第82回目は「俺の話は長い」です。
*以降ネタバレ注意です。
2019年の日本のドラマです。
生田斗真扮する主人公、岸辺満が6年間のニート生活から脱出する物語です。
岸辺満は31歳、大学中退後、夢であったコーヒー店を起業したが、あえなく閉店となった。
それ以来、6年間ニートをしている。
やりたいことに失敗してしまい、夢を失ってしまったのだ。
なにかと屁理屈をこねて働かずにきてしまった。
父はすでに他界し、母の房枝が自宅兼喫茶店のポラリスを切り盛りして家計を支えていた。
そんな時、姉、秋葉綾子の家族が家のリフォームの間の同居を申し出てくる。
綾子は三ヶ月間の同居中に満を就職させると息巻いていた。
それに反発するように満は筋の通るか通らないか解りづらいゴタクを並べて抵抗する。
その舌戦が見どころです。
一方、綾子の家族にも問題があった。
中学生の娘、春海は突然の登校拒否になり、高校受験に恋愛にと悩みを抱えていた。
さらに夫の光司は仕事が上手くいっておらず、密かに退職してしまった。
そこで相談役になったのがニート歴6年のベテラン満である。
独自の屁理屈で説得したり相談にのったりと奮闘する。
光司は綾子と結婚する前に"ズタボロ"というバンドを組んで活躍していた。
しかし、すでに解散してしまい、満と同じく夢破れた人間だった。
そんなこんなでチグハグだった家族の人間関係を修復する物語です。
全体的に面白かったです。
夢を諦めた人や夢破れた人は共感できるところが多いかもしれません。
私は何をやっても上達しない中途半端人間なので夢を見ること自体諦めていたような気がします。
でも、このドラマを観ればほんの少しやる気が出てきます。
私も口先だけで言い訳と屁理屈をこねてきたので、いろいろ心に刺さるところがありました。
そのほかにも親子関係や姉弟関係など、様々な問題も描かれるので共感する部分があるかもしれません。
出演者は粒揃いですが、中でも春海を演じる清原果耶に目がとまりました。
食い意地の張ったキャラで、これまた屁理屈の多い役なのですが、いい感じに演じていました。
恋愛や受験、親子関係に悩むという役どころですが、大袈裟でなく自然な演技に見受けられます。
そしていい感じに「ツンデレ」なのです。
いや、私はツンデレが好みというわけではないのですが。
いい感じに打ち解けていくところが表現されている気がします。
私の希望では続編を作るなら春海を主人公にして「私の話も長い」というタイトルでお願いしたいです。
1時間枠で30分2話構成という作りも面白かったです。
今ならHuluで視聴できます
是非観てみて下さい。