第70回目はパッセンジャーです。
*以降ネタバレ注意です。
2016年のアメリカ映画です。
5000人を乗せた宇宙移民船アヴァロン号は隕石群の中を通過する。
大概はバリアで隕石を弾き飛ばしてしまうようなのだが、運悪く事故を引き起こしてしまう。
クルーを含め乗客は冷凍睡眠カプセルに入っているのだが、主人公ジム・プレストンはただ一人、事故によって目覚めてしまった。
クルーを起こそうにも、ジムのIDではクルーエリアに入ることもできず、孤独な生活を送ることになる。
目的地まではまだ90年かかり、ほかの乗客が目覚めるのも到着の四ヶ月前ということなので、ジムは死ぬまで一人というわけです。
幸い食料に困ることはなかったが、娯楽施設にも飽き、自堕落な生活を送るようになる。
やがて一年半が過ぎ、自殺未遂なども経験した頃。
冷凍睡眠カプセルに眠るオーロラという女性に惹かれるようになる。
眠れる宇宙の美女オーロラ姫というわけである。
ジムは孤独から、オーロラのカプセルを故意に破壊して目覚めさせることを思いつきます。
しかし、それはオーロラの人生を奪ってしまうことになるのです。
ジムはオーロラを目覚めさせてしまうのでしょうか。
という物語です。
興行成績はあまり振るわなかったようで、批評家の評価も割と低めの映画ですが、私は面白く感じました。
なぜ評価が低いのか、なんとなくですが、科学的な描写が甘いせいではないかと思います。
ですが、ファンタジーとして観れば充分に面白いと思います。
あと男は良いんですよ。
自分好みの美女を選択できるわけですから。
でも女性からすると選択肢がジムしかないわけですから、不公平というか不愉快に感じるかもしれません。
自分勝手な男に都合の良い、エゴイズムに満ちた映画と言えなくもないです。
ジムがイケメンで高収入で性格も良しと言うのならば、女性も運命の恋として受け入れられたかもしれませんが。
顔は好みがあると思いますし、ジムは低所得の機械エンジニアで、基本的に性格も良いんですけど、行動に問題があるので、どうでしょう。
やはり嘘つき男はダメでしょうか?
後半は隕石で故障した宇宙船の修理が本筋になるのですが。
私は好きですよ。
SFマニアからするとチープな作り込みだと思いますが、ストーリーは盛り上がっていると思います。
細かいところは気にしないでいきましょう。
最後の最後まで楽しめる良い映画だと思います。
機会があれば是非観て下さい。
ジムが好きになれなかった女性は迷わず冷凍睡眠しましょう。