第230回目は「日本沈没-希望のひと-」です。
2021年の日本のテレビドラマです。
*以降ネタバレ注意です。
意外と我々、日本人にとっては深刻なテーマのドラマだと思います。
地震大国というだけあって、年がら年中地震だらけであり、生きている間に大震災と呼ばれるような大きな地震も見てきました。
今後も南海トラフ地震なんていう大地震が予想されているようです。
それで日本が沈没することはないとは思いますが、なんとも言えません。
そんな日本人の潜在的な恐怖を描いた作品です。
物語は2023年の少し未来の日本。
内閣総理大臣の東山栄一は海底資源採掘事業「COMS」を推進していました。
それに伴って、若手官僚の優秀な人材を集めた「日本未来推進会議」も設立しました。
主人公は未来推進会議に参加する環境省の天海啓示です。
地殻変動によって、関東が沈没すると警鐘を鳴らす地球物理学者、田所雄介博士が現れました。
天海は最初、田所博士をペテン師だと考えましたが。
次第に関東沈没説に信憑性を感じていきます。
さらに世論的には沈没の原因が「COMS」にあるとされ、東山総理は窮地に立たされます。
対立する東山総理と田所博士の間で、天海の立場は揺らいでいきます。
果たして関東は、日本は沈没してしまうのでしょうか?
その時日本人は、どうすれば良いのでしょうか?
機会があれば、是非観てみてください。
「日本沈没」は過去にも映画やドラマになっているそうですが、真剣に観るのは今回が初めてです。
時代とともに設定も随分と変わっているようですが、なかなか良い変革だったと思います。
特に地殻変動だけではなく、地球温暖化の影響などを取り入れたのは良かったと思います。
ほぼほぼ政治家や官僚の視点から見たストーリーになっていて、少し浮世離れしたようには感じました。
一般人ならパニックになってしまうと思います。
流石に政治家たちは日本国民の未来を案じ、冷静に生き抜く方策を模索します。
そんな政治家たちが本当にいるならば心強い限りです。
「情報を知ってる人間は、真っ先に逃げ出しているよ」とならなければ良いですね。
それはそうと「日本が沈没しますよ〜」と言われて、信じることができるでしょうか?
多分、日本人はそれでも粛々と会社に出勤し、学校に通学するのだと思います。
そしてキワキワになって順序よく脱出していくのだと思います。
その脱出の準備をしてくれるのが「日本沈没」の天海たちなわけです。
なんだかんだで震災の復興など、政府は頑張ってくれているのではないでしょうか。
そう信じたいところです。
さて、私の率直な感想としましては、最後まで面白い作品だったと感じました。
災害の映像などは極力抑えているのは、現実に被災された方々への配慮ではないかと思っています。
その分災害の演出が薄いとも言えますが、充分に見応えはあったと思います。
それにしても日本が無くなるなんて、想像を絶する設定です。
でも、実際ツバルなんかは無くなってしまったわけですから、まるっきり他人事ではないと思います。
まあ、日本が沈没するかどうかは別として、そういった災害の陰で、活躍する人たちがいるということは忘れないでいたいです。
さて、ついでに1973年版の映画「日本沈没」も観てみました。
出典Amazon.co.up
大まかな流れはドラマと同じですが、主人公が深海調査艇の操艇士、小野寺俊夫となっています。
より、原作に近い設定になっております。
地殻変動やマントルの流動などが、丁寧に説明されていて好感が持てます。
ストーリーは少し解りづらいように感じました。
なんか謎の黒幕みたいな人が出てきたけど、あまり意味がない気がしました。
そもそも主人公もあまり活躍しないような気がします。
どちらかと言うと、パニック映画としての印象が強く、特撮映画という感じでした。
当時であれば、もの凄い迫力であったと思います。
気が向いたら観てみても良いと思います。
どうせならば、新しいドラマ版を観ることをオススメしておきます。
最後に一応書いておきますが、情報によると、日本は沈むどころか、隆起しているそうです。
仮に日本が沈没するとしても100万年以上はかかるそうです。
というわけで、安心してください。