カズマの一期一映日記

映画の感想と雑談

ゴジラ-1.0

 

 

第309回目は「ゴジラ−1.0」

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出典 映画.com


2023年の日本の怪獣映画です。

 


アカデミー賞を取ったせいか、まだ、劇場で公開されていたので観に行って来ました。

 


ゴジラといえば、友人が「子供の頃、一緒にゴジラモスラを見に行ったよねー」と私に言うのですが、

 


私には一緒に行った記憶が一切ありませんでした。

 


きっと誰かと勘違いしているのだと思いつつも「そうだねー」などと返していました。

 


そもそも「ゴジラモスラ」は1964年の作品であり、私はまだ産まれてもいないので観ているはずがないのです。

 


だがしかし、最近になって私がドラえもんの映画作品について調べたところ、第一作目の「ドラえもん のび太の恐竜」の同時上映が「ゴジラモスラ」のリバイバルだったのです。

 


「うおー、友よー!確かに一緒に観に行ってるじゃないかー!」

 


44年ぶりに真実に辿り着きました。

 


今はその友人と連絡も取っていませんが、いつかこの真実を伝えたいと思います。

 


ちなみに、その友人は現在ではお笑い芸人として活躍しています。

 


さて「ゴジラ−1.0」はどうであったかというと、

 


ズバリ、面白かったのであります。

 


過去のゴジラ作品の中でもベスト1、2を争う作品でした。

 


ゴジラファンは必見、ゴジラ未経験の方も導入としては最高の作品だと思います。

 


これは是非、観ておくべき映画だと思います。

 


物語は1945年第二次世界大戦末期から始まります。

 


大戸島にある航空機整備場に一機の零戦が着陸します。

 


特攻隊員の敷島は機体不良のために、不時着したのでした。

 


しかしその夜、大戸島の伝説の怪獣ゴジラが整備基地を襲います。

 


からくも生き延びた敷島は空爆で焼け野原となった東京に帰り着きます。

 


そこで知り合った典子とみなしごのアキコと暮らし始めました。

 


しかし、敷島は戦後後遺症PTSDを患っていました。

 


敷島の戦争はまだ終わっていなかったのです。

 


敷島の敵とはゴジラだったのです。

 


果たして敷島は自身の戦争を終わらせることができるでしょうか?

 


敷島とゴジラの決着は?

 


是非、観てください。

 


この作品はゴジラとして、また戦後の日本を描いた作品として、非常に優秀だと感じました。

 


ストーリーの展開も非常に良かったです。

 


ただ演出が「クサ過ぎる」という感じはしました。

 


まあ、そこは好みの問題とも言えますが、監督・山崎貴の持ち味ですね。

 


戦後の東京での暮らしから復興していく様も丁寧に描いています。

 


敷島が機雷掃海の仕事に就くというのもごく自然の流れです。

 


また敷島が特攻隊員であったことも重要です。

 


戦後の軍人がどのようであったかも、垣間見れて良かったように思います。

 


主人公、敷島を神木隆之介が演じていますが、神木隆之介らしくない演技をしています。

 


悪い意味ではなく、敷島になりきっているという感じでした。

 


特に精神的に異常をきたしている感がよく伝わって来ました。

 


また典子を演じる浜辺美波さんも、戦後を力強く生きる女性像を好演していました。

 


さて、肝心のゴジラですが、小さめです。

 


初代のリメイクと考えれば、妥当な大きさと言えるでしょう。

 


私は非常に良いサイズだと思いました。

 


あまりデカ過ぎると、不思議と怖く無くなってしまうんですよね。

 


それと重要な点ですが、ゴジラが人を殺すシーンがあります。

 


ひょっとしたらゴジラシリーズでは初めてかもしれません。

 


もちろんゴジラが人を死なせるシーンは過去にもあるんですが、戦車ごとであったりビルを破壊して死なせてしまうという感じです。

 


人間を直接的に殺意を持って殺すというのは初めてかもしれません。

 


また、建築物を故意に破壊するというのも、珍しい感じがしました。

 


過去のゴジラ作品の中でもかなり人間に敵意を持っているという感じです。

 


それと、核実験によって巨大化、怪物化したという点は初代を踏襲していて良かったと思います。

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出典 映画.com

 


