第277回目は「アップグレード」です。
2018年のアメリカ・オーストラリア合作の近未来SF映画です。
皆さん、お久しぶりです。
お元気ですか?
私も元気なんですけど、すっかりブログが更新できなくなってしまいました。
頑張って年間50作品は紹介したいと思います。
さて、皆さんは電脳化という言葉をご存知でしょうか?
「攻殻機動隊」でお馴染みかもしれませんが。
人間の脳とコンピュータを直接繋ぐ技術だと思ってください。
具体的にどういうことができるかというと
考えるだけでインターネットに接続したり
インターネットの画像が脳内で再生されたりします。
詳しくは「攻殻機動隊」を観てもらうのが1番手っ取り早いと思います。
そんなSFの世界がもうすぐ、実現しようとしています。
つまり電脳化が可能だというのです。
あとは人体実験をするだけです。
問題はそこです。
おそらく、めちゃくちゃ危険な手術になるはずです。
イーロン・マスクは手術のデモンストレーションもして、安全性をアピールしていましたが。
私には信じられません。
きっと危険です。
とは言え、いずれは誰かが被験者となり、電脳化が実現されていくでしょう。
それが素晴らしい世界であることを祈っています。
さて、今回観た「アップグレード」はそんな電脳化の第一歩を描いたような作品です。
電脳化に興味のある方はぜひ、観てください。
物語はデジタル化が発達した近未来が舞台です。
主人公のグレイはアナログ自動車の整備士をしていました。
整備を終えた自動車をエロン・キーンに届けると、エロンはグレイ夫妻に最新の高性能AIチップ「STEM」を見せてくれました。
「STEM」は脊椎に取り付けると脳とAIがリンクして、身体を制御してくれたりします。
それから、エロンの家から帰宅する途中、グレイ夫妻は4人組に襲撃されてしまいます。
妻を殺され、グレイは首を損傷し、四肢麻痺となってしまいました。
寝たきりになってしまったグレイにエロンが「STEM」の装着手術を持ちかけます。
手術を受けたグレイは「STEM」によって身体のコントロールを取り戻します。
そして、妻の復讐に乗り出します。
果たして、グレイの復讐は成功するのでしょうか?
黒幕の正体は?
是非、観てください。
素晴らしい作品でした。
私は人工知能ものが好きなのですが、最後まで完璧な作品です。
この作品の段階では脳(脊椎)にAIを取り付けるということなので、厳密にには電脳化とは言えないかもしれません。
しかし、電脳化社会のエピソード0を描いた作品と言っても良いでしょう。
この作品の未来が「マトリックス」に繋がると言っても不自然ではありません。
「STEM」によって身体のコントロールが超人的になったり、映像的な魅力が
満載です。
AIの思考と人間のやり取りも秀逸です。
そして、最後の最後まで楽しませてくれます。
正直なところオチが読める内容だと舐めていましたが、ガッツリ裏切られました。
かなりハードボイルドで、感動というか感心しました。
もうすぐこんな世界が実現するかもしれないので、是非観ておいてください。
私は電脳化には凄く期待しています。
身体の動かせない人や、耳の聞こえない人、目の見えない人が、機械的に回復するというのです。
いろいろ問題もあるとは思いますが、是非ともイーロン・マスクさんには頑張って欲しいと思います。
そして、できるだけ安く提供して欲しいですね。
そして、多くの人が救われることを祈っています。