第175回目は「マイ・インターン」です。
2015年のアメリカの映画です。
*以降ネタバレ注意です。
私の記憶が正しければ、私の若い頃にはインターンなんて言葉はなかったと思います。
聞くところによると日本でも2000年以降はインターンが普及しているそうです。
詳しいことは分かりませんが、私の感覚でザックリ言うとインターンとは職場体験のことです。
大学生が在学中に職場体験するのが、今は主流だそうです。
日本では10日ほど、アメリカなどでは6ヶ月など、インターンとして働くことがあるそうです。
試用期間とは訳が違うようです。
色々、社会問題もあるようですが、若い人にはインターンは馴染みがあるのでしょう。
物語はシニア・インターン制で、ファッション通販会社にやってきた70歳のベン・ウィトカーが主人公です。
若い女性社長ジュールズ・オースティンはベンを適当に扱っていました。
仕事を与えられないベンでしたが、持ち前の観察眼とコミュニケーション能力で、社員に打ち解けていきます。
仕事と家庭の両立に行き詰まっていたジュールズも次第にベンに打ち解けていきます。
果たしてベンは会社で上手くやって行けるのでしょうか?
是非、観てみてください。
最近、私も歳をとってきたせいか、老人が活躍する作品に弱くなってきています。
とても心の温まる映画です。
しかし、厳しい言い方をすれば、少々物足りない作品であると思いました。
仮にこの映画が実話であるとするならば、この映画は完璧な面白さだと思います。
しかし、フィクションであるなら、何かもう一波乱あった方がエンターテイメントとして盛り上がったのではないでしょうか。
という気がします。
ただし、映画がつまらないとか、退屈だとかいう訳ではありません。
映画自体は抜群に面白いです。
むしろ、もっと続きが観たいのに、もう終わってしまうの?
という感じです。
もっとベンの人生を観ていたくなります。
ジュールズの人生はまだまだ波乱に満ちていそうなので、もう少し続きがあっても良い気がしました。
しかし、幸せな時に幕を閉じている方が余韻があるのかもしれません。
私も老後にはシルバー採用枠で就職して、活躍したいものです。
老後の夢の映画です。
めちゃくちゃハッピーではないですが、ほんのり幸せな映画です。
老後のことを考えだした人には是非観て欲しい映画です。
ところで、映画とは関係ありませんが、アメリカではインターンで働く人の50%くらいは無給で働いているそうです。
別の映画「幸せのちから」でもそういう描写がありました。
中にはインターン制を悪用して、正式採用する気もないのに、ただ働きをさせるだけさせるという企業も多いそうです。
恐ろしい話です。
時に、私が前職で働いていた時、職場体験でやってきた人がいました。
その人は結局、仕事が馴染まず会社を1日で去ることになりました。
私は働いた1日分の日当を、受け取るように指示しました。
そして、私は社長に怒られてしまいました。
社長が言うには、職場体験はタダで働くのがアタリマエだそうです。
そんな考えがあるなんて夢にも思いませんでした。
社長が言うには、日当を出すと言っても辞退するのが常識だそうです。
皆さんも気をつけてください。
この映画は、そういうブラック要素はないので、安心して観てください。