第126回目はフォードVSフェラーリです。
2019年のアメリカのカーレースを題材にした映画です。
*以降ネタバレ注意です。
実話を基にした内容でル・マン24時間耐久レースに詳しい人にとっては有名な話のようです。
カーレースに疎い私にとっては新鮮で、
「フォードってレースに出てたんだ?」
という感じでした。
フォードがフェラーリに挑むということも無謀に思えました。
それほど私にはカーレースの知識はなかったのです。
知らなければ知らないで、すごく楽しめる映画だと思います。
舞台は1960年代初頭でフォードがまだレースに参戦するまえのことです。
フォードは経営不振に陥っていたフェラーリを買収する手続きをしていました。
しかし契約直前に決裂してしまいます。
しかも口汚く罵られ、フォードの社長をバカにされます。
実はフェラーリはフィアットとの交渉を裏で進めており、フォードを当て馬に利用しただけだったのです。
それを知ったヘンリー・フォード2世社長は、レースでフェラーリを打ち負かすことを決意します。
そこで白羽の矢が立ったのが、主人公のキャロル・シェルビー。
フォードはル・マンでの優勝経験のあるシェルビーにレーシングチームの指揮を依頼する。
さらにシェルビーはドライバー兼整備士のケン・マイルズを招いて打倒フェラーリを目指す。
という物語です。
フォードVSフェラーリというタイトルですが、主人公のシェルビーにとってはフェラーリに勝つことよりも純粋にル・マン優勝のために戦っているという感じです。
むしろシェルビーVSフォード+フェラーリと言ってもいいくらいです。
フォードの依頼でレースに挑んでいますが、社風や宣伝効果を気にするフォードがシェルビーたちの足を引っ張ります。
それでもル・マンにかける意地と情熱が心を引きつけます。
経営陣と現場の考え方の違いというのはどこの世界でもあるものですね。
レースの裏側も覗けるいい作品だと思います。
車好き、レース好きの人は是非観て欲しい映画です。
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レースシーンはもちろん見応えがありますし、1960年代の車自体も魅力的です。
クラシックカーファンにもお勧めの映画です。
現在の車よりも昔の方が車のデザインセンスが良いような気がします。
今はカッコいい車がなかなか見当たらないように思います。
なんというか、無難なデザインという感じが否めません。
かと言ってカッコ良すぎても私なんかは恥ずかしくて乗れない気もします。
でも、クラシックカーは良いですよね。
ノスタルジーを感じます。
さて、実話を元にしたということですが、どこまでが真実でどこら辺が脚色なのかは分かりません。
しかし、レース史上残っている出来事で、こんなに面白いことがあったなんて感動的です。
フェラーリもフォードもどちらかと言うとマイナスの印象が残る映画ですが、人間味が溢れていて良いと思います。
私はたまにF1の中継などを見るくらいで、興味があってもドライバーくらいまででした。
この映画を観て、メカニックやレーシングチームや会社にもドラマがあると言うことが解りました。
次にレースを観るときはもう少し深く掘り下げて、広い視野で観たいと思います。