シン・ウルトラマン鑑賞記念として、10年前2012年にmixiに投稿した記事を再投稿しています。
さて、今回はメフィラス星人と戦う話を。
原作もよく解らない話ですが、宇宙人の考えてることは、よく解らない。
そんな話です。
第5話 禁じられた言葉なのに
メフィラス
「おめでとうございます」
カズマ
「いきなり何です?」
メフィラス
「あなたはこの度、新しく発見された新宇宙の入札権獲得の抽選に当選されました」
カズマ
「そんなものに応募した覚えはありませんけど」
メフィラス
「えぇ、勝手ながら私の方で応募させていただきました。入札に参加されますよね?自然豊かな理想郷ですよ」
カズマ
「でも、そんなお金はありませんよ」
メフィラス
「ご安心下さい。この地球売却契約書にサインしていただければ、入札に必要なお金は私が用立てます」
カズマ
「でも地球は私の物って訳じゃないんですが」
メフィラス
「そんなことは大した問題じゃありません。私があなたを代表に選んだんです。宇宙じゃごく普通のことですよ。」
カズマ
「そうですか、それじゃお願いします」
メフィラス
「おっ、これは話が早い。では早速書類にサインを」
「マ゙ー(待ったらんかい、このアホンダラ)」
メフィラス
「……六枚複写になってるんで強めにしっかり書いてください」
「ナ゙ー(何、無視しとんじゃコラー。お前か最近、ワシらのシマ荒らしとんのは)」
メフィラス
「失礼な。私は正当なビジネスの話をしているだけですよ」
「ア゙ー(アホかお前ー。地球はすでにカズマのこさえた借金のカタに、ワシらが押さえとんのや。そう簡単に売買できるわけないやろが)」
メフィラス
「本当ですか?カズマさん。そうそうことは先に言って貰わないと困りますよ」
カズマ
「言いましたよ。地球は私の物じゃないって」
メフィラス
「そっ、そういう意味だったのか」
「ヷー(ワレ借金踏み倒してメフィラスに押し付けようとしとったんやろ)」
カズマ
「とんでもないですよ。新しい宇宙が手に入ったら転売して借金を返そうと思ったんです。逃げようなんて、これっぽっちも考えてませんよ」
「ア゙ー(アホが、宇宙ゆうても、まだメタンガスの塊みたいなもんやで、金になんのは何千億年も先の話やで)」
カズマ
「何ですって。騙したな」
メフィラス
「言い掛かりはやめてもらおう。私は嘘は言っていない」
「ドゥア(どっちでもえーわ。どっちが所有者でも結局、地球はワシのもんなんじゃ)」
カズマ
「チクショー意地でもサインしてやる」
メフィラス
「そうはいくか。契約は無効だ」
「ヘァー(早よ決めろや。気の長げーウルトラマンはいねーんだよ)」
カズマ
「あきまへん。カラータイマーが点滅してる。メフィラスさん、ここはひとまず引き上げてください」
メフィラス
「どうしたんです」
カズマ
「カラータイマーの点滅は殺しのサインでっせ」
メフィラス
「なにっ、待っとくんなはれウルトラの旦那。地球人のためにワテら宇宙人が争うなんて、おかしいやおまへんか?今回はこれで失礼しまっさ。また来まっせ」
カズマ
「いやーっ、さすがウルトラマンさん。上手く追っ払えましたね。」
「……」
カズマ
「やだな、本気で借金を踏み倒すわけないですよ。作戦ですよ、作戦」
「……」
カズマ
「……」
「……」
カズマ
「あっ、そろそろお時間ですよ。帰らないとまずいんじゃないですか」
「……死ねっちゅーねん(シュワッチ)」
カズマ
「……あー惜しいとこだった。いや恐ろしい敵だった」
おしまい