カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

ナイト・ミュージアム

 

 

 

第57回目はナイト・ミュージアムです。

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*以降ネタバレ注意です

 


2006年のアメリカ映画です。

 


主人公ラリーは仕事を長続き出来ない男で、失職中だった。

 


離婚した元妻の元で暮らす息子のニックに良いところを見せようと、就職したところは自然史博物館だった。

 


ラリーはそこで夜間警備の仕事をする。

 


しかし、その博物館は夜な夜な展示物の人形が動き出す魔法の博物館だった。

 


そこだけ聞くとホラーな感じですが、中身は全くのコメディです。

 


セオドア・ルーズベルト大統領の蝋人形を始め、石像や銅像、ミニチュアサイズのローマ兵のフィギュア、動物の剥製、そしてティラノサウルス骨格標本まで動き出す。

 


そこが見どころで、それだけの話なんだけど。

 


ハリウッド映画にはよくある設定で、だいたいの主人公が離婚しているか、別居しているか家庭に問題を抱えている。

 


別に、それ自体に文句があるわけではないが、またこういう設定かとマンネリに感じてしまう。

 


聞いた話によると、家庭に問題を抱えていない主人公の映画は子供向け、という風潮があるらしい。

 


本当かどうかは知らないが、その発想自体が子供っぽい感じがする。

 


そうなって来ると映画の感動するポイントが決まって来ると思うのです。

 


夫婦が信頼関係を回復するとか

 


ダメな父親が子供の尊敬を取り戻すとか。

 


シチュエーションは異なっても、感想が同じになってしまう。

 


この映画ではそこまで家族ドラマは感じなかったが、ありがちな設定だなと感じてしまった。

 


メインは博物館の展示物との交流なので、家族部分はオマケに感じるのだが、その部分が無かったら無かったで、ヤッパリ子供向け感しか残らないので、難しいところなのでしょう。

 


物語の本質は仕事が長続きしない主人公が展示物と協力しつつ、事件を解決して自分の使命を果たすというところにあるので、ありがち設定じゃなくても、大人も子供も楽しめる映画だと思います。

 


家族で観るのにオススメです。

 


でも、仕事が上手くいっていないお父さんはブルーになっちゃうかも……。

子ネコがどーーーーん

ミュウの体重が2kgになりました。

 


想像よりも早く成長したように思います。

 


もう顔つきも体つきも大人のネコという感じがします。

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手足が長くスラッとした綺麗なネコに成長しました。

 


行動範囲も広がって今は家中を隅から隅まで、走り回っています。

 


普段は寝室で一緒に過ごしていますが、寝室のドアを開けるたびに、飛び出して隣の部屋へと走って行きます。

 


階段の登り降りも覚えたので、1階へ2階へ、自由に散歩しています。

 


あまり目の届かないところに行くと、いろいろ心配なので、様子を見ながら捕まえて寝室に連れ戻したりしています。

 


隣の部屋にミュウが行っても、放置していると

 


「追いかけて来ないのニャ?」

 


と様子を見に来ます。

 


私が立ち上がると

 


「捕まえて欲しいけど

 


捕まえちゃ嫌ニャー!」

 


という感じでダッシュで逃げていきます。

 


寝室以外は戸を開け放していて、グルグルと一周できるので、延々と鬼ごっこが出来ます。

 


運動のあとは寝室でまったりと寝て過ごします。

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ミュウは寄り添って寝るのが好きなのですが、最近は暑いせいか一人でも寝たりします。

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私たち夫婦が寝ている間にミュウが目覚めると一人運動会を始めます。

 


そして突然、寝ている私のみぞおちに

 


どーーーん

 


と着地、そしてジャンプ

 


となりの妻のみぞおちに

 


どーーーーん

 


あまりのミュウの可愛さに夫婦とも悶え苦しんでおります。

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スペースバンパイア

 

 

第56回目はスペースバンパイアです。

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*以降ネタバレ注意です。

 


1985年のイギリス映画です。

 


内容はタイトルの通り、宇宙吸血鬼が地球にやって来るというSFホラーです。

 


宇宙からはいろんな宇宙人がやって来ますが、スペースバンパイアは独特な気がします。

 


76年周期で地球に近づくハレー彗星を調査するスペースシャトルチャーチル号は彗星の尾の中に未知の宇宙船を発見します。

 


宇宙船の中に入ると中は無数の巨大コウモリの死骸でいっぱいでした。

 


奥に進むと、全裸の男二人と女一人が透明な棺の中で眠っていました。

 


