佐とハンター少佐の関係性が、私の前職の社長と私の関係に似ている様な気がしました。
なので余計にハンター少佐に感情移入してしまいました。
それと同時にラムジー大佐も憎めない気がします。
でも、潜水艦に犬を連れ込んじゃダメです。