第77回目は300〈スリーハンドレッド〉です。
以降ネタバレ注意です。
2007年のアメリカ映画です。
紀元前480年ごろのペルシア戦争におけるテルモピュライの戦いを舞台にした歴史に基づく映画。
ただし史実とは随分と異なる。
スパルタ王レオニダスは降伏勧告に訪れたペルシアの使者を殺してしまう。
神託及び、評議会も戦争を支持しなかったためレオニダス王は散歩と称して精鋭300人を連れてペルシア軍100万人を迎え撃つ。
アルカディア地方の支援もあり、300人だけという訳ではないですが劣勢です。
史実によるとペルシア軍は210万人で、ギリシャ軍はスパルタの300人と援軍5000人とも7000人とも言われています。
また、ペルシア軍は一桁間違って伝えられていて、実際には21万人だったのではないかと言われているそうです。
話としては210万人の方が面白いですが、21万人の方が現実的な気はしますね。
おおむね、本で読んだことのあるような筋書きでした。
映像的にはファンタジックで神話を思わせるような作りになっています。
300人だけで3000倍の大軍を相手にするのは
まず不可能です。
しかし、狭い峡谷で戦えば100万いようとも、そのほとんどが遊兵と化し、勝機があるという訳です。
孫子の兵法にもそんな戦術がありましたね。
果たしてレオニダス王はペルシア軍を撃ち破ることができるのでしょうか。
それにしても、現実にそんな戦いがあったのには驚きですね。
たった300人しかいないとなれば、普通逃げ出してしまいますよね。
恐るべき統率力です。
途中、物凄い大チャンスが訪れるのですが、誇り高いレオニダス王は逃してしまいます。
私はどちらかと言えば勝つために手段を選ばない主義なので、残念でしょうがありません。
スパルタ兵は士気も高く戦場で死ぬことを誇りとしています。
私は嫌ですが。
私ならば、降伏すればギリシャの王にしてくれるという条件をアッサリのんでしまうでしょう。
ペルシア万歳!
誇りのために命を落としても何の得にもならないよ。
私はそう思ってしまいます。
しかし、この戦いでペルシア軍を足留めした結果、今のギリシャがあるのだから意義のある戦いだったのでしょう。
ストーリーはあまり深くなく、戦ってばかり(90%くらいが戦闘シーン)なので、ドラマチックな内容を求めている人には不向きです。
ただ、剣闘アクションが好きな人におススメです。
戦闘シーンは迫力の映像です。
また、続編の「300〜帝国の進撃〜」はテルモピュライの戦いの同時期に行われていたアルテミシオンの海戦が描かれている表裏一体の映画なので、両方観ることをお勧めします。