カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

ドクター・デスの遺産

 

 

 

第296回目は「ドクターデスの遺産」です。

f:id:kazuma_kazama:20231226235948j:image

出典U-NEXT


2020年の日本の医療犯罪映画です。

 


*以降、激しくネタバレ注意です。

 


この映画は安楽死をテーマに扱った作品です。

 


しかし、残念なことにあまり活かせていないような気がしました。

 


作品としては、まあまあの出来です。

 


しかし、安楽死というテーマには興味がある方もおられる方もいらっしゃるかと思ったので、一応紹介することにしました。

 


私個人としては安楽死の是非は、まだ答えが出せていません。

 


私としては生に執着しているので、最期まで、這いつくばって、足掻いて、踠いて、かじりついて生きていたいと思っています。

 


だから私には安楽死は不要です。

 


自分以外ですと、肯定も否定もできません。

 


本人の意思が大事かもしれませんが、やはり生きていて欲しいし、

 


たとえ安楽死と言えど、頼まれても殺せませんよ。

 


この映画には、ある種の解答のようなものを期待していましたが、残念ながらそのような話ではありませんでした。

 


もっと高尚な内容を期待していたのですが、残念です。

 


いや、内容自体は悪くはありませんでした。

 


私は犯人ドクター・デスに思想犯であることを期待していたのですが、ただの快楽殺人犯でした。

 


期待とは少し違いましたが、興味のある人は一度くらい観てみてもいいかもしれません。

 


物語はある一本の通報から始まります。

 


通報者は馬籠大地という少年でした。

 


犬飼刑事と高千穂刑事が現地に向かいますが、

f:id:kazuma_kazama:20231227000040j:image

出典U-NEXT


そこでは馬籠大地の父、健一の葬儀が行われていました。

 


健一は心不全で亡くなっていましたが、

 


大地少年は、いつもと違う医者が来た直後に具合が悪くなったと主張します。

 


犬飼刑事は健一の死体を検屍解剖にまわしました。

 


そして、恐るべき真実が浮かび上がってきました。

 


果たして、事件の全貌は?

 


ドクター・デスとは何者なのか?

 


興味のある人は、一度観てみてください。

 


基本的には凄く惜しい作品です。

 


テーマは良いのに、アラが目立ち過ぎます。

 


展開が早いというか。

 


警察が優秀過ぎて、事件がサクサク解決します。

 


兎に角、警察が優秀。

 


パソコンの画像解析が、米軍の偵察衛星くらい優秀です。

 


しかも、画像解析からあっという間に容疑者を逮捕します。

 


さらに似顔絵捜査も優秀です。

 


似顔絵から犯人の顔をそっくり作成してしまいます。

 


さらに聞き込み捜査で、あっという間に容疑者を確保してしまいます。

 


科捜研も優秀でした。

 


こんな素晴らしい警察がいたら、犯罪者はすぐにお縄になってしまうでしょう。

 


素晴らしい。

 


が、しかし。

 


刑事ものとしてこれで良いのでしょうか?

 


あっさり事件解決です。

 


と思ったら、

 


警察の失態で、事件はややこしい方向に向かってしまいます。

 


初動捜査は抜群だったのに、後半がグダグダです。

 


高尚なテーマにチープな内容という、アンバランスな作品になってしまっています。

 


確かに被害者の心情には考えさせられるものがあります。

 


その点に関しては非常重い内容です。

 


しかし、ドクター・デスはタダの快楽殺人犯で、高尚な思想など持ち合わせていません。

 


被害者とは利害が一致してしまっただけです。

 


深く考えるならば、依頼人の罪、共犯者の罪を問わなければなりません。

 


安楽死の是非を問うというところです。

 


まっ、

 


その辺は置いといて

 


サラッと流して観れば、まあまあ面白い作品だったという気がします。

 


深いテーマですが、深く考えちゃダメな映画です。

 


サラッと作られているので、

 


サラーっと観てみてください。

 


怖くない猟奇殺人映画です。

 


興味のある人は一度観てみてください。

 