やはりゴジラ反核の映画でなければいけません。

 


ゴジラの火炎もかなり核爆発を意識したような映像になっています。

 


そんなゴジラを戦後のろくな武器もない、日本が倒せるのでしょうか。

 


吉岡秀隆が演じる野田博士の作戦は確かに説得力がありますが、私には実現不可能に思えました。

 


ネタバレになるので詳しくは言えませんが、フロンガスやバルーンが水圧に耐えられないはずです。

 


ま、それは置いといて、

 


過去にない対ゴジラ作戦で、面白かったです。

 


ちなみにゴジラが上陸しているシーンより、海を泳ぐシーンの方が多いのも今回は珍しいと思います。

 


ゴジラが一生懸命立ち泳ぎをしていると思うと、可愛いですね。

 


もう一つマニアを喜ばせるアイテムが、戦闘機の「震電」の登場です。

 


バトルシーンが少ないゴジラですが、震電の登場によって、ストーリーの伏線が回収され、さらに最終決戦も盛り上げる隠し球です。

 


これによって戦争映画とも呼べる作品になったと思います。

 


戦争から立ち直れない人たちが、ゴジラに立ち向かうことで、戦後復興を迎え入れられるという映画になっています。

 


怪獣パートとドラマパートが上手く噛み合ったストーリーになっています。

 


間違いなく優秀な作品となっています。

 


是非とも、観て欲しい作品です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

十戒

 

 

 

第308回目は「十戒」です。

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出典U-NEXT 


1956年のアメリカの歴史映画です。



*以降ネタバレ注意です。


旧約聖書の「出エジプト記」の実写映画化です。

 


多少のアレンジはあるものの聖書の世界観を充分に再現している作品だと思います。

 


旧約聖書といえば、私も全部は読んだことはありません。

 


最初の「創世記」と「モーセ五書」くらいのものです。

 


小学校の通学時に謎のおじさんが聖書を、道ゆく生徒に聖書を配っていました。

 


漏れなく私もいただきました。

 


ファンタジーが好きな私は神話も大好きであり、聖書もファンタジーなものとして受け入れていました。

 


というのも、映画や物語には聖書を引用した作品が多く資料としてありがたいと思っていました。

 


内容としては神話的な部分と歴史的な部分とに分けられますが、私が好んでいたのは神話的な部分でした。

 


歴史的な部分は私にとって、つまらない若しくは理解が難しかったのだと思います。

 


まあ、私は歴史も好きなので、おいおいは読んでみようかな、とは思っています。

 


さて、物語は紀元前13世紀頃、エジプトのファラオは奴隷であるヘブライ人の反乱を恐れて、ヘブライ人の赤子を殺す命令を下しました。

 


というのも、ヘブライ人を解放する救世主が誕生したという占いがもたらされたからです。

 


その頃、ファラオの王女のもとにパピルスで編まれたカゴが川から流れてきました。

 


カゴの中には赤ん坊が入っていました。

 


王女は赤ん坊をモーセと名づけ、自分の子として育てます。

 


しかし、モーセは実はヘブライ人の子供でした。

 


成長したモーセはファラオの実子ラムセスと王位継承権を争うことになります。

 


しかし、モーゼの出生の秘密が暴かれようとしてしまいます。

 


果たして王位は誰のものに?

 


ヘブライ人は奴隷から解放されるのでしょうか?

 


モーセの運命は?

 


是非、観てください。

 


3時間40分と長い映画ではありますが、見応えは充分にありました。

 


衣装、セットなど素晴らしい映像美です。

 


奴隷の子が王子として育てられ、自らの出自に向かい合うという王道的なストーリーも面白いです。

 


ただ、私はモーセの判断は間違っていると感じました。

 


奴隷を解放したいのであれば、まず権力を手中に収めることが重要だと思います。

 


民族のアイデンティティとか、そういったものは二の次だと思います。

 


結果的にには良かった(?)のかもしれませんが、私には遠回りしたようにしか思えません。

 


とは言え、それでは物語になりませんので、仕方ないというところでしょう。

 


それにしても、拾った子供をバレずに実子として育てられるものでしょうか?

