第164回目は「アイ アム ア ヒーロー」です。
2016年の日本のゾンビ映画です。
私は割とゾンビ映画が好きです。
しかし、ゾンビ映画はほぼ同じような内容ばかりなので、ハードルの高い作品だと言えます。
一定のゾンビファンがいる為、収益の見込みが立つので、作りやすいのでしょう。
巷には膨大な量のゾンビ映画が氾濫しています。
それだけに、オリジナリティを出すのが難しいのではないでしょうか。
ゾンビ映画を観るのは好きですが、特別面白かったという作品にはなかなか出会えません。
そんな中、珍しく日本のゾンビ映画が出てきました。
舞台が日本というだけで雰囲気も違いますし、一味違う作品に仕上がっていたと思います。
主人公は漫画家のアシスタントをしている鈴木英雄。
言いたいことも言えない様な気弱な性格です。
自身も漫画家を目指しているが、作品は認めてもらえずに15年が経過している。
恋人にも愛想を尽かされ、アパートを追い出される。
手にしているのは趣味のクレー射撃用の銃だけだった。
一方、街中では「噛みつき事件」が多発していた。
次第に英雄の周りでも「噛みつき事件」が起こり、人々がゾンビと化して行く。
英雄は逃げ惑うなか、女子高生の比呂美と出会い行動を共にします。
果たして英雄たちはゾンビから逃げ切ることができるのでしょうか?
是非、観てみてください。
日本のゾンビ映画なんて大したことはない。
と、直感で思う人も多いのではないでしょうか。
私も正直なところ、あまり期待はしていませんでした。
でも、シンプルでよく出来た作品だと感じました。
ゾンビ映画の基本中の基本を押さえた作品になっています。
その分、展開的にはオーソドックスで、ありきたりかもしれません。
ショッピングモールに立て篭もったり、そこを仕切っている嫌な奴がいるなど、定番の設定です。
唯一他の映画に勝っているところは、英雄の銃の扱いです。
そのシーンだけで、他のゾンビ映画とは一線を画する作品となっています。
英雄のキャラクターだけでもっている映画とも言えます。
ゾンビ映画が好きな人は、是非観てみてください。
画面が明るめで、あまり怖さは感じませんでした。
徐々にゾンビの世界に移り変わる演出はなかなか迫力があって良かったです。
この映画で初めて主演の大泉洋をカッコいいと思いました。
ゾンビものでありながら、ヒーロー映画でもあります。
その辺りも日本的と言えなくもないです。
それに引き換え、ヒロインの比呂美の活躍が、乏しいと感じました。
せっかくの設定が活かされずに終わってしまった感じがします。
もし続編が作られるのであれば、比呂美の設定も活きてくるのでしょうが、少々残念な気がします。
もう作られる事はないでしょうが、続編があれば観てみたいと思います。
私の中ではゾンビ映画ランキングの上位に食い込む作品です。
そう言えば、ゾンビの中にお笑い芸人メイプル超合金のカズレーザーと安藤なつがいたらしいですが、気づきませんでした。
おったかな?