ただ、ドクター・デスの演技は迫力がありました。

 


不覚にもちょっとゾッとしましたね。

 


そこは高評価です。

 


よく考えると、なんとなくハッピーエンド風に終わるところが、事件の全貌が闇に葬られている感じが出ていて、なんとも言えないです。

 


深く考えて作ってないだけかもしれませんけど……。

 

 

 

 

ボヘミアン・ラプソディ

 

 

第295回目は「ボヘミアン・ラプソディ」です。

f:id:kazuma_kazama:20231216004108j:image

出典U-NEXT 


2018年のイギリス・アメリカ合作の伝記映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


伝説のロックバンド「クイーン」の結成から、チャリティーイベント「ライブエイド」出演までを描いた作品です。

f:id:kazuma_kazama:20231216004223j:image
出典U-NEXT


とりわけ、ヴォーカルのフレディ・マーキュリーを中心に描かれています。

 


クイーンといえば、私にとっては「ハイランダー」と「フラッシュ・ゴードン」という映画の主題歌が印象的です。

 


そこから入って、ビデオクリップにハマっていった感じです。

 


ヴィジュアル的にもかなり印象的でした。

 


何よりも凄いのは、その音楽性であり唯一無二の比類なき存在なのであります。

 


きっと誰にもマネはできないでしょう。

 


いやフレディ・マーキュリーのモノマネをしている人はたくさんいますけど。

 


同じような音楽は生み出せないという話です。

 


実のところ、私がクイーンを真剣に聴き出したのはフレディ・マーキュリーが亡くなってからのことなのです。

 


それまでは、ただ漠然と聴いていただけだったのです。

 


なのでニワカといえばニワカなのです。

 


ニワカの私にはフレディ・マーキュリーの死を悲しむ資格はないのかも知れませんが、ショッキングな出来事でした。

 


フレディ・マーキュリーの追悼ライブのビデオは何回も繰り返して観ました。

 


亡くしてから気づくなんて残念なことをしました。

 


さて、映画の話に戻りましょうか。

 


この映画にはクイーンのメンバーのソックリさんが出演しています。

 


ブライアン・メイだけ本人が演じています。

 


嘘です。

 


ブライアン・メイ役のグウィリム・リーは私の目には本物ソックリに映りました。

 


「もう本人じゃん」

 


フレディ・マーキュリー役のラミ・マレックもソックリですが、個人的には少し違和感を感じていました。

 


まあ、余り実際のフレディ・マーキュリーを知っているわけではないので、ソックリなのかどうか自信はありませんがソックリなのでしょう。

 


映像的にはとても美しく、全編ミュージックビデオを観ている様な演出がなされています。

 


クイーンの栄光と挫折が見事に描かれています。

 


クイーンのメンバーは皆んな良い人です。

 


登場人物もほとんどが良い人ですが、1人だけ許せない奴がいます。

 


他の映画のどんな殺人鬼よりも、マネージャーのポール・プレンターが許せませんでした。

 


もちろんこれは私の逆恨みです。

 


フレディ・マーキュリーの死を、ポールのせいにしているだけです。

 


それほどこのポールは憎々しい奴でした。

 


表題である「ボヘミアン・ラプソディ」や「ウィ・ウィル・ロック・ユー」が作曲される様子やライブ映像も再現されていて、ファンには必見となっています。

 


フレディ・マーキュリーといえばマイクスタンドの上半分を持って歌うスタイルが有名ですが、その誕生シーンも再現されていました。

 


また、バンドとレコード会社の確執であったり、メンバー同士の確執も再現されています。

 


そして、フレディの私生活と、その運命も淡々と描かれています。

 


バンドっていうのは色んな物語を持っていて、物語を持っているバンドが良い音楽を作るのだと思います。

 


クイーンがいかに素晴らしいバンドでありファミリーであるかを是非、この映画を観て知って欲しいです。

 


クイーンファンは勿論、クイーンを知らない音楽ファンにも絶対観て欲しい映画です。

 


クイーンの音楽が伝説になり、今も続いていると感じられるはずです。

 


The show must go on!

