第245回目は「アウトブレイク」です。
1995年のアメリカの医療映画です。
*以降ネタバレ注意です。
お久しぶりです。
皆様は、お元気でしょうか?
最近、ニュースなどではコロナの話題が少なくなってきた様な気がします。
それとは逆に私の身近なところで、コロナ感染者が出たり、濃厚接触者が出てきました。
いよいよ危機が迫ってきた感じがします。
現在はコロナが弱毒化傾向にあるので、少し安心してはいるのですが。
それでも重症化したり、亡くなる方もおられるので、気を抜けない状況ではあります。
コロナ騒動の初期の頃は、私は相当ビビっていたのを思い出します。
それこそ「この世の終わりの始まりだ」などと思っていました。
実際、コロナを目の当たりにした人ならば、それは現実のものだったと思います。
特に医療従事者にとっては、この世の終わりのような光景だったのではないでしょうか?
そんな医療従事者の映画です。
物語の発端は1967年のザイールのモターバ川流域の小さな村から始まります。
村では原因不明の出血熱が蔓延していました。
その病気は、高い感染力と致死性を備えていたため、軍は気化爆弾で村ごと焼却してしまいました。
時は流れて1990年代、同じくザイールの小さな村で、未知のウィルスによる出血熱が発生しました。
アメリカ陸軍感染症医学研究所に所属するサム・ダニエル少佐は現地へと調査に向かいます。
ダニエルはウィルスの危険性を上層部に報告します。
しかし、上層部は何故か消極的な反応を示します。
不信感を抱いたダニエルは独自に行動し、ウィルスの調査を開始します。
果たしてダニエルはウィルスを撲滅することができるのでしょうか?
軍は何を隠しているのでしょうか?
是非、観てみてください。
この映画は感染症を扱った作品の中では、抜群に面白いと思います。
私はウィルスや感染症が怖いので、並のホラー映画より怖かったです。
感染るわけでもないのに、公開当時映画館で観た私は、何度も息を止めて観てしまいました。
映画の中でも映画館のシーンがあって、その時は全員が息を呑んでいた様な気がします。
登場するモターバウィルスは架空のウィルスですが、モデルはエボラウィルスなのでしょう。
モターバはエボラよりも強力で、発病から死に至るまで24時間です。
恐ろしい。
逆に、死に至るまでが早すぎて、感染拡大しにくいところが、せめてもの救いです。
自然とは良くできているなと思います。
そんなウィルスに立ち向って行く医療従事者の方には、感謝と尊敬をせざるを得ません。
現実にエボラの研究をされている方などがいらっしゃるかと思うと、もう畏れ多い気がします。
一方で、細菌兵器や生物兵器といった軍事利用をしている輩もいる様ですが。
本当に恐ろしいことだと思います。
ウィルス兵器を作る時は、同時にワクチンも製造するのでしょうが。
人類がコントロール出来るとは、到底思えません。
そういった事態に警鐘を鳴らす、良い作品だと思います。
現実ではコロナの脅威を感じていない人も多いかと思います。
もしコロナが凶悪的に変異していたら、この映画の様になっていたかもしれません。
またコロナの被害に直面した人はこの映画の様だったに違いありません。
ウィルスの恐怖を知らしめるにはもってこいの作品です。
そういう意味では是非?観ておいて欲しい気がします。
さて、ここで映画の中で気になった点について話しておきたいと思います。
一つ目は
私は医学には全くの無知なので解らないのですが、ワクチンって簡単に出来るものなのでしょうか?
コロナでもなかなか出来なかったのに、割と簡単に出来た様な気がします。
もう一点は、医療従事者にドジっ子が多すぎます。
登場する医療従事者は、ほぼほぼ何らかのミスをしてしまいます。
もちろん、現実でも精神的、体力的に追い詰められればミスが生まれるという演出なのですが。
最初で言えば、防護服に穴が空いてたとか、恐ろし過ぎます。
ちょっとイージーなミスが多すぎる気がしました。
それ以外は満点の出来だったと思います。
シーン展開も飽きさせないし、ウィルスの恐怖に加えて、人間の恐怖も描かれていて秀逸です。
こんな時代だからこそ観ておいて欲しい気がします。