第93回目は宇宙戦艦ヤマト完結編です。
1983年のアニメ映画です。
*以降ネタバレ注意です。
この作品も好きかと言われると微妙なのですが、難しいところです。
実は鑑賞前の話ですが、私はこの映画で許せない点が2点あり、そのせいでこれまで観賞を拒絶していたのです。
しかし、私も歳をとり、心境の変化もあって観賞することにしました。
劇場版の中ではストーリーはシンプルで面白い方です。
宇宙の果てから水惑星アクエリアスが迫って来ます。
冒頭でディンギル星がアクエリアスに飲み込まれて水没しますが、ヤマトが救助を試み、少年1人だけをなんとか救助します。
その後、ディンギル星人の攻撃を受けヤマトは窮地に立たされます。
なんとか帰還したヤマトですが、艦長古代進は責任を取って艦長を辞任します。
アクエリアスは地球に進路を向けているので、なんとか進行を阻止しなければなりません。
そこでやってきた新艦長が……。
ネタバレです。
死んだはずの沖田十三です。
「そんなバカな話があるか!」
私が許せない1点目です。
死んだら死んだで、文句を言い。
生きてたら生きてたで文句を言う。
我ながら面倒臭い性格です。
しかし、大人になった私は禁断の死者蘇生技術が極秘に完成したのだと、無理矢理自分を納得させました。
こうして不満点1点目をクリアしました。
今回は最後までネタバレしてしまいます。
アクエリアスが地球に向かってきているのはディンギル星人の仕業だったのです。
というわけで、ディンギル星人をボコリに行くヤマトですが、沖田艦長は割と無茶な戦法で攻めます。
ディンギル星人の基地にヤマトを着底させてしまいます。
ヤマトには弱点と言いますか問題があって、艦載機コスモタイガーの発進口は艦底部にあり着底していると、発進出来ないのです。
明かに戦術ミスだと思いますが、敵要塞は破壊に成功します。
しかし、アクエリアスのワープを阻止することは叶わず、地球は水没する運命となりました。
ヤマトは最後の手段として、アクエリアスが地球に最も接近した時点で、自爆して水没を阻止するというのです。
ここで2つ目の不満点ですが、沖田艦長がヤマトに残らなければならないと言うのです。
「せっかく生き返らせたのに、また殺すというのか!」
「他に方法あるだろうが西崎(原作)!」
私はこんな自己犠牲は大嫌いだ。
でも、あれ?
何だろう
悲しくなってきました。
ヤマトが沈むことと沖田艦長が運命を共にすることが必然に思えてきました。
私は沖田艦長に父の面影を見てしまいました。
(注、私の父は存命です)
ディンギル星人の妨害をデスラー総統が駆けつけて、防いでくれます。
そしてヤマトは波動砲を内部爆発させ沈みました。
デスラー総統が涙を流しながら、見送ります。
こうしてデスラー総統は愛するもの全てを失ってしまったので、なんとも可哀想です。
というわけで機会があれば是非ヤマトの最期を見届けてあげて下さい。
複雑な気持ちになります。
つづく