 


しかも王家で。

 


エジプト王家は意外と大らかなのかもしれませんね。

 


妻も側室も大勢いたようですし、子供が1人増えたくらい気が付かないのかもしれませんね。

 


そんなわけはないか。

 


エジプト王家のセティ1世、ラムセス王子、ネフェルタリ王女はモーセの被害者であるという感じがしました。

 


もちろん奴隷制度は良くないと思いますが、王家の人々は気の毒な感じがしました。

 


奴隷たちも、それはそれは悲惨な目に遭うのですが、それもモーセのせいとも言えます。

 


神がそう望んだというのであれば、仕方ないのかもしれません。

 


何にせよ、壮大なスケールの物語でした。

 


モーセを演じるチャールトン・ヘストンとラムセスを演じるユル・ブリンナーの二大名優による王位継承争いは見応えがありますし、女優陣も個性的で美しいです。

 


エジプトの様式美がうかがえてとても良い作品だと思います。

 


十戒と言えばクライマックスの海が割れるシーンですが、なかなかに凄い迫力の映像となっています。

 


まあ、合成とか今観ればチャチかもしれませんが、私はこちらの方が良いと思います。

 


CGでリアルになると迫力を感じない気がします。

 


ラストはラストでめちゃくちゃな感じがして、愕然とします。

 


モーセもどちらかというと、ツイてない人生だったと思います。

 


まあ、ある種の自己犠牲と考えれば預言者に相応しいのかもしれません。

 


とにかく、モーセの生涯をここまで映像化できた作品は他にはないでしょう。

 


聖書に興味のない人も是非、観てみてください。

 

 

 

 

ロッカーズ

 

第307回目は「ロッカーズ」です。

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2003年の日本の音楽映画です。

 

*以降激しくネタバレ注意です


皆さんは「TH eROCKERS」というバンドをご存知でしょうか?

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出典amazon 


実は私もほとんど知りませんでした。

 


強いて言えばヴォーカルが俳優の陣内孝則であるということだけです。

 


私からすると彗星の如く突如現れた俳優、陣内孝則ですが、

 


そもそも「俳優の」という認識が間違いだったのです。

 


陣内孝則はミュージシャンから俳優に転向したのでした。

 


陣内孝則本人も「音楽で食えないので、仕方なく俳優をやっている」と言っているそうです。

 


映画によるとロッカーズはロックバンドというよりもパンクバンドという感じです。

 


売れなさそうではありますが、私好みの音楽でした。

 


かく言う私も自分はヘヴィメタルだと思っていたのですが周りからすると、どうやらパンクらしいです。

 


私も真面目に音楽を続けていれば、デビューくらいはできたのではないかと思ったりしていました。

 


しかしロッカーズを見ていると、最初から努力も根性も情熱も足りなかったのだと思い知らされました。

 


そんなロッカーズはカッコいいです。

 


こうしてみると、どちらかと言えば三枚目俳優の陣内孝則もカッコ良く見えてきました。

 


私からすると偉大なミュージシャンの1人です。

 


さて、物語は博多から始まります。

 


売れないアマチュアバンド、ロッカーズのヴォーカルであるジンはバンドのテコ入れを考えていました。

 


そこで、ギタリストのオーディションを行います。

 


ギタリストのタニが新しく加入したロッカーズはそこから快進撃を始めます。

 


しかし、タニは眼の病気が進行し、失明の可能性がありました。

 


果たして、ロッカーズはデビューできるのでしょうか?

 


ジンとタニの運命は?

 


是非、観てみてください。

 


バンド好きの私としては、最高に気持ちのいい映画でした。

 


ただ、ラストだけは受け入れがたい結末になっています。

 


実話が元になっているので、仕方ないのかもしれませんが、非常に残念です。

 


しかし現実から眼を背けてはいけませんので、受け入れるしかありません。

 


さて、ロッカーズのメンバーはそれぞれ個性的で面白いです。

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出典U-NEXT


ヴォーカルのジンはもちろん陣内孝則のことですが、中村俊輔が演じています。

 


いかにもロックンローラーという感じでカッコ良く、そしてちょいダサでもあります。

 


でも、ちょっと憧れますね。

 


タニ役は玉木宏で、クールで熱いギタリストです。

 


いつもスケールの練習をしていて、そのストイックさがうかがえます。

 


