カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

宇宙戦艦ヤマトⅢ

第92回目は宇宙戦艦ヤマトⅢです。

f:id:kazuma_kazama:20200222000755j:image

出典Amazon.co.jp


1980年のテレビアニメシリーズです。


*以降ネタバレ注意です。


この作品は割と好きです。

 


好きですがストーリーはわりとめちゃくちゃです。

 


地球の知らない銀河の果てで、ボラー連邦とガルマン帝国が戦争をしています。

 


その最中、ガルマン帝国の惑星破壊ミサイルが流れ弾として太陽に命中してしまいます。

 


太陽は異常核分裂を起こし、地球の気温は上昇し人類滅亡まで、あと一年となってしまった。

 


ヤマトは人類が移住できる星を探す旅に出ます。

 


ところがヤマトは海王星付近でボラー連邦側の宇宙船を救助してしまいます。

 


そのおかげで、ガルマン帝国と敵対関係となってしまいます。

 


しかも、その後ボラー連邦にもケンカを売ってしまい、両勢力から狙われてしまいます。

 


政治的な観点からするとかなり問題があると思います。

 


そんなことで、第二の地球を見つけることができるのでしょうか?

 


さて、今回も登場のデスラー総統ですが、なかなか見どころがあります。

 


デスラー総統は以前より、丸くなって寛大になっていました。

 


以前なら、失敗した部下は即刻死刑だったはずですが、今回は失敗した部下に対して

 


「君は死刑だ……あと2回失敗したら」

 


などと言ったりします。

 


しかしその反面、シャルバート教の信者は即射殺という非情さも見せます。

 


ヤバいやつであることにはあまり変わりはないようです。

 


シャルバート教というのは非武装無抵抗主義の宗教でデスラー総統の軍事思想と相反するので仕方ないのでしょう。

 


私も無抵抗主義で世界が平和になるとは思っていません。

 


ラオウもブチ切れです。

 


そしてデスラー総統はヤマト大好きに変わっているのですが、古代進とソリが合いません。

 


武力で銀河の平和を勝ち取ろうとするデスラー古代進は武力を否定するような説教をします。

 


全く、どの口が言ってるのでしょうか?

 


それでもデスラー総統は怒らず、地球を救うために強力してくれます。

 


デスラーに批判的な古代進を見ていると、デスラー総統が可哀想に思えてきます。

 


デスラー総統には友達がいないので優しくしてあげて欲しいです。

 


そんなわけで、星間戦争に巻き込まれたヤマトは地球を救う使命を果たせるのか、どうか是非観てみて下さい。

 


ところで、この作品でも2人の重要な人物が死んでしまいます。

 


それも全くの犬死に無駄死にです。

 


非常に残念です。

 


私は人が死んで感動とかはしないので、できれば生き抜いて感動する作品の方がありがたいですね。

 


残念な最終回です。

 


素直に喜べません。

 


ですが話は面白いし、デスラー総統が目立っているので、見応えがあります。

 


ヤマト作品の中では比較的重要視されていない作品ですが、是非観て下さい。

 


つづく

 

ヤマトよ永遠に

 

 

第91回目はヤマトよ永遠にです。

f:id:kazuma_kazama:20200221001543j:image

出典Amazon.co.jp


1980年のアニメ映画です。


*以降ネタバレ注意です


前作の「新たなる旅立ち」の続きで、敵が同じく暗黒星団帝国です。

 


実は、この作品も私はあまり好きではありません。

 


なぜならば私の好きな人物が2人も死んでしまうからです。

 


「おのれ西崎(原作)!いや!暗黒星団帝国!

 


ストーリーもあまり好きではありません。

 


どうしてこうも宇宙には話の通じないヤツばかりなのでしょうか?

 


そんな甘い考えでは生きていけないのでしょうか?

