カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

アメリカン・スナイパー

 


第201回目は「アメリカン・スナイパー」です。

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出典amazon.co.jp


2014年の戦争映画です。

 


以降ネタバレ注意です。

 


私がまだギリギリ10代だった頃、友人達の間でサバイバルゲームが流行り出しました。

 


当時の私はスナイパーに憧れておりました。

 


遠距離から狙撃する姿が格好良いと思っていました。

 


単にスコープが好きだっただけかもしれません。

 


しかし、クールな私にはスナイパーが似合うだろうと思い込んでいました。

 


当時は今の様なサバゲー フィールドが少なく。

 


私たちは建設が頓挫したゴルフ場予定地を借りて遊んでいました。

 


タイガーストライプの迷彩服に身を包み、愛銃のG3/sg1をぶら下げて戦場に臨みました。

 


茂みに潜みジッと獲物が来るのを待っていました。

 


「私のコードネームはコアラ(子供の頃のあだ名)スナイパーコアラ。コアラは静かに息を潜めて身を隠す」

 


気分は完全にスナイパーでした。

 


普通はうつ伏せになって銃を構えるのですが、その頃の私はバックポジションと呼ばれる仰向けで足下に向けて撃つというスタイルでした。

 


当時は変な撃ち方と呼ばれていましたが、調べたら1800年代には普通にある撃ち方だった様です。

 


教わったわけでもなく、その撃ち方にたどりつくとは、やはり私は生まれながらのスナイパー!

 

 

 

しかし

 

 

 

 


「あーーーーーーーじれってぇーーーーーー!」

 

 

 

私はどうやらスナイパーには向いておらず、典型的なアタッカーだった様です。

 


なりたい理想とは違う自分。

 


よくある話です。

 

 

 

さて、映画の話ですが、この映画は実話を基に制作されています。

 


イラク戦争で活躍したスナイパー、クリス・カイルの自伝によります。

 


公式では160人(非公式では255人)も狙撃したそうです。

 


恐ろしい話です。

 


物語はクリスが軍に志願する前から始まります。

 


狩猟やロデオに明け暮れていたカイルでしたが、テレビで観たテロ事件をキッカケに軍隊に入ります。

 


カイルはメキメキと頭角をあらわして、特殊部隊のシールズに配属されます。

 


カイルはタヤという恋人もできて順風満帆の過ごしていました。

 


そして、タヤとの結婚式当日、出動命令が下されました。

 


クリスは戦場でスナイパーとして活躍し、タヤはクリスの帰りを待ち続けます。

 


クリスは無事に戦場から帰ることができるのでしょうか?

 


是非、観てみてください。

 


この映画は実話というだけあって、なかなかのリアリティがあると感じました。

 


まあ、私は戦争に行ったことはないので、本当のところは解りませんけど。

 


戦場の怖さ、スナイパーの恐ろしさを体験できます。

 


特にクリスのスナイパーとしての心境は計り知れないものがあると思います。

 


一方、敵側のスナイパー、ムスターファもとてつもなく恐ろしいです。

 


スナイパー同士の戦いは見どころです。

 


とにかく酷い戦場で、ゲリラや少年兵などシビアな現実が待っています。

 


作品のテーマの一つに戦争後遺症が取り上げられていると思います。

 


特にスナイパーのストレスというか、トラウマというか、重すぎて間違いなく精神を病んでしまいます。

 


正直なところ、スナイパーなんかに憧れるモンじゃないと思いました。

 


一方で、クリスの帰りを待つ妻のタヤの心情も良く描かれています。

 


一度でも戦場に行くと、その人の戦争は終わらなくなるんだろうなと感じました。

 


戦場から帰って来ても、心は戦争状態のままです。

 


タヤはクリスが戻って来ることを信じていますが、とても苦しそうです。

 


戦争映画ですが、女性にもオススメしておきます。

 


タヤと共感出来るかもしれません。

 


戦争映画としては抜群の出来だと思います。

 


反戦映画ととるか戦争賛美ととるかで評価は分かれるかもしれませんが、私はかなり良くできた映画だと思いました。

 


そして、改めて私はスナイパーに向いていないと思いました。

 


サバゲーの話ですけどね。