第52回目はデビルマンです。
*以降ネタバレ注意です。
2004年の日本映画。
私は劇場公開当時から、デビルマンを観たい観たいと思い続けていた。
しかし、観るに至らなかったのには訳がある。
それはデビルマンの評価が邦画史上最低だったからである。
そんなものにお金がかけられるだろうか。
必然的にTV放送か若しくは動画配信を待つことになるのだが、遂にこの時がやってきた。
この目でその評価を確かめる時が来たのだ。
そもそも他人の評価なんてあてにならない。
やはり自分の目で見極めなければならない。
結果としては、まあまあの出来であるというところでしょうか。
しかし、世間の評価も頷ける。
評判通り酷評されて然るべき作品だった。
聞くところによると演技経験ゼロということらしいが、正しくその通りだった。
しかし私は何とか、棒読みな喋り方の人もいるじゃないかと自分に言い聞かせ、飲み込んだ。
例えばアニメ監督の宮崎駿も声優の演技は気持ち悪いと言って、素人を起用するじゃないですか。
だから俳優のクドイ演技ではなく、素人の普通の自然な感じを演じていると考えよう。
脚本にも問題がある。
この作品はデビルマンの最初から最後までを2時間に収めたという点では非常に評価するべきだと思う。
しかし、デビルマンの世界、メッセージを描き切れていないのも事実だ。
とにかく、余計なシーン、無駄なシーンが多い。
もっと描かなきゃいけないシーンがあると思う。
消化不良のストーリーだ。
そして飛鳥了の行動が意味不明。
釈然としないままラストへと向かってしまう。
一応、デビルマンのあらすじを書いておきます。
地球には人類より先にデーモン族が住んでいたのだが、長い眠りについている間に人間がはびこってしまっていた。
再びデーモン族は人間を滅ぼしてデーモン族の世界にしようと企む。
デーモン族は人間と融合して、人を襲う。
主人公、不動明もデーモン族に融合されるが、人間の心を失わなかった。
という内容だ。
より原作に近い出来であるが似て非なるものとなっている。
デビルマンファンなら一度は観ておく事をお勧めする。
面白いという保証はしないけどね。
デビルマンといえば私の子供の頃にTVアニメがあったのだけれど、結構好きだった。
面白いのが次回予告で、毎回3分くらいの長さがあって、本編なのかなと錯覚してしまうくらいなのだ。
原作とは全然違うヒーローものだけれど、面白かった。
原作はホラーだった。
永井豪の名作である。
想像を絶する展開で、同系列の漫画で、デビルマンを超える作品はないのではないだろうか。
映画は残念ながら原作を表現しきれなかった。
安っぽくした仮面ライダーを観ているようだった。
もし、あるなら逆輸入DVDなどで、字幕吹替で観ると、少しは評価は上がるかもしれない。
ストーリーも原作を忘れれば観れなくはないかもしれない。
でもいつかは誰かが、もっと良いデビルマンを作ってくれる事を期待する。
もちろんアニメでも良いけどね。
原作漫画も読む事をお勧めしておきます。
デーーーービーーーーーールッ!