第18回目はエクスカリバーです。
出典movies.yahoo.co.jp
以降ネタバレ注意です。
私はファンタジー映画が好きだ。
いわゆる剣と魔法の世界です。
随分と長い間、下火だったファンタジー映画もロード オブ ザ リングやハリーポッターのおかげで人気を盛り返しているようだ。
一時期、ロケやセット、衣裳に金がかかるわりにヒットしないジャンルと言われて誰も作ろうとしない頃があった。
これもCG発達のおかげか。
それはさておき、自分のファンタジー好きの原点が
「エクスカリバー」という映画。
世にいうアーサー王と円卓の騎士の物語。
1981年の作品なんで映像的に古い、役者も古いけど、良く出来てる。
アーサー王をはじめ、魔法使いマーリン、騎士ランスロット、ファンタジーの重鎮が活躍する傑作だと思う。
この映画でお気に入りのシーンが、岩に突き刺さったエクスカリバーをアーサーが引き抜くシーン。
選ばれた者だけが岩から引き抜く事が出来ると言われる伝説の剣。
普通なら火花を散らすなど劇的に描かれそうだが、この映画では「あっ抜けちゃった」見たいな感じで普通に抜く。
しかも「お前、勝手に抜いちゃダメだよ、もとに戻せよ」と怒られる。
なかなか良いシーンだ。
ほかにもアーサー王を題材にした映画はあるけどこれが最高じゃないかな。
アーサーの父親ウーサー・ペンドラゴンの最期、アーサーの誕生から描かれ、
ブリテンの統一、王妃グィネヴィアとの結婚
騎士ランスロットとの友情、聖杯探し、
血縁でありながら、最期の宿敵モーガナとモードレッドとの対決。
そしてアーサー王の死。
140分でアーサー王の生涯を描ききった見事な作品だ。
何よりエクスカリバーがカッコいい。
装飾が凝っているというのではなく、なんというか、エクスカリバーの演出が美しいのだ。
それから、面白いのがドラゴンの存在だ。
いわゆる竜の姿では出てこない。
どちらかというと精霊のようなもので、地脈とか龍脈というような、自然の力の象徴で、魔法の源となっている。
子供の頃はあまり理解できなかったが、ケルト神話的な表現だと思う。
あと、キリストの聖杯が出てくるんだけど、謎。
大人になって、今観ても理解は出来ない。
子供の頃は聖杯そのものの存在自体が分からなかったけど。
表現が抽象的で分かりづらい。
神秘的といえば、そうなのだけれど。
とにかくファンタジー、あるいは騎士物語が好きな人には是非観てほしい。
私は凡庸な凡人だが、子供の頃はアーサー王に憧れていた。
アーサー王のようになりたかったが、私はまだエクスカリバーを引き抜いてさえいない。
部屋に埃を被ったエレキギターがあるが、これが私のエクスカリバーなのだ。
今更、ミュージシャンになりたいわけでもないが、ちゃんと弾けるようになって、自分に自信を持った、誇りある人生を送りたいものだ。