 


GOD BLESS!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハイランダー悪魔の戦士

 

 

 

第294回目は「ハイランダー悪魔の戦士」です。

f:id:kazuma_kazama:20231211223633j:image

出典U-NEXT 


1986年のイギリス・アメリカ合作の西洋チャンバラ映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


私は子供の頃からチャンバラが好きでした。

 


学校でも掃除の時間といえば、ホウキチャンバラの時間でした。

 


合戦もあり、一騎打ちもありで夢中になっていました。(掃除しろよ)

 


やはり時代劇の影響は大きいと思いますが、スターウォーズガンダムの影響も否定できません。

 


時には役になりきって、戦うこともしばしばありました。

 


この「ハイランダー」も影響を受けた作品の一つで間違いありません。

 


「最後に残るのはただ1人!」

 


決め台詞をキメたときの爽快感は、言い表しようがありません。

 


さて「ハイランダー」の他の映画とは違う素晴らしいところは、チャンバラ映画でありながら現代劇であるというところです。

 


大体のチャンバラ映画は中世期だと思いますが、現代のニューヨークで、日本刀を振り回すというロマンがあります。

 


実はハイランダーたちは不老不死で、紀元前より以前から戦いは続いていたようです。

 


不老不死といえども、彼らにも弱点がありました。

 


それは脳と心臓を切り離すこと。

 


つまり首チョンパで、殺すことができるのです。

 


最後の1人になるまで彼らは戦い続ける運命なのです。

 


そして最後の1人になった時、隠された財宝が手に入るのです。

 


設定はもの凄くカッコいいと思います。

 


チャンバラが好きな人は是非、観てください。

 


物語は現代のニューヨークから始まります。

 


古物商を営むナッシュ(本名はコナー・マクラウド)は何者かに剣で襲われます。

 


ナッシュも持参していた日本刀で応戦します。

 


時は遡って1539年、スコットランドで戦争に駆り出されたコナー・マクラウドはいきなり殺されてしまいました。

 


死体となったコナーでしたが、突然生き返ってしまいます。

 


おかげで、悪魔としてコナーは村を追い出されてしまいます。

 


自分が何者かもわからないまま、永遠の命を生きることになったのです。

 


そして、現代でもコナーは戦い続けていました。

 


果たしてハイランダーとは何者なのでしょうか?

 


究極の宝とは何なのでしょうか?

 


是非、観てください。

 


私はこの映画が好き過ぎて、さらに好きになってしまったものが三っつありました。

 


チャンバラは元々好きだったので、当てはまりませんが。

 


まず主人公のコナー・マクラウドを演じているクリストファー・ランバートです。

 


とは言ったものの、これと言って有名な作品には出ていませんが、

 


ハイランダーこそ、クリストファー・ランバートの全てだったかも知れません。

 


一時期の私なら好きな俳優はと聞かれれば、間違いなくクリストファー・ランバートと答えていました。

 


二つ目はコナー・マクラウドの師匠ラミレスを演じたショーン・コネリーです。

 


それまでにショーン・コネリーを知らなかったわけではありませんが、この映画で評価が爆上がりしました。

 


ショーン・コネリーという役者の奥深さが感じ取れました。

 


実際には他の作品で評価されるべきかも知れませんが、異色なキャラが良かったんだと思います。

 


そして最後は、ロックバンドのクイーンです。

 


ハイランダーの主題歌を担当しています。

 


もちろんクイーンも知らなかったわけではありませんが、映画が始まって一発目に心を掴まれてしまいました。

 


クイーンがこの泥臭い映画に、美しさをプラスしたことは間違いありません。

 


興味のある人は是非、観ていただきたいです。

 


さて、ついでに「ハイランダー2/甦る戦士」も観てみました。

f:id:kazuma_kazama:20231211223753j:image
出典U-NEXT 


1991年のアメリカ制作の続編です。

 


舞台は2024年の近未来です。

 


もう来年になってしまいましたね。

 


映画の中では、地球はオゾン層が破壊されシールドに覆われた世界になっています。

 