主人公カールセン大佐は棺を地球に持ち帰ります。

 


無重力の船内を浮遊するのですが、少し糸で吊るしている感が漂っています。

 


やがて、地球に運ばれた三人が目覚め、人間の精気(生命エネルギー)を吸い取ります。

 


吸い取られた人間は干からびたミイラのようになりますが、ほかの誰かの精気を吸えばまた元に戻ります。

 


しかし2時間経つとまたミイラに戻るので精気を吸わなくてはなりません。

 


ミイラの数は増え続け後半はゾンビ映画のようになってしまいます。

 


宇宙から戻ったカールセン大佐は特殊部隊のケイン大佐と協力してバンパイア捕獲に乗り出します。

 


という物語です。

 


B級感はありますが結構面白いです。

 


バンパイアの弱点はご存知だろうか。

 


心臓に杭を打つというやつである。

 


その昔、バンパイアの疑いがある人間がいて、どうやって確かめるか思案したところ、心臓に杭を刺して死んだらバンパイアだと言って殺したという話があったような気がするが本当かどうかは知らない。

 


そんなノリで宇宙センターの所長はバンパイア用に剣を用意して、試しに刺してみたら死んだから、弱点はそこだと言った。

 


なんとも恐ろしい判断のような気もするが、それだけメジャーなバンパイアの倒し方だということだろう。

 


テーマ曲が印象的で、映画を観たことが無くても聴いたことがあるという人がいるかも知れない。

 


カッコいい曲です。

 


ハリウッド映画に比べると少し見劣りするかもしれませんが、よくできています。

 


良質なSFで、そんなには怖くないホラーです。

 


テレビで放送されたら一度は観ても良い映画だと思います。

 

 

 

シンドバッド7回目の航海

 

 

第55回目はシンドバッド7回目の航海です。

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*以降ネタバレ注意です。

 

1958年のアメリカ映画です。

 


厳密にはシンバッドなんだけれど、日本人に浸透しているシンドバッドで表記されているようだ。

 


私は怪物と戦ったり、財宝を探したりする冒険ものが好きだ。

 


その中で最も古いものがシンドバッドではないだろうか。

 


古いのだけれど、普通に楽しく鑑賞できました。

 


今の映像で目が肥えてしまうと、キツイかも知れませんが、その当時の良さが感じられます。

 


特にレイ・ハリーハウゼンストップモーションアニメの技術が素晴らしい。

 


今のCGからすれば幼稚かも知れないが、昔は人形を一コマずつ、少しずつ動かしながら撮影し、人間パートと合成していたのだ。

 


きっと今、やれと言われてやる人もいなければ、できる人もいないだろう。

 


人形だというのは、判るのだがフィルムの古さもあって、違和感を感じない。

 


それほど凄い技術なのだ。

 


合成などがチャチで観ていられないという人は残念だが、特撮技術が大好きな人には申し分ない作品だと思う。

 


ストーリーもチャチャっと進んで飽きさせない。

 


特撮映画の教科書のような作品です。

 


ついでに続編も紹介しておきます。

 


2作目はシンドバッド黄金の航海。

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1973年の映画です。

 


1作目よりも冒険色が強くなっていて楽しい。

 


しかし、敵が相変わらず魔術師でワンパターンに思えなくもないです。

 


コアな特撮ファンなら一度は観たことがあるカーリーの像が動いて戦う有名なシーンがあります。

 


特撮も面白いしストーリーも楽しめる古き良き作品です。

 


3作目はシンドバッド虎の目大冒険です。

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1977年の映画です。

 


またしても、敵が魔術師です。

 


大冒険と言うほどの大冒険ではないような気がします。

 


この作品は前2作に比べて、少し長めなのですが、少々間延びしたように感じました。

 


特撮部分は申し分なく面白いです。

 


この3作はそれぞれ繋がりがなく、主人公はシンドバッドなのですが、同一人物ではないかも知れません。

 


シンドバッドという名前は船乗りの主人公といえばみんなシンドバッドというノリのようです。

 


王子様の名前はみんなチャーミング王子というのと同じ感覚です。

 


シンドバッドといえばアラビアンナイトですが、原典には含まれてはいなかったらしく、あとから追加で組み込まれたそうです。

 


私がアラビアンナイトで思い浮かぶのはアラジン、アリババ、シンドバッドですが、確かどれも追加のエピソードだったはずです。

 


古い特撮に興味があって、アラビアンナイトが好きならばお勧めです。

 