 


物語冒頭で地球に重核子爆弾というものが撃ち込まれます。

 


核子爆弾とは地球人全員を脳死状態にしてしまうものらしい。

 


それから地球は暗黒星団帝国に征服されてしまいます。

 


辛くも古代進は脱出し、ヤマトへと向かいますが、脱出の際に森雪は敵に囚われの身となってしまいます。

 


この映画のもう一つのテーマは遠距離恋愛です。

 


離れ離れになった古代進と森雪に危機が訪れます。

 


森雪に敵のアルフォン少尉が言い寄って来るのです。

 


一方、古代進には真田志郎の姪、真田澪が近づきます。

 


一体どうなってしまうのでしょうか?

 


ここからさらにネタバレです。

 


暗黒星団帝国の連中は全員が脳だけの存在で、機械の身体なのです。

 


そこで、重核子爆弾で地球人を脳死させ、身体を奪おうというのです。

 


……機械の身体で良くないか?

 


そんな無茶苦茶な理由で侵略してきたのです。

 


そしてヤマトは起爆装置のある暗黒星団帝国本星に向かいます。

 


そこでヤマトは奇想天外な歓迎を迎えます。

 


その辺りも私には不自然に思えて、イマイチ映画にのめり込めませんでした。

 


さて、さらにネタバレです。

 


この作品で死ぬ重要人物の1人は、なんと古代守なのです。

 


これまで生きてきたのに冒頭で大した活躍もせずに死んでしまうのです。

 


一応、藤堂長官を救うために命を落とすのですが、どちらかといえば、藤堂長官が死んで、古代守が生き残るべきではないでしょうか。

 


若者が死んで老人が生き残るような世界で良いのでしょうか?

 


「やってくれたな西崎(原作)!」

 


古代守がキャプテンハーロックになるんじゃないのかよ!

 


憤慨です。

 


それだけに留まらず、もう1人の人物まで死なせてしまった。

 


怒り心頭です。

 


古代進役の富山敬真田志郎役の青野武がアフレコにおいて涙ながらに演技して、どちらが波動砲の引金を引くか争うシーンを収録したそうです。

 


できれば私が波動砲を撃ちたいくらいです。

 


ふと思ってしまったのですが、暗黒星団帝国の民間人はやっぱりいるのでしょうか?

 


思えば、ガミラス人も皆殺し、

 


ガトランティス人も皆殺し

 


暗黒星団帝国人も皆殺し

 

 

 

それでいいのか?

 

 

 

……ま、良いか。

 


「哀しいけど、これ戦争なのよね!」

 


波動砲発射!」

 


仇は討ったけど……

 


愛って何だろう?

 


なんだか釈然としない作品ですが、一度見てみて下さい。

 


つづく

 

宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち

 

 

第90回目は宇宙戦艦ヤマト新たなる旅立ちです。

f:id:kazuma_kazama:20200220074009j:image

出典Amazon.co.jp


1979年のテレビアニメです。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


私は宇宙戦艦ヤマトが好きなんですが、嫌いな部分もあります。

 


思えば、テレビシリーズは好きなのですが、劇場版は大概好きではありません。

 


この作品は劇場版の「さらば宇宙戦艦ヤマト」ではなく、テレビシリーズの「宇宙戦艦ヤマト2」の続編となっております。

 


なぜならば、「さらば宇宙戦艦ヤマト」ではヤマトクルーがほぼ全員死んでしまうので、生存者の多い「ヤマト2」の続編というわけです。

 


私はいたずらに死者が出る作品は好きではありません。

 


特に犬死と自己犠牲は見るに耐えません。

 


戦争映画を観て、死ぬのが嫌だなんて甘っちょろい考えなのかもしれませんが、あまり好きではないです。

 


そんなこんなで、「新たなる旅立ち」でもある重要な人物が亡くなるので、私は好きではありません。

 


物語の主役はほぼデスラー総統です。

 


彗星帝国との戦いの中ヤマトに勝利したデスラー総統は新天地を求めて旅に出ますが、その前に故郷ガミラス本星に立ち寄ります。

 


しかし留守中のガミラス本星では暗黒星団帝国が無断でガミラシウムという資源を盗掘していました。

 


怒り狂ったデスラーは敵を撃破しますが、その最中、ガミラス本星が爆発してしまいます。

 


ガミラスイスカンダルは双子星であり、双方の引力で釣り合いをとっていました。

 


ガミラスを失ったイスカンダルは重力から解き放たれ飛び出してしまいます。

 


イスカンダルにはスターシャと古代守とその娘のサーシャが居ます。

 


デスラーは救い出すことができるのでしょうか?