設定は良しとして、脚本・演出などが、まるでダメな映画になっています。

 


正直に言って観ない方がいい作品となっています。

 


ハイランダーのルーツに触れる部分には魅力を感じますが、残念ながら活かすところまでは行きませんでした。

 


観るには相当な覚悟がいる作品です。

 


ハイランダー3/超戦士大決戦」も観てみました。

1994年のカナダ・フランス・イギリスの合作の続編です。

f:id:kazuma_kazama:20231211224002j:image

出典U-NEXT 

 


舞台は1994年に設定されています。

 


正直なところ2よりマシという程度です。

 


とりあえず一作目だけ、観てください。

 


そして気に入ったのならば、真の続編はTVドラマ版「暗黒の戦士ハイランダー」へと続くと思ってください。

 


ただし今は視聴する方法がありません。

 


DVDが売ってるかも知れませんが、最終回まであるか、今のところ定かではありません。

 

 

 

 

恋は舞い降りた。

 

 

 

第293回目は「恋は舞い降りた。」です。

f:id:kazuma_kazama:20231129203554j:image

出典amazon.co.jp 


1997年の日本のクリスマス映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


今年のクリスマス・イヴは日曜日ですね。

 


と思っていたらまさかの休日出勤となりました。

 


「おいおい、よせやい!クリスマスに働いてるのなんてサンタクロースくらいなもんだぜ」

 


コブラのように反論してみても、強制出勤となってしまいました。

 


まあ、実際にはサンタ以外にもたくさんの方々が働いているとは思いますが。

 


ところで、クリスマスが何の日かご存知でしょうか?

 


クリスマスは広くイエス・キリストの誕生日として知られています。

 


厳密にはキリストの誕生日ではないのですが、キリストの誕生をお祝いする日となっています。

 


他にもローマのミトラ神の誕生日とキリスト教に吸収され、キリストの誕生日ということにしたという説もあります。

 


宗教的にはそんなところですが、実際には商業的な意味合いの方が重要な気がしています。

 


ケーキ食ってプレゼント貰ったりあげたりして、明石家サンタを観ながら、人の不幸を笑っちゃう日なのです。

 


何はともあれ、幸せな時間を過ごして欲しいという、思いの詰まった日なのだと思います。

 


さて、この映画はそんな幸せとは何かを考えさせられる作品です。

 


幸せって何なんでしょうね。

 


愛なのか?

 


金なのか?

 


人それぞれだとは思いますけど、難しい問題だと思います。

 


そんな一例として、この映画はいい作品なのではないかと思います。

 


物語は、ホストの神崎啓一郎が不慮の事故で亡くなるところから始まります。

 


実はこの事故は天使(死神)によって引き起こされたものでした。

 


ところが、神崎は天使の人違いで、殺されてしまったのです。

 


仕方がないので、天使はデスノートに神崎の名前を書き換えようとしますが、

 


神崎の猛反発にあい、生き返るための取引をすることになりました。

 


それは不幸な女性を1人、幸せにすることでした。

 


神崎は四つの願いを叶える力を与えられ、試練に挑戦します。

 


しかし選ばれた不幸な女性、幸坂マチ子は、なかなかに手強い不幸の持ち主でした。

 


果たして神崎は生き返ることができるのでしょうか?

 


マチ子は幸せになれるのでしょうか?

 


是非、観てみてください。

 


この映画はクリスマス映画の中でも、最も騒がしい映画です。

 


主人公を演じる唐沢寿明がうるさいだけかもしれませんが、必死の演技が笑わせてくれます。

 


また天使を演じる玉置浩二の飄々とした演技も見どころです。

 


こいつは絶対、死神です。

 


マチ子を演じる江角マキコも、不幸とまではいかない幸せじゃない感を出していて、とても良かったです。

 


幸せが人それぞれあるように、不幸も人それぞれなのでしょう。

 


「不幸にしがみついていること、自体が不幸なのさ」なんてコブラは言いますけど、

 


それを理解し合うということはとても難しいことのように思います。

 


四つも願いが叶うなら、幸せになれそうな気もしますが、本当のところ私は自信がありません。

 


例えばお金持ちになったところで、本当に幸せかどうかは分からない気がします。

 


この映画には四つ葉のクローバーが幸せの象徴として出てきます。

 


私は思うのですが、四つ葉のクローバーは不幸なのではないでしょうか?