 

 

 

パンズ・ラビリンス

 

 

 

第54回目はパンズ・ラビリンスです。

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*以降ネタバレ注意です。

 


2006年のメキシコ・スペイン・アメリカの合作映画です。

 


私はこの映画を観る前、なんだか薄気味悪くて嫌だなと思っていました。

 


ダークファンタジーとジャンル分けされていたこともありますが、出てくる妖精がいかにも不気味でホラーチックだったので、きっと気持ち悪い映画なのだろうと決めつけていました。

 


PG12だったし。

 


ところが、いざ観てみると不気味は不気味かも知れないが、全然ダークではなかったのである。

 


言うなれば、ダークリアル+ファンタジーなのだ。

 


現実の方が悲惨でファンタジー部分は美しく描かれている。

 


舞台は内戦中のスペイン。

 


主人公はおとぎ話が好きな少女オフェリア。

 


父を亡くして、母とともに母の再婚相手ヴィダル大尉の元に向かう。

 


ヴィダル大尉は堅物の軍人でサディストでもある。

 


母に対してもオフェリアに対しても愛情は感じられない。

 


ただ、母は妊娠中でその子供にのみ関心があるようだ。

 


不思議なのはヴィダル大尉のいる場所がレジスタンスと戦っている最前線の拠点の山小屋なのだ。

 


そんなところに臨月の妊婦を呼び寄せるかねぇ?

 


まあ、そうでないと物語が始まらないないので、そこは良いとして。

 


オフェリアはそこで妖精を見つける。

 


妖精の導きで、森の中にある迷宮の遺跡に向かい、迷宮の番人パンと出会う。

 


パンは見た目は半人半羊の悪魔のようだ。

 


パンはオフェリアが地下王国の王女の転生した姿であると告げる。

 


三つの試練をクリアすれば王国に帰れるというのだ。

 


果てしてオフェリアは王国に帰ることができるのだろうか。

 


というストーリーです。

 


おとぎ話なので、その部分は全然怖くはないのですが、現実ではヴィダル大尉がレジスタンスを撃ち殺したり、拷問したりと結構出血多目です。

 


恐ろしい現実からの逃避というのもあるのですが、オフェリアがどの様な選択をするのかが見所です。

 


ネタバレを書いてしまいますが、ファンタジー好きの私としてはオフェリアが見ていた妖精は現実だと観ていたのですが。

 


見方によっては妖精などはオフェリアの空想だったのではないか、ふと思ってしまいました。

 


現実逃避の産物だった、

という映画も結構あるので、もしかしたら可能性があるかも知れません。

 


ファンタジーがあまり好きでなくサイコスリラーが好きな人はむしろそっちが正解として観るのではないでしょうか。

 


そこでエンディングの感想と評価が分かれる気がします。

 


空想か現実か是非観て確かめてみてください。

 

ゼブラーマン

 

 

第53回目はゼブラーマンです。

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*以降ネタバレ注意です。

 


2004年の日本映画です。

 


奇しくも前回紹介したデビルマンと同年の公開であり、表と裏、陰と陽、不動明飛鳥了のような存在である。

 


鳴かず飛ばずデビルマンに対して、ゼブラーマンは何気に評価が高かったように思います。

 


哀川翔の主演100作目記念として制作されました。

 


なぜゼブラーマンなのか不思議ではありますが、やって正解だったと思います。

 


哀川翔扮する主人公、市川新市は冴えない中年小学校教師。

 


趣味は少年時代に観たTV番組ゼブラーマンのコスチュームを自作すること、いわゆるコスプレである。

 


ある日、車椅子に乗った少年、浅野晋平が転校してくるが、彼はゼブラーマンマニアだった。

 


市川と浅野くんは交流を深め、ゼブラーマンの衣装がカッコよくなって行く。

 


深夜、ゼブラーマンのコスチュームを着て、浅野くんの家を目指すが、偶然にも通り魔に遭遇する。

 


辛くも通り魔を倒したゼブラーマンはそれから、町にはびこる悪と戦うようになる。

 


というストーリー。

 


デビルマンが人類存亡を掛けた戦いなら、ゼブラーマンは町内の存亡を掛けた戦いとスケールは小さい。

 


しかし、傷つき、ボロボロになって行くゼブラーマンがカッコいいのだ。

 


ゼブラーマンがなんちゃってヒーローから本物のヒーローになる瞬間に私は感動した。

 


ヒーローものには必要な三つの要素がある。

 


