カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

ゼブラーマン

 

 

第53回目はゼブラーマンです。

f:id:kazuma_kazama:20190902003329j:image

出典amazon.co.jp

*以降ネタバレ注意です。

 


2004年の日本映画です。

 


奇しくも前回紹介したデビルマンと同年の公開であり、表と裏、陰と陽、不動明飛鳥了のような存在である。

 


鳴かず飛ばずデビルマンに対して、ゼブラーマンは何気に評価が高かったように思います。

 


哀川翔の主演100作目記念として制作されました。

 


なぜゼブラーマンなのか不思議ではありますが、やって正解だったと思います。

 


哀川翔扮する主人公、市川新市は冴えない中年小学校教師。

 


趣味は少年時代に観たTV番組ゼブラーマンのコスチュームを自作すること、いわゆるコスプレである。

 


ある日、車椅子に乗った少年、浅野晋平が転校してくるが、彼はゼブラーマンマニアだった。

 


市川と浅野くんは交流を深め、ゼブラーマンの衣装がカッコよくなって行く。

 


深夜、ゼブラーマンのコスチュームを着て、浅野くんの家を目指すが、偶然にも通り魔に遭遇する。

 


辛くも通り魔を倒したゼブラーマンはそれから、町にはびこる悪と戦うようになる。

 


というストーリー。

 


デビルマンが人類存亡を掛けた戦いなら、ゼブラーマンは町内の存亡を掛けた戦いとスケールは小さい。

 


しかし、傷つき、ボロボロになって行くゼブラーマンがカッコいいのだ。

 


ゼブラーマンがなんちゃってヒーローから本物のヒーローになる瞬間に私は感動した。

 


ヒーローものには必要な三つの要素がある。

 


1、いかにしてヒーローになるか。

 


蜘蛛に噛まれたり、改造されたり、ただの金持ちだったり。

 


ヒーローになる過程が重要。

 


2、ヒーローゆえの苦悩。

 


人間関係や過去のトラウマ、人間ですらないという苦しみなど。

 


3、魅力的な敵

 


戦う相手が居てこそのヒーローだ。

 


敵にどれだけ戦う理由があるかが見せどころ。

 


ゼブラーマンは敵に魅力はないが、苦悩を乗り越えてヒーローになるまでが描かれているので、充分に面白いのだ。

 


デビルマンはその三つの要素があるにも関わらず、ツボを抑えきれなかったのだ。

 


コメディといえばコメディなのだが、ゼブラーマンは間違いなくヒーローだった。

 


わざわざレンタルなどして観ることはオススメしませんが、深夜にでもTV放送していることがあれば、観ることをお勧めします。

 

白黒つけるぜ!