 


四つ葉のクローバーは陽当たり環境の悪いところで生まれるそうです。

 


にも関わらず、人間に真っ先に摘み取られてしまいます。

 


なんか可哀想じゃないですか?

 


まあ、クローバーが可哀想かどうかなんて人間の主観ですけど。

 


誰かを少しでも幸せにできたら、クローバーも幸せなのでしょうか?

 


人間には他人の幸せを妬む心もありますが、

 


他人の幸せを観て、自分も幸せになれる心も持っています。

 


映画を観て感動するのもこの一種かも知れません。

 


この映画を観て少し幸せな気分になってくれればいいなと思います。

 


そういう気持ちって、神様からのプレゼントかもしれませんね。

 

 

 

なんちゃって。

 

 

 

狼の血族

 

 

第292回目は「狼の血族」です。

f:id:kazuma_kazama:20231116195446j:image

出典U-NEXT


1984年のイギリス・アメリカ合作のダークファンタジー映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


以前にも話したことがありますが、私は童話が好きなのです。

 


童話の映画化作品にはとても興味があります。

 


そのキッカケとなった作品がこの「狼の血族」です。

 


モチーフは童話の「赤ずきん」です。

 


ただし「赤ずきん」的な内容は終盤の方だけになっています。

 


全体的には意味不明な作品になっています。

 


というのも、この映画が主人公の夢の中というストーリーになっているからです。

 


冒頭は現代的なシーンなのですが、少女の夢の中に入り込んでしまいます。

 


少女ロザリーンは夢の中では山奥の村娘です。

 


ちょうどロザリーンの姉が狼に襲われ、亡くなったところから始まります。

 


しばらく祖母の家に預けられることになったロザリーンは、祖母から狼に関する寓話を聞かされます。

f:id:kazuma_kazama:20231116195537j:image

出典U-NEXT

 


それは人狼の物語でした。

 


果たして祖母の話はただの寓話なのでしょうか?

 


人狼は実在するのでしょうか?

 


是非一度、観てみてください。

 


正直なところ、訳がわからない映画だとは思います。

 


それもそのはず、そもそも夢の中の話であり、さらに夢の中でおとぎ話の映像が流れるのです。

 


赤ずきんというベースがなければ、意味不明だと思います。

 


祖母の話では、男はみんな狼だということらしいです。

 


特に眉毛のつながった男は人狼なので、気をつけなさいということでした。

 


あっ、私も時々、眉毛がつながりますが、人狼ではありませんよ。

 


さて、

 


ストーリーはともかくとして、映像美には注目して欲しいです。

 


とても美しいです。

 


森の中はロケではなくセットらしいです。

 


その作り物っぽさが、余計に童話感を醸し出していて、雰囲気は抜群に良い感じです。

 


夢の中なので、ところどころヘンテコな描写もありますが、特に解説もなくスルーされているので、観る側もスルーしておきましょう。

 


そして、主人公ロザリーンを演じるサラ・パターソンが美しいです。

 


サラ・パターソンは白雪姫も演じているそうですが、チョット調べても情報が入ってきませんでした。

 


是非、いつか観てみたいと思います。

 


人狼たちもワイルドな俳優で、いかにも狼男という感じでいい雰囲気を出しています。

 


特に変身シーンは見ものです。

 


因みに変身後は、普通の狼になってしまいます。

 


意外と可愛いです。

 


その他にもファンタジックな演出があり、童話の世界を堪能できます。

 


赤ずきん」といえば教訓として「寄り道してはいけないよ」というメッセージが有名ですが、

 


本質的には、少女の性的な成長というのが、モチーフになっているそうです。

 


つまりは「狼たる男に誘惑されてはいけないよ」ということなのだと思います。

 