サイドギターのコー役は塚本高史で、ユニセックスで占い好き。

 


ベースのガクは佐藤隆太で、薬漬けです。

 


ドラムのモモ役は岡田義徳で、女好きです。

 


素晴らしい最高のメンバーです。

 


ライブシーンも多めで、音楽映画としてかなり上質な映画となっています。

 


その他にも、有名キャストが名を連ねているので、是非観てください。

 


陣内孝則の人望がうかがえます。

 


サクセスストーリーとして見応えがあります。

 


歌詞はちょっとダサめですが、曲はかっこいいので「TE eROCKERS」のCDを購入したいと思います。

 


是非、観てみてください。

 


もしもラストが受け入れられなかったら、あなたはロッカーズを愛しているに違いありません。

 

 

 

 

 

 

 

ターミネーター3

 

 

 

第306回目は「ターミネーター3」です。

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出典U-NEXT 


2003年のアメリカのSFアクション映画です。

 


*以降ネタバレ注意です。

 


言わずと知れた「ターミネーター」の続編です。

 


私の中ではターミネーターは2で完結なのです。

 


ターミネーター3」「ターミネーター新起動/ジェニシス」「ターミネーター・ニュー・フェイト」「ターミネーター・サラ・コナー・クロニクル」と様々な続編が作られましたが、どれもなかったことになっています。

 


一応「ターミネーター・ニュー・フェイト」が現時点では正式な続編となっていますが、私は認めたくありません。

 


面白いですよ。

 


だけど、あんな未来は認めたくないのです。

 


なので私の「ターミネーター」は「ターミネーター2」で完結です。

 


しかし、ここに来て「ターミネーター3」再評価しても良いのではないかという気になって来ました。

 


理由はただ一つ、面白いからです。

 


不満がないわけでもありません。

 


サラ・コナーが出てこないことは大きなマイナスです。

 


あと些細なことですが、ジョン・コナーがブサイク(ニック・スタールさん、ごめんなさい)なところが、少々ガッカリです。

 


しかし、それを差し引いても充分に面白い作品だと思います。

 


それこそ最後まで楽しめる作品でした。

 


物語は「ターミネーター2」から10年後、核戦争は起こらず、ジョン・コナーは無為な生活を送っていました。

 


未来からの刺客を恐れて、身分証を作らず、定職にも就いていませんでした。

 


そして案の定、未来から3度目のターミネーターが送り込まれて来ました。

 


今度のターミネーターは女型であり、ジョン・コナーの部下を抹殺する任務を帯びていました。

 


そしてもう一体、ターミネーターが現代に送り込まれて来ます。

 


核戦争は阻止できたのではなく、延期されただけでした。

 


果たしてジョン・コナーは核戦争を回避できるでしょうか?

 


ターミネーターとの決着は?

 


是非、観てください。

 


もう3度目ともなればマンネリ化しそうですが、そこそこにアレンジが効いてて良かったと思います。

 


まずは女性型ターミネーターT-Xが流体金属型と骨格型のハイブリッドであるところが凄い。

 


単なる流体金属ではなくナノマシンの集合体であるところも新しいです。

 


車をリモートで操るのは、やり過ぎの様な気もしますが、面白いので良しとしておきましょう。

 


演じるクリスタナ・ローケンの無機質でありながら知性を感じさせる演技が良かったと思います。

 


ジョン・コナー役のニック・スタールは間抜けヅラではありますが、見慣れて来ました。

 


英雄になり損ねて、腑抜けてしまった青年だと思うと納得がいきます。

 


決して演技に不満があるわけではありません。

 


ヒロイン、ケイト・ブリュースターを演じたクレア・デインズも良かったですね。

 


アーノルド・シュワルツェネッガーも含めて俳優人はパーフェクトだと言って問題はないでしょう。

 


キャラクター設定も問題ありません。

 


強いて言うなら、ストーリー性がペラペラというところでしょうか。

 


カーチェイスやバトルシーンは迫力もあって良いのですが、少し分量が多い様な気がします。

 


ストーリーだけを考えると、あまり中身はないという気がします。

 


結構、序盤ダラダラ後半サクサクというところが、勿体無いです。

 


ケイトの父ロバート・ブリュースターが物分かりと察しが良すぎて、一気に結末に持って行ってしまいます。

 