 


という物語です。

 


この作品で重要なのはデスラー総統についてどう考えるかということです。

 


地球人はデスラーにかなりの人数を殺されているはずです。

 


3年ほどでめちゃくちゃ復興しているので、意外と死んでいないのかも知れません。

 


そんなデスラーを許せるでしょうか?

 


一方、ヤマトはガミラス人をほぼ皆殺しにしています。

 


こんなことが許されるのでしょうか?

 


それが許しちゃうのです。

 


過去の戦争のことは水に流しましょう。

 


それが愛かも知れません。

 


地球人も全てではないでしょうが、過去に戦争があっても仲良くしているじゃないですか。

 


規模は違うかも知れませんが、許し合いましょう。

 


デスラー総統は自分の愛するものはトコトン執着するという性格です。

 


デスラー総統が愛するものとは

 


1、ガミラス

 


元はと言えばガミラスを救うために地球に侵略してきたのです。

 


逆にヤマトにガミラス本星をボコボコにされたので、そりゃ復讐に燃えるはずです。

 


2、スターシャ

 


きっとデスラーの片思いだったんでしょう。

力尽くで我がものにすることもできたかも知れませんが、デスラーはそうはしません。

 


古代守に取られたけれど、そこはゴネたりはしません。

 


本当に愛しているのでしょう。

 


3、ヤマトです。

 


敵の中に愛を見たデスラーはヤマトを愛するまでにいたったのです。

 


ケンカのあとに芽生える友情のようなものでしょうか。

 


人は分かり合えるのです。

 


デスラーは愛するものの為なら何万ガロンの血を流し、自らの命をも懸ける覚悟なのです。

 


それはそれでヤバいヤツです。

 


しかし、そんなデスラーが私は好きです。

 


この作品はデスラーを許すために作られたのだと思います。

 


デスラーを知るには良い作品だと思いますが。

 


私はこの作品が許せない。

 


物語のラストで、ある人物が亡くなるのですが、納得がいきません。

 


何も死ぬことはなかったと思います。

 


波動砲でふっとばしゃ良いじゃん!

 


そう思いました。

 


「おのれ、西崎(監督)!」

思わず制作陣に怒りが湧きましたが、それは間違いでした。

 


憎むべきは暗黒星団帝国です。

 


次回作でこの無念を晴らしてくれ!

 


つづく

子ネコが看病

風邪をひいてしまいました。

 


先に風邪をひいたのは妻の方でした。

 


普段は自分のベッドで寝るミュウが、

 


心配して妻に寄り添って寝ていました。

f:id:kazuma_kazama:20200219004751j:image


ネットの情報では「猫には悪いものを吸収する力がある」という迷信があるとのことです。

 


グリーン・マイルのようです。

 


私は熱が出て、あったかいからミュウがくっついているだけじゃないかなと思っていました。

 


寝ている妻の首の上にミュウが寝そべっていました。

f:id:kazuma_kazama:20200219003327j:image


熱で浮かされているのか、ミュウが乗って苦しいのか、うなされていました。

f:id:kazuma_kazama:20200219003920j:image


ちょっと羨ましい。

 


しかし、そのかいあってか、重症化せずに済んだようです。

 


そして数日後みごとに風邪が移り、私は熱を出してしまいました。

 


朝からグングン熱は上がり、夜には38度を越える高熱となりました。

 


するとその日、ミュウは私に寄り添って寝だしました。

f:id:kazuma_kazama:20200219003538j:image


ミュウに風邪を移したら大変だとも思いましたが、あまりの心地よさにグッスリ寝てしまいました。

 


あとで調べたら人間の風邪は猫には移らないそうです。

 


翌日、私は嘘のように平熱になっていました。

 


ノドのイガイガと全身の気怠さは残りましたが、ほぼ治った感じです。

 


ひょっとしてミュウが吸い取ってくれたのでしょうか。

f:id:kazuma_kazama:20200219003616j:image


ミュウの看病のおかげです。

f:id:kazuma_kazama:20200219003659j:image

 


私は布団に潜って安静にしていました。

 


ある時、暑くなってきたので、少し布団をめくって、お腹側を外に出しました。

 


そこにミュウがやってきて、

 


お腹をポン!