そういう目線でこの映画を観れば、なんとなく理解できなくもないですが、

 


ラストはまるで意味不明です。

 


いや、全体的に意味不明だったかもしれません。

 


突然の車のシーンとか、よく解りませんでした。

 


ま、夢の中ですからね。

 


とにかく、雰囲気は最高なので、是非観てみてください。

 

 

 

IT それが見えたら、終わり。

 

 

 

第291回目は「”IT “それが見えたら、終わり。」です。

f:id:kazuma_kazama:20231114213000j:image

出典U-NEXT


2017年のアメリカのホラー青春映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


私は子供の頃、チョッピリお茶目な悪戯っ子でした。

 


毎日面白いことを探して、何かやらかしていました。

 


そんな私たちを先生は「限度を知らない子供たち」と呼んでいました。

 


私はそのフレーズが気に入って、勝手に自分たちのことを「限度を知らない子供たち」と命名しました。

 


そんな頃が懐かしいです。

 


思えば、その頃私たちは目に見えない何かと戦っていたような気がします。

 


ブラック校則だとか、イジメだとか、この世の理不尽に逆らおうとしていたような気がします。

 


今ならば敵の正体が明確に解り、対処する方法も考えられるのですが、若い頃はどうして良いか判らず、ただ反発していたような気がします。

 


今思えば、その頃はめちゃくちゃ楽しかったです。

 


そういうのも青春と呼んでも良いのではないでしょうか?

 


さて、この映画はホラー映画でありながら、「スタンド・バイ・ミー」の様な青春映画でもあります。

 


むしろ、そっちの方が比重が大きいと感じました。

 


多少怖いかもしれませんが、大丈夫だと思います。

 


スティーブン・キングが好きな人、スタンド・バイ・ミーが好きな人にはオススメです。

 


主人公たちは「ルーザーズ(負け犬)クラブ」という7人グループで、得体の知れない「それ」に襲われます。

 


ただでさえ、いじめっ子や親の虐待やら差別やらで大変なのに。

 


物語はアメリカ・メイン州の小さな町デリーで起こります。

 


主人公ベンの弟ジョージーが行方不明になってしまいます。

 


しかも、その町では27年ごとに少年少女が行方不明になる事件が多発していました。

 


少年たちは得体の知れない「それ」に狙われていました。

 


やがて、ベンとその仲間ルーザーズクラブのメンバーも狙われてしまいます。

 


果たして「それ」の正体とは?

 


ベンたちは「それ」に打ち勝つことができるのでしょうか?

 


是非、観てみてください。

 


皆さんはピエロは平気ですか?

 


世の中にはピエロ恐怖症の人が多数存在するようです。

 


もれなく私も妻もピエロには恐怖を感じます。

 


この映画の「それ」のデフォルトの姿がピエロなのです。

 


この作品によってピエロ恐怖症を発症した人が沢山いるそうです。

 


言うのが遅くなりましたが、ピエロ恐怖症の人は要注意です。

 


しかしですね、この「それ」の本質的な正体は不明なままです。

 


悪魔なのか、化け物なのか、よくわかりません。

 


実のところ、そこがこの映画の怖くないところなのだと思います。

 


逆にピエロの幽霊、もしくは悪霊の方が断然怖いと思います。

 


なんとなくモンスターというところが、ホラーというよりはファンタジーという雰囲気を出してしまっています。

 


とは言え「それ」は人の恐怖を食べる化け物なので、主人公たちをどんどん怖い目にあわせていきます。

 


確かに怖いと言えば、怖いけれど。

 


主人公たちの心の強さが勝ってしまっています。

 


そのあたりが残念ながら、安心して観ることができてしまいます。

 


よって、ホラーというよりは青春映画という趣きが強いのです。

 


吃音のビル、ひょうきん者リッチー、ユダヤ人のスタンリー、黒人のマイク、喘息持ちのエディ、虐待されたビバリー、太っちょのベン。

 


それぞれの不安、悩み、そして恐怖。

 