エンディングは最高だと思いました。

 


世間的には評価が低いかもしれませんが、改めて観ると、正統な続編は「ターミネーター3」で間違い無いと思います。

 


結果的にスカイネットの誕生や、ジョン、サラ・コナーの未来などが語られて、伏線を回収する様な形になっています。

 


ターミネーター3」を活かすならば、「ターミネーター4」や「ジェニシス」も活きてくることになります。

 


この場合「ニュー・フェイト」が辻褄が合わないので、無かったことになります。

 


お好みで、好きな世界線を選んでください。

 


ただし「4」は三部作で構想された作品ですが、打ち切りになっているので中途半端に終わっています。

 


「ジェニシス」に至ってはそもそも世界線が違うという設定なので、割り切って観ることができるでしょう。

 


ま、正統かどうかは置いといて、どの作品も面白いので、是非観てください。

 


ところで、私の結論を言いますと、

 


やっぱりターミネーターは「2」で完結です。

 

 

 

 

 

 

マイ・ボディガード

第305回目はマイ・ボディガード」です。

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2004年のアメリカ・イギリス・スイス・メキシコ合作のアクション・スリラー映画です。

 


メキシコでは60分に1件の誘拐事件が起きているそうです。

 


誘拐というのはリスクの高い犯罪だと思いますが、メキシコではビジネスとして成立してしまっているようです。

 


誘拐そのものや、身代金の受け渡し、人質を解放した後の情報の漏れなどを考えると決して賢い犯罪とは言えないと思います。

 


しかし、メキシコでは誘拐専門の犯罪集団がおり、汚職警官も手伝っているような事態になっています。

 


もちろん、これは映画の話から思うことですが、ほぼ現実でも同じだと思っています。

 


特に南米・アフリカは犯罪が多いし、警察も信用ができません。

 


メキシコは日本人からは想像もつかないような犯罪大国ですね。

 


多分私は南米へ旅行に行くことは無いと思います。

 


ペルーにナスカの地上絵やウユニ塩湖を見に行きたい気持ちはありますが、命がけという気がしてなりません。

 


さて、今回の映画はメキシコの誘拐事件に立ち向かうボディガードと少女の物語です。

 


物語の舞台は誘拐事件の多発するメキシコです。

 


部品会社の経営者サムエル・ラモスは誘拐保険更新の資金に困っていました。

 


誘拐保険加入にはボディガードを雇っていなければなりません。

 


そこで格安のボディガード、ジョン・w・クリーシーを雇います。

 


クリーシーは元米軍の対テロ暗殺部隊の所属でしたが、現在は重度のアルコール中毒でした。

 


そのため、格安となっています。

 


晴れて採用されたクリーシーは警護対象者サムエルの娘ルピタ・ラモスと交流を深めていきます。

 


しかし、そこに誘拐犯の魔の手が忍び寄っていました。

 


果たしてクリーシーはルピタを守ることができるでしょうか?

 


誘拐の真犯人とは?

 


是非、観てください。

 

 

 

この映画は久しぶりに怒りを覚えました。

 


もちろん、映画が不満だったわけではありません。

 


悪逆非道の誘拐犯に対して、怒りが爆発です。

 


私はあまり感情移入するタイプではないのですが、クリーシーの気持ちは良くわかります。

 


というか、かなりシンクロしていました。

 


ここまで、感情を怒りの方向の揺さぶられた映画はそうそう無いと思います。

 


かなりの名作であると思います。

 


監督のトニー・スコットと私の相性は良いみたいです。

 


スコット監督の映画は好きな作品が多いです。

 


また、主演のデンゼル・ワシントンも私は一番好きな俳優として挙げており、最高の組み合わせとなっています。

 


とにかく私の気分はデンゼル・ワシントン(クリーシー)になりきっ鑑賞していました。

 


また、ルピタを演じていた子役のダコタ・ファニングも名演技でした。

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出典U-NEXT

 


ルピタとクリーシーのやり取りに注目です。

 


ルピタを護ってあげたくなることでしょう。

 


ここから、ネタバレ強ですが。

 

 

 

前半はクリーシーとルピタが距離感を縮めていく過程が描かれて、

 

 

 

後半は誘拐犯との攻防を描いています。

 

