第263回目は「シンプル・プラン」です。
1998年のアメリカのサスペンス映画です。
*以降ネタバレ注意です。
「あ〜、どっかに大金が落ちてないかなー」
なんて、思うことはありませんか?
私はしょっちゅう思っています。
もし仮に、5億円拾ったとしたらどうしますか?
もちろん、私は交番に届けます。
3ヶ月、落とし主が現れなければ、5億円は私のものになるはずです。
もし、そんな大金が落ちているとしたら、十中八九汚いお金に違いありません。
すなわち、落とし主が名乗りをあげる可能性は低いと思われます。
万が一、落とし主が現れたとしても、1割の謝礼をもらう権利が発生します。
そこで、私は勇気を持って言うのです。
「2割ください」
2割くれるからどうかは分かりませんが、2割請求する権利があります。
そう言える強いメンタルを持っていようと常に心がけています。
ネコババするよりも、健全かつ確実と言えるでしょう。
さて、そんな夢のような話は置いといて、
この映画は440万ドル(約5億円)をネコババするというストーリーです。
物語は北アメリカの田舎町、ハンクは妊娠中の妻サラと貧しいながらも、真面目に生活を営んでいました。
ある日ハンクと兄のジェイコブと、その悪友ルーは父親の墓参りに行くことになります。
その帰り道、偶然にも森の中で、墜落した小型飛行機を発見してしまいました。
飛行機の中にはパイロットの死体と、440万ドルの大金が積んでありました。
ハンクは警察に届けることを提案しますが、ジェイコブとルーはネコババしたいと言います。
結局のところ、ハンクもネコババに同意することになり、440万ドルはハンクが隠すことになりました。
しかし、このことが3人の運命を狂わせることになるのでした。
果たして、3人の運命は?
440万ドルは誰のものに?
是非一度、観てみてください。
この映画は、落ちている大金を拾うというだけで、私にとってはかなりハマった作品です。
ハンクに共感するというか、
気持ち的には映画に入り込んで、話に参加している気分になりました。
かなり没頭していたと思います。
そうなってくると、マジで
「コイツらムカつく〜!」となってきました。
もう、約束は守れない、秘密は守れないで、絶対に共犯者にしてはいけない連中です。
そのことが、次から次へと不幸を呼び起こしてしまいます。
「お前たち本気でネコババする気あんのか?」とツッコミを入れたくなります。
ルーは金にガメツイし、ジェイコブは情緒不安定だし、ハンクは苦労しっぱなしです。
ルーはともかくとして、ジェイコブは兄なので、ハンクの苦悩は想像以上のものとなっています。
大金を手に入れたことで、3人の友情は亀裂が入りまくります。
正直、見ていられないくらいです。
そこまでなるくらいなら、大金なんて要らないと思います。
でも、ネコババしてしまったので、もう後には引けません。
泥沼にズブズブ入り込んでしまいます。
かなり精神的に追い込まれる残酷さがありました。
大金に目が眩んでしまった、気の毒な話です。
「悪銭身につかず」という言葉がありますが、正にそれでした。
もしも、私が友人にネコババ計画を持ちかけられても、必ず交番に届けようと決心しました。
ネコババの誘惑に負けそうな人は、是非観てみてください。
教訓になる映画です。
面白かったところは、ハンクの妻が1番ノリノリでネコババ計画にのめり込んでいたところでした。
やっぱり、大金を目の前にすると、目の色が変わっちゃうのでしょうか?