1、いかにしてヒーローになるか。

 


蜘蛛に噛まれたり、改造されたり、ただの金持ちだったり。

 


ヒーローになる過程が重要。

 


2、ヒーローゆえの苦悩。

 


人間関係や過去のトラウマ、人間ですらないという苦しみなど。

 


3、魅力的な敵

 


戦う相手が居てこそのヒーローだ。

 


敵にどれだけ戦う理由があるかが見せどころ。

 


ゼブラーマンは敵に魅力はないが、苦悩を乗り越えてヒーローになるまでが描かれているので、充分に面白いのだ。

 


デビルマンはその三つの要素があるにも関わらず、ツボを抑えきれなかったのだ。

 


コメディといえばコメディなのだが、ゼブラーマンは間違いなくヒーローだった。

 


わざわざレンタルなどして観ることはオススメしませんが、深夜にでもTV放送していることがあれば、観ることをお勧めします。

 

白黒つけるぜ!

 

 

 

 

デビルマン

 

 

 

第52回目はデビルマンです。

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*以降ネタバレ注意です。

 

2004年の日本映画。

 


私は劇場公開当時から、デビルマンを観たい観たいと思い続けていた。

 


しかし、観るに至らなかったのには訳がある。

 


それはデビルマンの評価が邦画史上最低だったからである。

 


そんなものにお金がかけられるだろうか。

 


必然的にTV放送か若しくは動画配信を待つことになるのだが、遂にこの時がやってきた。

 


この目でその評価を確かめる時が来たのだ。

 


そもそも他人の評価なんてあてにならない。

 


やはり自分の目で見極めなければならない。

 


結果としては、まあまあの出来であるというところでしょうか。

 


しかし、世間の評価も頷ける。

 


評判通り酷評されて然るべき作品だった。

 


まず、主人公、不動明飛鳥了の役者が素人だという事。

 


聞くところによると演技経験ゼロということらしいが、正しくその通りだった。

 


しかし私は何とか、棒読みな喋り方の人もいるじゃないかと自分に言い聞かせ、飲み込んだ。

 


例えばアニメ監督の宮崎駿も声優の演技は気持ち悪いと言って、素人を起用するじゃないですか。

 


だから俳優のクドイ演技ではなく、素人の普通の自然な感じを演じていると考えよう。

 


脚本にも問題がある。

 


この作品はデビルマンの最初から最後までを2時間に収めたという点では非常に評価するべきだと思う。

 


しかし、デビルマンの世界、メッセージを描き切れていないのも事実だ。

 


とにかく、余計なシーン、無駄なシーンが多い。

 


もっと描かなきゃいけないシーンがあると思う。

 


消化不良のストーリーだ。

 


そして飛鳥了の行動が意味不明。

 


釈然としないままラストへと向かってしまう。

 


一応、デビルマンのあらすじを書いておきます。

 


地球には人類より先にデーモン族が住んでいたのだが、長い眠りについている間に人間がはびこってしまっていた。

 


再びデーモン族は人間を滅ぼしてデーモン族の世界にしようと企む。

 


デーモン族は人間と融合して、人を襲う。

 


主人公、不動明もデーモン族に融合されるが、人間の心を失わなかった。

 


不動明デビルマンとしてデーモン族と戦う決意をする。

 


という内容だ。

 


より原作に近い出来であるが似て非なるものとなっている。

 


デビルマンファンなら一度は観ておく事をお勧めする。

 


面白いという保証はしないけどね。

 


デビルマンといえば私の子供の頃にTVアニメがあったのだけれど、結構好きだった。

 


面白いのが次回予告で、毎回3分くらいの長さがあって、本編なのかなと錯覚してしまうくらいなのだ。

 


原作とは全然違うヒーローものだけれど、面白かった。

 


原作はホラーだった。

 


永井豪の名作である。

 


想像を絶する展開で、同系列の漫画で、デビルマンを超える作品はないのではないだろうか。

 


映画は残念ながら原作を表現しきれなかった。

 


安っぽくした仮面ライダーを観ているようだった。

 


もし、あるなら逆輸入DVDなどで、字幕吹替で観ると、少しは評価は上がるかもしれない。

 


ストーリーも原作を忘れれば観れなくはないかもしれない。

 


でもいつかは誰かが、もっと良いデビルマンを作ってくれる事を期待する。

 


もちろんアニメでも良いけどね。

 


原作漫画も読む事をお勧めしておきます。

 

 

 

デーーーービーーーーーールッ!