第235回目は「響-HIBIKI-」です。
出典.amazon.co.jp
2018年の日本のヒューマンドラマ映画です。
*以降ネタバレ注意です。
私には空想癖があって、物語を想像することが好きなのです。
たまに、小説にしようなどと挑戦をしたりしてみます。
しかし、残念なことに、私には文才がなく小説を書くには明らかに実力が不足しています。
それでも、いつかは人様の目に触れる様な作品を書き上げたいと願っております。
ストーリーは良いと思うんですよ。
友人は私が書いた話が面白いと言ってくれていますし。
あとは、文章力だけだと信じております。
いつか皆様にも読んでもらえるように精進して、頑張りたいと思います。
さて、この映画はそんな小説業界を描いた作品です。
物語はとある出版社に、ある新人賞応募作が届いたことから始まります。
文芸雑誌「木蓮」の編集者である花井ふみは、その応募作「お伽の庭」が傑作であると確信しました。
ところが、「お伽の庭」の作者は鮎喰響という作者名が書いてあるだけで、連絡先が記載されていませんでした。
花井は「お伽の庭」を出版するために鮎喰響を探し始めます。
一方、鮎喰響は高校に入学したばかりで、文芸部に入部しようとしているところでした。
ところが、この鮎喰響はとんでもない問題児だったのです。
果たして花井は鮎喰響と出会うことができるでしょうか?
「お伽の庭」は無事に出版されるのでしょうか?
興味がありましたら、是非観てみてください。
正直なところ、私はこの映画が面白いかどうか自信がありません。
確かに、小説家の苦悩のような心情は良く描けていると思います。
デビュー前の小説家であったり、売れない小説家であったり、それぞれ悩みを抱えていることは解りました。
ところが、鮎喰響は最初から才能があって、もの凄く評価されています。
しかし、映像的にどう素晴らしいのか、良く解らないのです。
文章を視覚化することは難しいのでしょう。
雰囲気と想像力で、鮎喰響は凄いんだ。
と、思うことはできますが、イマイチ伝わって来なかったように思います。
それよりも鮎喰響の破天荒ぶりのみが、クローズアップされている様な気がしました。
もちろん、鮎喰響のストレートな感情が周りの人たちの心を動かしていくところが見所なので、それで良いのかもしれません。
鮎喰響のひととなりは描かれているのですが、
鮎喰響がどの様な文章を書くのか、表現されていないので、若干置き去りにされた感じはしました。
なので、見ようによっては頭のおかしい女子高生が滅茶苦茶やって周囲の人間を振り回している様にしか見えないと思います。
つまり、鮎喰響に好意的でなければ観れない作品だという気がしました。
当の私としましては。
「鮎喰響は私にソックリ!」
という感想でした。
厳密には違うと思いますが。
中学生の頃の私に感性が似ているのです。
鮎喰響がとる意外な行動も私がやりそうなことなのです。
もの凄く共感しました。
「この娘は私だ!」
そう思うと、ドキドキが止まらないという感じでした。
これで小説が書けるのだから、私の理想像な訳です。
というわけで、私にとってはこの映画は、もの凄く面白い作品なのです。
憧れとは違いますが、過去の自分のもう一つの未来をみている気分になったのでした。
鮎喰響に共感できれば面白いと思いますが、客観的に鮎喰響を観てしまうと、ドン引きの映画だと思います。
結果として、文芸業界の映画を期待していると裏切られる感じがすると思います。
とは言え、鮎喰響が魅力的なのは事実だと思います。
もちろん嫌いな人もいるとは思います。
その辺も含めて、観て欲しいなーっと思いました。
個人的に入れ込んでしまったので、一般的に面白いかどうか自信はありませんが、観てみてください。
この映画を観て、私は小説を書こうという気分になりました。
いつか、読んでいただけるように頑張ります。