第171回目は「アイアンマン」です。
出典amazon.co.up
2008年のアメリカのヒーロー映画です。
*以降ネタバレ注意です。
正直なところ、アメリカのヒーローと言えば、スーパーマンとスパイダーマンとバットマンくらいしか知りませんでした。
アイアンマンについては、ほぼ知らなかったと思います。
今ではアメコミの知識も増えてきたのでアイアンマンがアメコミヒーローのリーダー的存在ということも分かって来ました。
と、思っていたら、わっさわっさとアメコミヒーローが次々と映画化され、なんと一つの世界で活躍してるというのです。
いわゆるアベンジャーシリーズです。
こういう統一世界の作品が私は結構好きです。
日本で言えば、銀河鉄道999にキャプテンハーロックが登場する様な感じです。
手塚治虫の「マリン・エクスプレス」の方が近いかもしれませんね。
そのアベンジャーシリーズの第1作目が「アイアンマン」です。
物語は軍需産業スターク・インダストリーズの社長トニー・スタークが主人公です。
トニーは自ら設計した新型ミサイル「ジェリコ」のお披露目のためにアフガニスタンきていました。
ところが、トニーは移動中にテロリストの襲撃を受け、拉致されてしまいます。
襲撃で負傷したトニーはインセン博士に命を救われます。
トニーの心臓付近にミサイルの破片が突き刺さり、電磁石で心臓に到達するのを防いでいました。
テロリストの捕虜になった、トニーとインセンは新型ミサイル「ジェリコ」の製作を強要されます。
しかし、トニーとインセンはこっそりとパワードスーツを作ります。
果たしてトニーはテロリストの元から脱出できるでしょうか?
是非観てみてください。
この映画は私は結構面白いと思いました。
主人公が大富豪で、私財を投げうってヒーローになるというところはバットマンと被っている感じがします。
しかし、バットマンもアイアンマンもそれぞれに面白いと思います。
どちらかと言うとアイアンマンの方が幸せそうです。
トニーはテロリストに捕まっている間に、テロリストが使用している武器が自社製品だということを知ります。
知らず知らずのうちに、テロリストに加担してしまっていたのです。
そのことがヒーローとなる原動力となったのです。
なかなか良い設定だと思います。
軍需産業の人は、その辺りはどう考えているんでしょうか、
ひと昔前の湾岸戦争ではイラクの戦闘機がフランス製だったので問題になった記憶があります。
自分の作った武器が自分の国を攻撃する状況は普通にあり得るでしょう。
犯罪に使われる場合もあり、製造者の身内が被害に遭う事もありそうです。
武器管理に失敗したアメリカにとって「アイアンマン」は強いメッセージを持っているのではないでしょうか。
武器商人のヒーローってなんか深い感じがします。
そのほかにも見どころは結構あります。
先ず、アイアンマンが普通にカッコ良い。
無骨ながらも洗練されたデザインだと思います。
大昔のアイアンマンを観たらビックリするところです。
製造工程から、装着シーンまでカッコイイ。
次は未知の動力源のアークリアクターの存在です。
トニーの胸に埋め込まれているのですが、その穴が深い。
一体内臓はどうなっているのでしょうか。
不思議です。
なんにせよ、このアークリアクターがアイアンマンのエネルギー源であり、トニーの生命維持装置になっているのです。
この設定も面白いと思います。
ちょっとオシャレなインテリアになるところも良いです。
あとはなんと言ってもトニー・スタークが魅力的なのです。
まあ、女癖も悪いし性格も良いとは言えませんが、ちょいワル親父感が良いと思います。
秘書のペッパー・ポッツも割と好きだし、ジャービスもなかなかいい感じ。
褒めるところばっかりですね。
強いて言うなら、テロリストに誘拐されたトニーですが、チョット疑問が残ります。
トニーにジェリコを作らせる必要があるでしょうか?
身代金がわりにジェリコを要求しても良いし、何なら裏ルートで購入することもできたはず。
本来ならばトニーを直ぐに抹殺するべきだった様な気がします。
テロリストのやろうとしていることが、意味ない気がします。
それを言ってしまうと話になりませんが……。
よくよく考えるとラスボスもショボかった様な……。
そうなってくると、褒めているところは見た目ばっかりという気がしてきました。
ですが、基本的には面白いです。
ヒーローがカッコ良い、それだけで充分だと思います。