第189回目は「AKIRA」です。
1988年の日本のアニメ映画です。
*以降ネタバレ注意です。
私がまだ少年だった頃に公開された映画で、世界中で高評価だったように記憶しています。
私の友人も大絶賛していました。
当時、友人のススメで原作コミックを少し読みましたが、私には何が面白いのか理解できませんでした。
内容も難しく、少々読んだところで解るはずがなかったのかもしれません。
コミックも大判で値段も高く、自分で購入してじっくり読もうという気にはなれませんでした。
コミックを全部読んだのは、ごく最近のことになります。
友人が圧倒的な画力と書き込みの緻密さを、評価していたことを思い出し、懐かしい気分になりました。
しかし、私には絵もストーリーもごちゃごちゃしているという印象でした。
面白いとは感じましたが、最後まで読んだものの、内容を理解していないように思います。
ちょっと時間を置いて、また読みたいと思います。
さて映画の方はと言いますと、原作よりもシンプルでかなり改変がありますが、完成度の高い作品となっていました。
物語は1988年の東京で謎の爆発があり、東京が壊滅した世界です。
それから31年後、2019年ネオ東京は軍が管理している社会になっていました。
暴走族の金田と鉄雄は仲間たちと、別の暴走族との抗争に突入しました。
そんな中、鉄雄は老人のような少年にバイクで、接触してしまいます。
正確には接触する前に鉄雄のバイクが爆発してしまいます。
そして、鉄雄は駆けつけた軍に連れ去られます。
さて、鉄雄の運命は?
老人のような少年の正体は?
AKIRAとは一体なんなのか?
是非、一度観てみてください。
映画の方も描き込みが凄くて映像美が感じられます。
退廃した東京が細かく描かれています。
人物の動きや表情も滑らかです。
あと、レーザー兵器の描写は格好いいと思いました。
音声も迫力があり、BGMも印象的です。
中でも宇宙空間で無音になるところは制作者のセンスを感じます。
制作技術の面では高評価も頷けると思います。
私も納得するところです。
問題はストーリー部分です。
本筋としては金田と鉄雄の友情と戦いの物語であり。
鉄雄の金田に対するコンプレックスなどは充分なほど伝わっていますが。
もう一方の、金田と行動を共にする反政府ゲリラのケイたちの思想があまり伝わってきませんでした。
そもそも軍の思惑だとか政府の思想が不鮮明なので、何を争っているのかが解らない感じがします。
軍が研究している「AKIRA」を探ろうと反政府ゲリラが行動しているのは解るのですが。
反政府ゲリラの黒幕は「AKIRA」について知り得るポジションの人物だったので。
あまり意味がないように思いました。
もちろん私の理解力がないだけかもしれませんが。
そんなこんなで、私は半分くらいしかこの映画を理解していないと思います。
でも「AKIRA」がなんであるかは、私なりに解釈しているので問題はありません。
私は超能力ものが結構好きなので、かなり楽しめました。
近未来SFが好きな人は是非、観てみてください。
映画と原作コミックのどちらもオススメしておきます。
そう言えば、この映画は2019年が舞台なんですが、なんと2020年に東京オリンピックが開催されることになっているのです。
なんか凄くないですか?
まさか予知能力ですかね。