 


肉球で軽く叩きました。

 


「おへそが出てるにゃ」

 


ポン!

 


寝間着の間からお腹が出ていて、そこをミュウがポン!

 


何度もポンポンするのが面白くてしばらくそのままにしていました。

 


だから風邪をひくのだけれど。

 


「おへそが出てるにゃ」

 


ポン!

 


「おへそが出てるんニャー!」

 


ガブー!

 


お腹を噛まれました。

 


ミュウに怒られた私は布団を被りなおします。

 


優しい看病をお願いします。

f:id:kazuma_kazama:20200219004039j:image


そんなこんなで夫婦共々元気になりました。

 


ありがとう、ミュウ。

f:id:kazuma_kazama:20200219003730j:image

フォレスト・ガンプ/一期一会

 

 

第89回目はフォレスト・ガンプです。

 

f:id:kazuma_kazama:20200214160836j:image

出典amazon.co.jp


*以降ネタバレ注意です。

 


1994年のアメリカ映画です。

 


1950年代から1980年代のアメリカ歴史の光と闇を描いた作品。

 


とあるバス停のベンチで、主人公フォレスト・ガンプは隣り合った見知らぬバスを待つ人に、自分の半生を語る。

 


一般の子供より知能指数の低いフォレストは背骨の異常もあり歩行補助器具を装着しなければ歩けなかった。

 


公立小学校の校長には入学を拒否されるが、フォレストの母はなんとかフォレストの入学を認めさせる。

 


純真無垢なフォレストは母の言いつけを守る素直な少年だった。

 


スクールバスに乗るにも

 


「知らない人の車に乗ってはいけない」

 


と、乗車を躊躇するほどだ。

 


スクールバスの中では意地悪な少年達に席に座らせてもらえなかったが、ジェニーという女の子だけが優しく席に座らせてくれた。

 


それ以来、フォレストはジェニーに心を開く様になる。

 


ある日、イジメを受けていたフォレストはジェニーに走って逃げる様に指示される。

 


無我夢中で走り出したフォレストは歩行補助器具なしで走れる様になっていた。

 


しかも、自転車よりも速く、誰よりも速く走ることができた。

 


その後もイジメは続き、高校生の頃にはイジメっ子に車で追いかけられた。

 


フォレストは走って逃げ、試合中のアメフトのコートに侵入し、選手達をブッチぎって疾走する。

 


その脚力を見込まれ、フォレストはアラバマ大学のアメフト部員として入学し、遂には全米代表選手となり、ケネディ大統領と面会するほどになった。

 


一方、ジェニーは子供の頃から父親からの虐待が発覚し、親戚に引き取られていった。

 


大学卒業後、フォレストは軍隊に入隊し、ベトナム戦争に赴く。

 


ベトナム戦争では人命救助に貢献して、ジョンソン大統領に勲章を得る。

 


ベトナム戦争といえばアメリカの闇の部分という感じではあるが、ここでもフォレストは脚光を浴び続ける。

 


そして一方のジェニーといえば、ストリップ劇場で歌を歌い。

 


ヒッピーとなって反戦運動を行い、そこまでの描写は無いがおそらく絵に描いたような荒んだ生活していたに違いない。

 


それはアメリカのもう一つの闇の世界だった。

 


その後もフォレストは卓球選手となり、

「バッバ・ガンプ・シュリンプ社」の社長となり、株式投資で億万長者となった。

 


時には大陸横断マラソンをして一躍、有名人にもなった。

 


精神的な成熟のみられないフォレストは純粋無垢のまま、栄光にも名誉にも富にも権力にも溺れることはなく、お金に困らなくなったというくらいにしか感じていなかった。

 


私なら、どこかの時点で自己陶酔に溺れていたと思います。

 


ジェニーにとってはおそらくフォレストは眩し過ぎたのではないでしょうか?

