カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

TOO YOUNG TO DIE!

 

 

 

第222回目は「TOO  YOUNG TO DIE!」です。

f:id:kazuma_kazama:20211127140754j:image

出典Amazon.co.jp


2016年の日本の地獄ロックコメディ映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


私の住んでいた実家の裏にはお寺がありました。

 


もっぱら私はそのお寺を遊び場としていたのです。

 


そこでよく住職の説法を聞いていました。

 


ところが、私は仏の話など、胡散臭いと思っていました。

 


釈迦が素晴らしいと言われても「そんなのは作り話で、アンタと同じ生臭坊主だよ」なんて言ってしまう罰当たりなお茶目な少年でした。

 


小さい頃の私は、ヤンチャで、いたずらっ子で、嘘つきで、怖いもの知らずでした。

 


趣味で公園や川の堤防に、落とし穴を掘りまくっている悪童でした。

 


そんな私でも、実はションベンをちびるほど恐いものがありました。

 


それが「地獄」です。

 


私は住職が極楽浄土の話をされても「見たことあんのかよ、ホラ吹いてんじゃねーぞ」と悪態をついていました。

 


ところが住職にされた「地獄」の話だけが私を捉えて離しませんでした。

 


特に見せられた「地獄絵図」には恐怖しかありませんでした。

 


私は一人で阿鼻叫喚地獄に迷い込んでしまいました。

 


「ヤダな〜こんなの大人が考えた作り話に決まってるじゃないか」

 


ちっちゃくプルプル震えながら、強がっていました。

 


しかし、内心は

 


「やべー、閻魔大王様に舌を抜かれるの決定じゃん」と思っていました。

 


迷信など信じない私でしたが、何故か「地獄」は信じ込んでしまいました。

 


私は閻魔大王様に舌を抜かれ、針の山を歩かされ釜茹でにされ、鬼に串刺しにされ、火でローストされ、鬼に喰われてしまうのです。

 


めちゃくちゃ恐ろしいです。

 


どうせ「地獄」に落ちるなら、1番楽そうな「血の池地獄」で勘弁して欲しいです。

 


私は余りの恐ろしさに、いかに「地獄を」脱出するかを考えていました。

 


一つは「蜘蛛の糸」です。

 


助けた蜘蛛が、天国から救出の糸を垂らしてくれるのです。

 


だから私は蜘蛛は殺しません。

 


家に迷い込んだ蜘蛛は外へ逃してやります。

 


「地獄で待ってるぜ!」

 


きっと私を救い出してくれるに違いありません。

 


もう一つは「輪廻転生」です。

 


いわゆる、生まれ変わりです。

 


詳しくはこの映画「TOO YOUNG TO DIE!」を観てください。

 


「地獄」から脱出するヒントになるかもしれません。

 


それでは

 

 

 

「地獄へようこそ!

マザ○○。。カ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」

 

 

 

物語は、とある高校の修学旅行中のバスが崖からの転落事故に遭うところから始まります。

 


不幸にも一人だけ地獄に落ちた関大助は、片想い同級生の手塚ひろ美の生死を知るために現世に戻ろうと努力します。

 


そこに現れたのは、赤鬼のキラーKです。

 


キラーKは地獄農業高校軽音部顧問で、地獄ロックバンド「地獄図」のヴォーカル兼ギターでした。

 


大助が転生するためには地獄のロックフェスで優勝するしかありません。

 


果たして大助は無事に転生できるのでしょうか?

 


そして、手塚ひろ美に想いを伝えることができるでしょうか?

 


是非観てみてください。

 


正直に言って、不謹慎な映画であり主題歌だと思います。

 


誰が地獄に落ちたとか、本当に不謹慎極まりない映画です。

 


しかし、内容は面白いし、主題歌も格好良いです。

 


設定も少々詰めが甘い気がしますが。

 


そこはコメディなので許容範囲だと思います。

 


楽しそうな地獄なので、ホッとします。

 


地獄でロックが聞けるなんて最高です。

 


転生するのにロックバトルが必要なんて馬鹿げていますが、最高に愉快でした。

 


とても良い感じにふざけた映画だと思います。

 


おふざけ映画ですが、音楽にかける情熱が伝わってきます。

 


音楽映画としても楽しめますし、そこそこに音楽で感動しました。

 


ずっと前にヘヴィメタルの帝王オジー・オズボーン

「オジーの歌を聞く奴は、地獄落ちるってって言うやつがいるが、だったら地獄は超満員だぜ!」

とライブで言っていましたことを思い出して、テンションが上がりました。

f:id:kazuma_kazama:20211127140942j:image

出典Amazon.co.jp


やっぱりロックは最高です。

 


そして、大助の転生についても笑いあり感動ありで、申し分ない出来栄えだったと思います。

 


大助の生死感の変化に一喜一憂しながら、観ることができます。

 


俄然、大助の転生を応援したくなりますし、感情移入できれば「地獄から這い上がってやるぜー!」って気分になります。

 


とにかく、想いを告げられなかった大助の気持ちを思うと切なくなります。

 


コメディですが、かなり感動しました。

 


主人公が死んじゃってるので、身も蓋もない話ではありますが。

 


大助と手塚ひろ美の恋を応援したくなります。

 


生きるということの大切さを感じる映画です。

 


私も地獄に落ちたら、必ず這い上がってやろうと思いました。

 


もう地獄なんて怖くないぞ!

 


地獄が怖い人は是非、観てみてください。

 


ところで、全然違う話ですが、TV番組「水曜日のダウンタウン」で、芸人を落とし穴に落とし、そのまま6時間放置するという企画を放送していました。

f:id:kazuma_kazama:20211127140710j:image

出典Amazon.co.jp


『落とし穴に落ちたのに一向にネタばらしが来ないまま日が暮れたら正気じゃいられない説』です。

 


落とされた芸人は、落とし穴が想定外のものであり、スタッフが気づいていないと思い込まされます。

 


落とし穴から這い上がれないように深さは3mと深めになっていました。

 


ちなみに、私が子供の頃に掘っていた落とし穴は30cmくらいなので、可愛いものです。

 


落とし穴にハマっても、ズッコケるくらいです。

 


その10倍の深さなのですから、スタッフの狂気を感じます。

 


基本的に悪趣味な企画なので、嫌悪感を感じる人もいるかもしれません。

 


私も同感です。

 


でも、話を続けます。

 


個別に五人の芸人が落とされるのですが、注目して欲しいのは、パンサー尾形です。

 


彼は知力と体力を駆使して、落とし穴からの脱出を試みるのです。

 


私は感動しました。

 


なんなら、どんな映画よりも感動しました。

 


生きる執念と情熱を感じました。

 


私もどんな苦境にあろうと、諦めずに必ず這い上がってやろうと決意しました。

 


私は地獄に落ちても這い上がってやろうと、再び誓ったのであります。

 


もし興味がありましたら、TVerで配信されていると思いますので、早めに観てみてください。

 


これも地獄の物語です。