 

 

クリーシーの戦い方が結構残酷なのですが、それぐらいしないと私の気はおさまりません。

 


あの手この手で犯人を倒していくクリーシーはめちゃくちゃカッコイイです。

 


しかし、ラストは衝撃的な展開が待っていました。

 


ここは映画を観てもらわないと、私には言えません。

 


今度は怒りでは無い感情が溢れ出して、どうしてイイのか分かりなくなりました。

 


それは感動というものだったのかも知れません。

 


どうか、結末をその眼で確かめてみてください。

 

 

 

 

ジャックと天空の巨人

 

 

第304回目は「ジャックと天空の巨人」です。

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2013年のアメリカのファンタジー映画です。

 

*以降ネタバレ注意です。


皆さんは「ジャックと豆の木」という童話をご存知でしょうか?

 


この映画は「ジャックと豆の木」を実写化したものです。

 


まず「ジャックと豆の木」のあらすじを紹介しておきましょう。

 


その昔、ジャックは母の言いつけで町に、牛を売りにいくことになりました。

 


ところが途中で出会った老人に、魔法の豆と牛を交換してしまいます。

 


家に帰ると、ブチギレた母親は豆を庭に投げ捨ててしまいます。

 


翌朝、豆は空まで届くほど高く成長していました。

 


ジャックは豆の木を登っていきます。

 


天空には巨人の住むお城がありました。

 


ジャックは金貨が湧いてくる袋や金の卵を産む鶏を盗んで来ました。

 


調子に乗ったジャックはさらに、歌う竪琴を盗もうとして巨人に見つかってしまいます。

 


ジャックは慌てて地上に逃げ帰り、豆の木を切り倒してしまいます。

 


ジャックを追いかけてきた巨人は木が倒れ、転落してしまいます。

 


めでたし、めでたし。

 


という強盗殺人犯の物語です。

 


流石に童話として、これはマズかろうと思います。

 


いくら巨人が人間ではないとしても、倫理的にはよろしくないでしょう。

 


そこで、映画の方は設定が大分改変されています。

 


ヒロイックファンタジーであり、プリンセスも登場して、お子様が観ても楽しめる内容になっています。

 


物語はその昔、修道士達が魔法の豆の木を使って神に会おうとするところから始まります。

 


豆の木は天高く育ちましたが、空には凶悪な巨人の国ガンチュアがありました。

 


豆の木を伝って降りてきた巨人達は、人間を食い殺したり悪行の限りを尽くしました。

 


時の人間の王エリックは巨人達の心臓から魔法の王冠を作りました。

 


王冠には巨人達を従える力がありました。

 


エリック王は巨人達をガンチュアに帰らせると、豆の木を切り倒してしまいました。

 


時はすぎて、エリック王と巨人の物語は御伽噺として語り継がれていました。

 


ある時、農民の青年ジャックは馬を売るために城下町へとやってきました。

 


そこで修道士と、馬と豆を交換してしまいます。

 


家に帰って、おじさんにブチギレられたジャックは豆を捨てられてしまいます。

 


その夜大雨が降り、雨宿りに王女イザベルが訪ねてきます。

 


しかし突然豆の木が成長して、イザベルごと家が天空に持ち上げられていきました。

 


翌日、取り残されたジャックは王国の騎士団と共にイザベル王女の救出に向かいます。

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出典U-NEXT


果たしてイザベルは無事に救出できるのでしょうか?

 


巨人は本当に存在するのでしょうか?

 


是非、観てみてください。

 


なかなか良質なファンタジー映画です。

 


多少グロい描写もありますが、子供さんと一緒に観ても大丈夫だと思います。

 


陰謀だとか、勢力結婚、身分差別など割と内容も充実していると思います。

 


巨人の映像もなかなか良かったと思います。

 


巨人達をならではの戦い方をしたりで、結構面白いです。

 


進撃の巨人」をハリウッドで実写化すれば、そこそこ良いものが撮れそうな気がしました。

 


ジャックと豆の木」を見事にアレンジした作品だと思います。

 


映像も綺麗だったし申し分ありません。

 


俳優についてはあまり詳しくないので、ユアン・マクレガービル・ナイくらいしか分かりませんでした。

 


