第120回目はエクソシストです。
1973年のアメリカのホラー映画です。
*以降ネタバレ注意です。
物語は女優のクリス・マクニールの娘リーガン・マクニールが悪魔に取り憑かれ、悪魔祓い師(エクソシスト)のメリン神父とカラス神父が除霊にやってくるというストーリー。
私は子供の頃にテレビで観たことがありました。
記憶ではめちゃくちゃ怖かった印象で、今回も観るのをためらっていました。
ですが、流石に私も大人になっていたので、全然怖くありませんでした。
なぜかホッとしました。
しかし、記憶というのは曖昧なもので、悪魔に取り憑かれたリーガンのシーンしか覚えていませんでした。
記憶では全編悪魔との戦いだった気がしていましたが、神父と悪魔の決戦は後半の30分ほどでした。
そこまでに母親のクリスやカラス神父の人間ドラマがあって、なかなか面白い作品になっています。
70年代の映像は色あせた感じがしてホラーにピッタリだと思います。
古き良きホラーの原点として是非観てみてほしいです。
悪魔は悪魔で怖いのですが、個人的にはそこまでのドラマパートの方が怖かったように思います。
映画の冒頭はイラクの遺跡でメリン神父が発掘を行なっているシーンから始まります。
そこには悪魔の像が建っていました。
悪魔の像を見た瞬間、フラッシュバックを起こしました。
「あ、こりゃヤベー奴だ」
とゾッとしてしまいました。
実は私はなぜかエジプトの神様やメソポタミアの神様(悪魔を含む)が子供の頃からやたら怖かったのです。
この映画を恐れていた理由はコレでした。
続いてはクリスとリーガンがアメリカ版のコックリさんをするシーン。
何気ないシーンですが、こんな事をしているから悪魔に取り憑かれるんですよ。
という私にとっては薄ら寒いシーンです。
そして悪魔に取り憑かれ、別人の様になってしまったリーガンは病院に連れて行かれます。
医者は脳の側頭葉に異常があると誤診します。
検査のため血を抜かれたり、カテーテルみたいなのを通されたりします。
誤診なのに。
当然、異常は発見されず「じゃあ骨髄の異常かも?」とか言って骨髄液を取られます。
誤診なのに。
骨髄液を採取するのって危険じゃなかったでしたっけ。
医療ものが苦手な私はゾワゾワしっぱなしです。
当然骨髄からも異常はなく、今度は精神疾患だと診断されました。
しかも、医者から悪魔払いを勧められるのです。
それで正解なのですが、医者がする話ではないように思います
この病院、なんか怖くないですか。
前半の方がスリリングな気がします。
さて、悪魔に取り憑かれリーガンですが、迫真の演技です。
特殊メイクの効果もありますが、見応えがあります。
リーガンと神父との戦いは派手ではありませんが、緊迫感があって良かったと思います。
全体的にホラー的な怖さは薄かったように感じました。
母親や神父の心情を描いたヒューマンドラマとして観ることができます。
怖い映画を1つ克服できて良かったです。
子供の頃の印象って影響力が大きいんだなと思いました。