 


フォレストはジェニーを子供の頃から愛していましたが、住む世界が違うとジェニーは思っていた様に思います。

 


この映画を観て数日経ちましたが、2人の心情を私は推し量る事が出来ません。

 


この映画の結末が、最も綺麗な終わりにも思えますが、どうやら私には眩し過ぎて理解できない様です。

 


億万長者になってウハウハの有頂天になったフォレストと、金に目が眩んですり寄ってくるジェニーと結婚して幸せというのが、私の理想の結末なのでしょうか?

 


それも良かったよな気もしますが、違うような気がします。

 


フォレストにとっては名声やお金より愛なんでしょうね。

 


でもジェニーにとってはそれが重荷となってしまっていた。

 


究極のすれ違いの映画です。

 


その結末を好きかと聞かれると、好きではありません。

 


しかし、印象には残ります。

 


それしかないと納得するしかないような気がします。

 


是非、観てみてください。

 


さてこの映画の見どころは、実在の人物や事件にフォレストが関わっていくところです。

 


エルビス・プレスリージョン・レノンなどに実はフォレストが影響を与えていたのです。

 


私はこういう「実はこうでした」という話が結構好きです。

 


アメリカ史に詳しい人は絶対観るべき映画です。

 


架空の史実ものとしては最高だと思います。

 


それと私がこの映画で一番好きなシーンというか、人物ですが、ベトナム戦争時の上官のダン中尉がいます。

 


ダン中尉は戦闘で、負傷し両足を失ってしまいます。

 


フォレストに命を救われるのですが、死んだ方が名誉の戦死となる筈だったのに生き恥を晒すことになったと、ダン中尉はフォレストに詰め寄ります。

 


彼もまたベトナム戦争の闇の犠牲者です。

 


傷病兵として除隊後、荒んだ人生を余儀なくされていましたが、ダン中尉に光が差し込む瞬間が一番感動しました。

 


フォレストとジェニーよりもダン中尉の方が私は好きです。

 


そちらも注目してみてください。

トゥルーライズ

 

 

 

第88回目はトゥルー・ライズです。

f:id:kazuma_kazama:20200130214607j:image

出典amazon.co.jp


*以降ネタバレ注意です。

 


1994年のアメリカ映画です。

 


スパイアクション映画でありながら、コメディ色の強い作品となっております。

 


私は珍しく、この映画を公開当時に劇場で鑑賞しました。

 


監督ジェイムズ・キャメロン、主演アーノルド・シュワルツェネッガーということで、ハズレはないだろうと踏んでいたのです。

 


結論としては私の中でこの作品は問題作という位置付けとなりました。

 


私が嫌いなシーンが2ヶ所あり、その点が評価を下げているのです。

 


しかしながら、久々に観ましたけれども映画自体は面白いです。

 


主人公のハリー・タスカーは大統領直属の敏腕スパイです。

 


冒頭では、ダイバースーツを着て水路からとある屋敷に潜入します。

 


ダイバースーツの下にタキシードを着ていましたが、びしょ濡れになったりしないものなんでしょうか?

