第49回目はカリフォルニアです。
*以降ネタバレ注意です。
1993年のアメリカ映画です。
ルポライターのブライアンは写真家の恋人キャリーと共に、連続殺人事件の犯行現場を取材する旅に出る。
この映画もいわゆるロードムービーで、目的地は憧れのカルフォルニア。
西にはあるんだ夢の国である。
車で移動のためガソリン代を折半する同行者を募る。
そこにやってきたのが粗野なアーリーと、少し頭の弱そうな少女アデール。
見るからに怪しい2人なのだが、お人好しのブライアンは受け入れてしまう。
しかし、アーリーは恐るべき殺人者であった。
というストーリー。
4人の性格がバラバラで面白い。
一応、友情みたいなのがあって私は好きだった。
その反面、アデールがアーリーに依存しきっていて、暴力を受けていても従っているところなど、見ていられない部分もある。
ブライアンは楽観的でキャリーは慎重、神経質といっても良いくらいだ。
でもブライアンは不用心過ぎると思う。
アメリカで見ず知らずの人と旅行なんてありえるのだろうか?
アメリカ人の全員が悪人な訳はないが、そんなに簡単に信用するもんでしょうか。
まあ、私の偏見ですけど。
それともう一つ気になるシーンがブライアンが銃を見たことも触ったこともないというのだ。
これも私の偏見だったけど、アメリカ人はみんな銃に慣れているわけではないらしい。
いや、それくらいは解っているのだけど、映画で観ると新鮮な感じがする。
ブライアンが執筆しようとしている殺人現場の取材本なんて売れるんでしょうか。
まあ日本でも、マーダーケースブックという、殺人犯を特集している雑誌が販売されていたこともあるので、需要はあるのでしょう。
私自身も犯罪者の心理や犯罪の真相などに興味がないわけでもない。
書籍を手にしたことはないが、その手のTV番組も観たりすることもある。
アンビリーバボーとか、仰天ニュースとか。
不謹慎かもしれないが、現実の怪物を未知のままにするより、知っておいた方が安心だと思うのだ。
私はアーリーの様な普段から下品で乱暴な殺人鬼は作品として、あまり好きじゃない。
どちらかというとレクター博士の様な知的な殺人鬼の方が映画としては面白いと思う。
もちろんこの映画はアーリーで正解だと思うけど。
ところで、本筋とは関係ないが、核兵器の開発者が後半に出てくるんだけど、核実験場の近くに住んでるのだ。
そんな危険な場所に居るはずないですよね。
私は核兵器が好きではないので、この設定は無くても良いんじゃないかなと思ってしまいました。
さて普段、私は映画を観て悲しくなったりしないのですが、久々に切なくなってしまいました。
短い間の4人旅だったけど、その記憶は一生残るだろう。
友だちって大切ですよね。