第162回目は邦画の「ルームメイト」です。
おや……。
前回、「ルームメイト」という映画について書きましたが、邦画にも「ルームメイト」という映画がありました。
2013年のサイコスリラー作品です。
リメイクではないようですが、あらすじを見る限り似たようなもんだろうと感じました。
きっと大したことない、わざわざ観るほどでもないだろう。
この映画はスルーしてしまおう。
…………あーーーーっでも、気になる!
一応、念のために観てしまおう。
もしかしたら面白いかもしれないし。
面白くなくても「日米ルームメイト対決」として比べてみるのも一興ではないか。
そんな気持ちで、あまり期待せずに鑑賞してしまいました。
物語は主人公、萩尾春海が交通事故で入院しているところから始まります。
入院中、看護師の西村麗子と親しくなり、退院後ルームシェアをすることになります。
最初は順調で楽しい共同生活を送っていましたが、1か月すぎた頃から、西村麗子の挙動が怪しくなってきました。
果たして春海と麗子のルームシェアは上手くいくのでしょうか?
アメリカの「ルームメイト」とどちらが面白いのでしょうか。
是非、観てみてください。
タイトルも同じで設定も似ているし、観る前から西村麗子がサイコパスという定番中の定番の展開なので、私は気を抜いて観ていました。
最初のひねった展開でも予想の範疇で、驚きもしませんでした。
「まあ、こんなもんだろうな」
ところが、2つ目のヒネリが入ったところで、私は意表を突かれました。
ウッカリ舐めて観ていたので、見抜けませんでした。
正直、こんなベタな映画で驚かされるなんて、ちょっとショックでした。
そして、さらに3つ目のヒネリを入れられ、私は敗北感を感じました。
「しまった!完全に見落としていた!」
普段の私なら、めざとく細かいシーンに注意して気づいたと思いますが、重要なシーンをスルーしていました。
私はそれなりに映画を沢山観ているので、割とトリックを見破ったり、推理したりするのは得意だと思っていました。
ところがどっこい、この映画にはまんまと引っかかってしまいました。
油断していました。
軽くヒネられてしまいました。
無理矢理、「オ〜モ〜シ〜ロ〜かった〜で〜す〜orz」と言わされた気分になりました。
頭の中では半沢直樹の伊佐山部長のように、土下座した気分です。
認めたくはないですが、とにかくイッパイ食わされました。
というわけで判定は日本の「ルームメイト」が勝利です。
後から作られた分、日本版が有利だったかもしれませんが、ストーリー的には圧勝でしょう。
しかし、日本版は中盤にちょっとダレた感じがしたので、演出や脚本、監督においてはアメリカ版が優秀だったようにも思います。
女優はアメリカ版がブリジット・フォンダとジェニファー・ジェイソン・リーで、日本版が北川景子と深田恭子です。
俳優陣は好みもあるので、ドローといったところでしょうか。
この映画の存在を私は知りませんでしたが、気を取り直して考えれば良くできた作品だったと思います。
もっと話題になっても良かったと思います。
「私を驚かせたんだから大したもんだよ」
と、偉そうですが、絶賛させていただきます。
ひょっとしたら、映画を注意深く観る人にはありきたりで、つまらないかもしれません。
でも、一見の価値はあったように思います。
私は意外な展開で面白かったし、敗北感を味わえて楽しかったです。
予想を越える展開というのは最近なかなかないので、嬉しいです。
期待していなかった分、この映画を観れてラッキーでした。
興味がありましたら、観てみてください。