疑問です。

 

 

 

さて、屋敷のパーティーに潜り込んだハリーは手早く任務を終えて撤収するはずだったが、警備の目をごまかすために古美術商の女性ジュノとタンゴを踊ります。

 


おかげで、時間をオーバーしてしまい、敵に侵入がバレてしまいます。

 


必死に逃走しますがシュワルツェネッガーの魅力が遺憾なく発揮されていました。

 


シュワルツェネッガーはいかにも強そうで、完璧なヒーローというイメージですが、ドジを踏むシーンが不思議と似合います。

 


任務を終えて家庭に帰るハリーですが、家族には自分がスパイであることは秘密にしています。

 


表向きの職業はコンピューター会社のセールスマンとして、海外出張を頻繁に繰り返しいるという設定です。

 


お陰で夫婦間は倦怠期を迎えており、娘のデイナは反抗期真っ只中という有様です。

 


そんな中、次の任務へと赴くハリー。

 


冒頭の潜入捜査で、テロリストの金の流れから、ハリーとタンゴを踊ったジュノが浮上してきます。

 


接触を図ったハリーはテロリストにマークされ、ショッピングセンターのトイレ襲撃を受ける。

 


辛くもテロリストを倒したものの、リーダーのアジズの逃亡を許してしまいます。

 


アジズがバイクで逃げハリーが馬で追う妙なカーチェイスが展開。

 


ここが前半の山場で、ハリーが馬でビルの屋上から飛ぼうとするシーンはシュワルツェネッガーのアクションの中でもかなり印象に残るシーンではないでしょうか。

 


ハリーが襲撃を受けたその日はハリーの誕生日で、結果的に家族が準備してくれていたパーティーをスッポかしてしまうことになってしまった。

 


翌日、妻ヘレンの職場に、お詫びにランチに誘おうと出向いたハリーは、ヘレンが浮気をしているのではないかと疑念を抱く。

 


夕食時に、それとなくヘレンに探りを入れるが、明らかにヘレンは何かを隠している。

 


ハリーはヘレンをにらみつける。

 


この時のハリーの表情はシュワルツェネッガー史上最も恐ろしく、最も笑える表情です。

 


中盤はテロリストそっちのけで妻の浮気調査に没頭します。

 


こんなことでテロリストから国を守れるのでしょうか?

 


是非、観てみてください。

 


141分と少し長めの映画ですが、飽きさせない展開になっています。

 


ハードボイルドなスパイものを期待していると、ガッカリするかもしれません。

 


あくまでコメディとしてとらえて下さい。

 


後半の見どころは戦闘機ハリアーの活躍です。

 


撮影にも実物が使われていて、迫力満点です。

 


ミサイルで橋を吹っ飛ばすシーンがありますが、公開当時は使われなくなった橋を本当に破壊したと言われていました。

 


私もそう信じていました。

 


最近になって、合成だと知りました。

 


それほどリアルな映像だったのです。

 


ハリアーといえば垂直離着陸が可能なことが売りなんですが、この映画で実際に観ることができます。

 


ハリアーが登場する映画はいくつかありますが、ここまで活躍するのはこの映画だけです。

 


ところで疑問なのですが、ハリアーは上空でホバリング出来るものなのでしょうか?

 


誰か詳しい人がいたら教えてください。

 


さて、映画は面白いのですが、不満点を3点挙げておきたいと思います。

 


まず1点目

 


娘デイナの出番が少ない。

 


もう少し親子間交流が描けていた方が感情移入しやすいと感じました。

 


2点目

 


敵がマヌケ

 


コメディだからいいのかもしれないけれど、拍子抜けしてしまいます。

 


捉えようによっては、中東のテロリストをバカにしているようにも思えます。

 


考えすぎですかね。

 


3点目

 


核爆発が小さい

 


これは私にとって重大な違和感で、30キロトンの核爆発がこんなものであるはずがないと思いました。

 


核を軽んじているんじゃないだろうかと思います。

 


憤慨です。

 


ここまで楽しい映画なのにぶち壊しでした。

 


ハリーもヘレンも核爆発の閃光を浴びているので、かなりの放射線被曝をしているはずです。

 


そんな映像で楽しめるものでしょうか。

 


考えすぎですかね。

 


35年前はなんとも言えない複雑な気持ちで映画館をあとにしました。

 


今は少し気を抜いてコメディとして観ることができます。

 


それでも笑って核爆発を見ている私自身を客観視するとゾッとしてしまいます。

 


そこまで言うならこの映画を嫌いなんじゃないかと思うかもしれませんが、基本は面白いんですよ。

 


