第157回目は「戦火の勇気」です。
1996年のアメリカ映画です。
*以降ネタバレ注意です。
私は年に数回、サバイバルゲームを楽しんでいます。
ご存知のない方もいらっしゃるかもしれませんが、サバイバルゲームとは、おもちゃの銃で撃ち合う戦争ごっこだと思ってください。
近年では、サバイバルゲームフィールドと呼ばれる施設も沢山あり、プレイ人口も増加していると思います。
戦争映画やガンアクションものが好きな方は、一度参加してみることをお勧めしておきます。
銃や各種装備のレンタルもありますので、興味がありましたら、気軽に是非どうぞです。
さてそんなサバゲー ですが、私はあまり上手い方ではありません。
もっとも下手だと思うことは、味方を間違って撃ってしまった時です。
私には敵味方の区別をつけている余裕がないようです。
自分では最近はマシにはなったと思っています。
お恥ずかしい。
私が撃ってしまった数々の味方の皆様、ごめんなさい。
ゲームはともかくとして、現実ではゴメンでは済まされないでしょう。
一体、実際の戦闘ではどうやって敵味方を区別しているのでしょうか?
疑問です。
ここからは、映画の話です。
湾岸戦争中、戦車部隊の指揮官ナット・サーリング中佐は味方の戦車を誤射してしまう。
湾岸戦争終結後、誤射事件は審問中となり、サーリングはその間事務職へまわされる。
サーリングの新たな任務は戦死したカレン・ウォールデン大尉が名誉勲章に相応しいか調査することだった。
しかし、ウォールデン大尉についての生存者の証言がそれぞれ食い違っていた。
ある者はウォールデンが勇敢だと言い、ある者は臆病者だと言う。
また、M-16の弾丸が尽きた時刻の証言も食い違っている。
果たして、真実はどこにあるのか?
誰が嘘をついているのか?
ウォールデンは名誉勲章に相応しいのか?
サーリングの罪の行方は?
是非、映画を観て確かめて観てください。
この映画を私は結構気に入っています。
ウォールデン大尉をメグ・ライアンが演じていますが、実に魅力的になっています。
証言者の回想シーンのみの登場ですが、証言者によって印象が違うというのが面白いです。
メグ・ライアンが軍人を演じているというのも珍しくて良いと思います。
戦争における名誉とは何なのか考えさせられます。
サーリングはウォールデンの調査をすることで、自分の罪に向き合って行くことになります。
政府はサーリングの誤射事件を隠蔽し、サーリングに勲章を与えました。
ウォールデンも勲章を与えられれば女性初の受勲者となり、政治的効果があると考えられています。
すなわち、政府にとっては真実は重要ではないのです。
しかし、サーリングは真実にこだわりを見せます。
真実から目を逸らすための勲章の意味とは何なのでしょうか?
是非、観てみてください。
私はこの映画を何回も観ています。
その度に私はサバゲーで味方撃ちしたことを反省するのです。
味方を撃ってしまったら、いくら敵を倒そうとフラッグを獲ろうと、褒められたものではありません。
おそらく現実にも誤射というものが少なからずあるのだと思います。
そういう意味では、かなり重厚なメッセージを持つ映画だと思います。
少し地味な感じはしますが、良質な映画だと思います。