乗り越えなければならないものの具象化が「それ」なのかもしれません。

 


是非、ルーザーズクラブの活躍を観てみてください。

 


友情あり恋愛ありで、青春時代を思い出します。

 


さて、パート2の「IT THE END」も観てみました。

f:id:kazuma_kazama:20231114213037j:image

出典U-NEXT


2019年の作品です。

 


27年後、大人になったルーザーズクラブと「それ」の戦い。

 


今度は自分の過去のトラウマと向き合うという内容になっています。

 


怖さも更になくなり、ホラーというよりもファンタジーのノリです。

 


正直なところ、観なくても良い作品だと思いました。

 


しかし、一点だけパート2を観なければ解決しない問題があるので、観ざるを得ないという気もします。

 


いろいろ悲しいこともありますが、青春ですわ。

 


良い映画だと思うので、是非観てみてください。

 


ピエロの顔がチョット怖いだけです。

 

f:id:kazuma_kazama:20231114213056j:image

出典U-NEXT

 

 

ROCK YOU!

第290回目は「ROCK YOU!」です。

f:id:kazuma_kazama:20231111200246j:image

出典U-NEXT


2001年のアメリカの中世騎士映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


皆さんは「馬上槍試合」をご存知でしょうか?

 


中世の騎士が行っていた競技で、トーナメントの語源にもなっています。

 


2人の騎士が馬に乗り、槍(ランス)を構えて、お互い交差する様に突進します。

 


交差する時に、槍で相手を突くわけです。

 


槍で突いたら1ポイント、相手を落馬させれば3ポイントなど、ポイント制になっています。

 


これを3本勝負してポイントの高い方が勝ちというわけです。

 


このルールは映画のもので、実際には相手を馬から落とした後で、剣やメイスでボッコボコにどつき合うらしいです。

 


ちなみに剣による突きは禁止らしいです。

 


実際には軍事訓練の一環で、競技化したものですが、映画では騎士の人気スポーツとして描かれています。

 


正直、こんなスポーツなら私もやってみたいと思いますし、オリンピックの種目にしても良いいんじゃないかとさえ思います。

 


騎士物語であり、スポーツものであり、恋愛要素もあるかなり優秀な映画だと思いました。

 


ロックサウンドも良かったです。

 


興味のある人は是非、観て欲しいです。

 


物語は14世紀のイングランドから始まります。

 


当時の騎士の人気スポーツである馬上槍試合に、騎士のエクター卿は参加していました。

 


ところが試合の幕間中にエクター卿は死んでしまっていました。

 


主人公のウィリアムは平民でエクター卿の従者でしたが、身分を偽りエクター卿として馬上槍試合に参加します。

 


そして、あろうことか優勝してしまいます。

 


ウィリアムは騎士になることを夢見ていたため、このまま騎士のフリをして馬上槍試合を続けることを決意します。

 


果たしてウィリアムは騎士になることができるのでしょうか?

 


騎士でないことがバレたら死罪です。

 


果たして、ウィリアムの運命は?

 


是非、観てみてください。

 


この映画は純粋に面白かったです。

 


ウィリアムは騎士ではありませんが、騎士道精神を持っており、またスポーツマンシップにものっとった行動をします。

 


そこには感銘を受けました。

 


また身分違いの恋や、ライバルの登場、仲間の友情と人間模様に見どころが沢山あります。

 


そのバランスがちょうど良く配分されていると感じました。

 


仲間との友情も魅力的です。

 


仲間のジェフリー・チョーサーは実在の人物だそうですが、私は全く知りませんでした。

 

 

 

 


歴史や文学に詳しい人ならば、更に楽しめる作品かもしれませんね。

 


馬上槍試合のルールが少し分からないところもありますが、概ね違和感なく楽しめると思います。

 


主人公のウィリアムを演じているヒース・レジャーは初主演作品だったようです。

f:id:kazuma_kazama:20231111200230j:image

出典U-NEXT


ヒース・レジャーは若くして亡くなったので、非常に残念です。

 


そういう意味でも、思い入れのある作品となっています。