ヒロインのイザベル王女を演じていたエレノア・トムリンソンは、美しくてなかなか良かったと思いました。

 


ストーリーの展開もスムーズで良かったと思いました。

 


しかし、エリック王は欲がありませんでしたね。

 


巨人を操る力を手に入れたら、近隣諸国を蹂躙できたかもしれないのに。

 


ま、それだと童話になりませんね。

 


とりあえず、意外と面白い作品でした。

 


家族で観るのにオススメです。

 

 

 

 

 

スクリーム

 

 

 

第303回目は「スクリーム」です。

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出典U-NEXT


1996年のホラーサスペンス映画です。

 


映画の登場人物は映画を観ないのか?

 


皆さんは、こんな疑問を持ったことはありませんか?

 


例えば、ゾンビ映画の登場人物は大抵、ゾンビの存在を知らないと思います。

 


ゾンビであるという認識が遅くてやられたり、感染のリスクを知らなかったりします。

 


ゾンビ映画を観ていれば、ある程度切り抜けられる場面もあると思います。

 


また、映画にもよりますが頭が弱点だったり、燃やしたりと対応も考えやすいと思います。

 


この「スクリーム」ではホラー映画ありきの作品になっています。

 


13日の金曜日」「エルム街の悪夢」「ハロウィン」などについて語られます。

 


セオリーとして1人になってはいけないとか「すぐ戻る」と言ってはいけないなどを教えてくれます。

 


まあ、知っているからどうということも、ないかもしれませんが。

 


私などはゾンビやジェイソンが現れたら、真っ先に瞬殺されていると思います。

 


運良く客観的に見られる時間があったならば、映画の知識で対抗できるかもしれません。

 


特にこの映画「スクリーム」なら、ギリギリ生き残れそうです。

 


物語はカリフォルニア州の田舎町ウッズボローのとある民家から始まります。

 


1人で留守番中の女子高生ケイシーが、ホラー映画のビデオを観ようとしていると、電話がかかってきます。

 


最初はイタズラ電話のようでしたが、次第に脅迫電話へと変わっていきます。

 


そして、遂には殺人鬼ゴーストフェイスが現れケイシーを惨殺してしまいます。

 


ウッズボローの街には1年前、ケイシーと同じ高校のシドニープレスコットの母親が惨殺されるという事件がありました。

 


2つの事件の関連性は?

 


ゴーストフェイスの正体は?

 


是非一度観てみてください。

 


この映画はホラー映画というよりは普通にサスペンス映画でした。

 


ジェイソンやフレディのようなゴーストフェイスは出てきますが、怪物ではありません。

 


普通の猟奇殺人犯です。

 


普通って何なのか分かりませんが、人間です。

 


それゆえにリアリティがあるというか、コメディに見えてしまう部分もあります。

 


実際に会ったら恐怖なんでしょうけど、客観的に見たら笑えてしまいます。

 


と言うのも、ゴーストフェイスは殺しが下手です。

 


まあ、逃げる側も必死ですから、なかなか殺されない訳ですけど。

 


ターゲットであるヒロインのシドニープレスコットがしぶといのもあって、接戦になります。

 


シドニーを演じているネーヴ・キャンベルは、あまり有名な作品には出ていないかもしれませんが、私は高く評価しています。

 


「スクリーム」と「ワイルドシングス」有名作ですね。

 


ワイルドシングス」も凝った作品でそこそこに面白いです。

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出典U-NEXT(1998年公開)


どちらもシリーズ作が作られるほどですね。

 


さて、本作での良かったところは、やはりゴーストフェイスの犯人像です。

 


ホラーにありがちな動機無き無差別殺人ではなく、一応動機がありました。

 


作品としては動機無き風に進んでいくんですけど、そこが意外でした。

 


ただのホラーではないと思えました。

 


脚本が悪いのか、犯人の頭が悪いのか分かりませんが、犯人がアホ過ぎます。

 


クレイジーと言っていいでしょう。

 


狂気を感じました。

 


それだけでもこの作品は成功と言うべきだと思います。

 


出来の悪いホラーであり、優秀なサスペンス映画なのです。

 


ホラーが苦手で敬遠していた人は、是非観る事をオススメします。

 


ホラー好きの人にも、もちろんオススメです。