是非、一度この映画でどういう印象を受けるか体験してみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コマンドー

 

 

第87回目はコマンドーです。

f:id:kazuma_kazama:20200120211600j:image

出典amazon.co.jp

 


*以降ネタバレ注意です。

 


1985年のアメリカ映画です。

 


主演のアーノルド・シュワルツェネッガーが正義のヒーローとして認められた第1作目だと思います。

 


この映画はサスペンスからアクションへと展開が凝っていて面白いです。

 


主人公ジョン・メイトリクスは元特殊部隊の指揮官で現在は退役して娘のジェニーと静かに暮らしていた。

 


ある日、メイトリクスの元に元上官のカービー将軍が訪ねて来る。

 


カービー将軍がの話ではメイトリクスの元部下が次々と暗殺されたと言うのだ。

 


カービー将軍は護衛を残して去って行く。

 


その直後メイトリクスはテロリストの襲撃を受け、ジェニーを人質に取られてしまう。

 


メイトリクスは捕らわれ、ジェニーの命を救うために、南米のバルベルデ共和国大統領暗殺を強要される。

 


テロリストの正体はバルベルデの元独裁者アリアス。

 


彼はメイトリクスのチームによって失脚させられていたのだ。

 


そんな奴がなぜアメリカに潜伏しているのかは疑問だがメイトリクスは娘のためにバルベルデに向かう。

 


テロリストの監視の下、バルベルデ行きの飛行機に乗り込むが、上手く監視を逃れて脱出。

 


飛行機がバルベルデに到着するまでの11時間の間に娘を救出しなければならない。

 


92分の短い映画でありながら、怒涛の展開で楽しめます。

 


前半はアリアスのアジトを突き止めるために尾行追跡捜査するパートとなっており、サスペンス的な作りになっています。

 


後半は壮絶なバトルシーンです。

 


メイトリクスの怪力が面白い。

 


車のシートを引っぺがしたり、電話ボックスを持ち上げたり、壁に設置されている鉄の配管を素手でもぎ取ったりと、人間離れをしています。

 


しかし、シュワルツェネッガーが演じると、それくらいは出来そうな気がします。

 


子供の頃に何回も観ましたが、今観ても充分面白いです。

 


ただ、アクションシーンは物足りなく感じました。

 


それは私が大人になってしまったからです。

 


子供の頃には気がつかなかった粗さが見えてしまいました。

 


前半の展開は割と強引で、ストーリー上で協力者となったシンディが偶然にも客室乗務員で飛行機の操縦訓練も受けていた。

 


もしそうでなければ、アリアスのアジトにはたどり着けなかった気がする。

 


それに私は趣味でサバイバルゲームをするのですが、メイトリクスのような立ち回りでは、私なら瞬殺されているはずです。

 


子供の頃はシュワルツェネッガーが100人からの敵を相手に無双していて格好良く思えていたのですが。

 


いつヤラレるのか、ハラハラします。

 


今観ると、生きているのが不思議でなりません。

 


しかも建物に爆弾を仕掛けるのですが、建物が木っ端微塵に吹っ飛びます。

 


いや、娘がどこに監禁されているのか判らないのにやりすぎなのでは……。

 


全く敵がショボ過ぎて、話にならないくらいですが、とにかくメイトリクスの暴れっぷりが爽快です。

 


あまり細かいことは気にせずに、是非観てみてください。

 


武器をフル装備したメイトリクス=シュワルツェネッガーはめちゃくちゃカッコイイです。

 


余談ですが、この映画にM202四連装ロケットランチャーが登場します。

 


四角くて独特のフォルムなので直ぐに観れば分かると思いますが、おそらくM202が活躍する映画はコマンドーだけだと思います。

 


ところで、私の妻の母親はゲームが好きでした。

 


今は亡くなられましたが、生前はゲーム「バイオハザード」で無限ロケットランチャーを撃ちまくってゾンビをぶっ倒していました。

 


丁度そのロケットランチャーがM202なんですよね。

 


なんとなく義母の勇姿を思い出しました。