第84回目はシザーハンズです。
*以降ネタバレ注意です。
1990年のアメリカ映画です。
私は子どもの頃は小遣いの関係もあって、映画館には行かず、ひたすらテレビ放送を待っている状態だった。
そういうこともあって、私は新作映画のあらすじを教えて貰うのが好きだった。
その情報源はだいたい姉と幼馴染である年上の友達、それから浜村淳だった。
シザーハンズは姉が映画館に観に行ったので、その日のうちにあらすじを聞いた。
とある町の外れにある山の上に発明家の屋敷があった。
発明家は人造人間のエドワードを生み出す。
エドワードの両手はハサミだった。
のちに普通の人間の手を製作するが、発明家はエドワードに取り付ける寸前に死んでしまう。
エドワードは両手がハサミのまま、
屋敷に一人で取り残されてしまった。
それから時が経ち、ある日ペグという化粧品訪問販売の女性が屋敷を訪れる。
ペグはエドワードを発見し、家に連れて帰る。
ペグの家で一緒に暮らし始めたエドワードは両手のハサミで植木を芸術的に剪定をする。
瞬く間に町中の噂となり、犬のカットから人間のヘアカットまで手がけ人気者となる。
エドワードはペグの娘キムに恋をしていたが、キムにはちょい不良の彼氏ジムがいた。
エドワードにはもう一つ特技があり、それはハサミの先端を使ってドアの鍵開け(ピッキング)だった。
エドワードはジムに泥棒の片棒を担がされ、
町から追い出されてしまう。
というストーリー。
あらすじを教えてくれた姉はエドワードが可哀想で泣いたと言っていた。
それから姉はエドワード役のジョニー・デップにドップリハマっていた。
それから30年経って、やっとこさ鑑賞しましたが、全然泣けませんでした。
可哀想は可哀想だったけど、純粋に観ることができなかった。
人造人間のエドワードがアンドロイドかバイオロイドかでも変わってくるのだけど、なんとも言えない感情を覚えました。
私の感覚ではエドワードはとても危険な存在です。
恋愛感情をもつことは良いのですが、怒りや憎悪も持ち合わせています。
しかも、知能は小学生レベルで善悪の判断がつかないにもかかわらず、両手に凶器をぶら下げているのです。
これでは人を傷つけてしまって、当たり前でしょう。
ペグ一家はなんの安全対策も教育もしないでいたので、私としてはアンドロイドの虐待だと感じました。
エドワードが町を追われてしまったことも、それで良かったように思いました。
それよりも、死んでしまったのに放ったらかしにされている不良のジムが可哀想でした。
とにかく複雑な気持ちになる映画でした。
でも良い映画だとは思います。
是非、一度観てみてください。
あと良かったところは、町並みがパステル調の可愛い家が並んでいてオモチャの町のようなところです。
セットなのかなと思いましたが、調べたところによると実在の町だったようです。
オシャレなモデルハウス街のようです。
それとこの物語は雪がなぜ降るのかという疑問から始まります。
その答えが分かった時、この映画を観て良かったと思えます。